美しい夏の行方―イタリア、シチリアの旅中央公論新社このアイテムの詳細を見る |
20代の頃、むさぼるように読んだ辻邦生さんの本です。
とっても懐かしい感じがします。「回廊にて」「嵯峨野明月記」「春の戴冠」などなど、瑞々しい感性と知性満載の小説でした。
フランスに留学していたのに、やはりイタリアは憧れの土地でしょうか?
文豪はイタリアを目指す。
ゲーテもしかり!!
紀行文の中にも、時々ゲーテの「イタリア紀行」からの運用が出てきます。
それにしても、マジメで、丁寧な短文が続いています。
雑誌「まり・クレール」に連載されていた紀行文です。
前半が、ローマ、シエナ、フィレンツェ、シエナ、サンジミニアーノ、アレッツイオなど、トスカーナ州・ウンブリア州を周っています。
後半が、シチリア島各地・各都市を巡る旅という構成です。
結構、ひたすら賛美し、感動しているので、単調な印象かもしれません。
でも、とても好感の持てる、解り易い内容です。
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