神社のある風景

山里の神社を中心に、歴史や建築等からの観点ではなく、風景という視点で巡ります。

蛭子神社

2008年02月25日 | 京都府

京都府南丹市園部町仁江

篠山市から南丹市の園部町へ抜ける道は、よく利用する。
蛭子神社はその道沿いにあり、神社入り口にある奇妙な形の大木はよく目に付いた。
が、なぜかいつも素通りしていた。すぐ横に人家があるので落ち着けなさそうという気がしたし、まあいつでも寄れるという気持ちもあったのだろう。
ところがある日、衝動的に寄りたくなった。雨上がりの夕暮れ時で、撮影には暗すぎる条件。しかも、通り過ぎる瞬間に芽生えた衝動だから、車をユーターンさせねばならない。
よく判らないけれど、とにかく無性に、といった感じで参拝し、そしてその分、満ち足りた思いになれた神社である。



神社は小さく、境内は狭い。隣には人家もある。が、静謐な空気に満ちていた。


訪れる時間帯や天候によって、全く印象は変わるかも知れないが、濡れた地面と淡い光が、沁み入るような落ち着きを醸し出していた。


本殿の背後には磐座があって、その辺りは更に暗く静まり返っている。


境内から神社入り口を見る。
手前の広場は小学校跡らしいが、さほど広くはない。小さな小学校だったのだろう。
奥にある大木はケヤキだそうで、逆S字形の奇妙な樹形をしている。
大木は山中にあった方がいいと思うが、こういう場所にある方が、より時代の移り変わりを見てきていると言えるだろう。
子供たちや地域の人たちに親しまれ、見る人の思いに触れ、道路が出来、車が走るようになり・・・そういった変遷を生き抜いてきたのだ、と考えると、深い畏敬の念を覚える。


2万5千分1地形図 園部(南西)
撮影日時 070425 18時半頃

地図


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