健康楽園。

健康に関する情報・提案を主にする。

受難とは??

2007-04-14 | 読んでみた。finding.
受難

文藝春秋

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信仰心厚い聖フランチェスコ。それをパロディって、主人公が聖フランチェス子。
第一章が乙女の祈り。第二章小夜曲(セレナーデ)。第三章エリーゼのために。第四章白鳥の湖。ってくれば・どんな少女小説かと思いますが、まったく逆。
奇想天外・抱腹絶倒・映倫禁止用語機関銃!!!
すさまじく覚めた視線で、現代人のジェンダー意識に切り込んでいきます。
もともと、姫野さん!!冷静な視点を持ち・徹底的に考え抜き・率直に、解りやすく書いてくれます。
大好きな作家さん!!
フランチェス子のオ000に人面瘡が住み着いてしまいます。
「古賀さん」といいます。
まーーーーーこれが受難っていえばいえないこともない!!!
単に死ぬのではなくって、復活・復活劇があるからこその受難なのだから、バラバの変わりに磔になった意味がないでしょうが!!!
フランチェス子は、変なところに住み着く、古賀さんに食事も与えなくてはならないし、会話もしなければならない。
古賀さんの罵倒・警句は、もうひとつのフランチェス子の思いを表現してるんだね!!
巻末の、尊敬する・米原万里さんの解説も面白い。

この小説・やはり、キリスト受難と、同じく・見事なよみがえりを成し遂げる爽やかなフィナーレ!!
姫野さんに拍手!!
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イタリア旅行記。

2007-04-14 | 読んでみた。finding.
美しい夏の行方―イタリア、シチリアの旅

中央公論新社

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こういった写真入の旅行記を見ていると、イタリアに行きたくなります。
20代の頃、むさぼるように読んだ辻邦生さんの本です。
とっても懐かしい感じがします。「回廊にて」「嵯峨野明月記」「春の戴冠」などなど、瑞々しい感性と知性満載の小説でした。
フランスに留学していたのに、やはりイタリアは憧れの土地でしょうか?
文豪はイタリアを目指す。
ゲーテもしかり!!
紀行文の中にも、時々ゲーテの「イタリア紀行」からの運用が出てきます。
それにしても、マジメで、丁寧な短文が続いています。
雑誌「まり・クレール」に連載されていた紀行文です。
前半が、ローマ、シエナ、フィレンツェ、シエナ、サンジミニアーノ、アレッツイオなど、トスカーナ州・ウンブリア州を周っています。
後半が、シチリア島各地・各都市を巡る旅という構成です。
結構、ひたすら賛美し、感動しているので、単調な印象かもしれません。
でも、とても好感の持てる、解り易い内容です。
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