鳥取県岩美郡岩美町陸上
鳥取に行くにあたって、最も訪ねてみたい神社だった。
理由を言葉で説明するのは難しいけれど、とにかく今回の鳥取行きでは最優先した。
深い木々に包まれた境内には潮騒が届く。
それが耳に心地よく、つい、木の間越しに海を探してしまう。
山陰本線を走る列車の音も、時おり響いてくる。
それもまた、郷愁や旅情に通じるもので耳障りになることはない。
参道は異空間の趣。
緑と岩に吸い込まれるような、或いは抱かれるような感覚になる。
小さな神社だけれど、その深さにただただ浸る。
人によっては、暗さや怖さを感じる雰囲気はあるかも知れないが、私にとっては心の高ぶりと安らぎが同時に訪れる場所だった。
ただ、それを上手く写真に捉えられなかったのが悔やまれる。
撮り直しに行きたい気持ちもあるが、何よりもまたこの雰囲気に浸りに行きたい。
道路脇に社号標が立っており、その向こうは線路だ。
踏切があるわけでもなく、レールを跨いで向かい側へ渡る。
左手には東浜駅が見える。
線路を渡ってすぐに笹薮の中の道に入る。
ちょっと荒れた雰囲気で、神社も雑然と荒れているのではと不安になる。
笹薮は僅かな距離で、右に直角に曲がると鳥居がある。
参道の奥には注連縄門が見え、その辺りだけ少し開けていて朝の淡い光が入り込んでいる。
参道を振り返る。
鳥居横の大木は公孫樹で、秋にはさぞかし美しいだろうと思う。
横を見れば、もはや原型を留めず何なのか判らない石像。
上の方には祠もあったが、藪に覆われ、かなり傷んでいる。
門の左手には岩が立ち、水が滴り落ちている。
深い参道は、ここから更に深みを増す。
門をくぐって息を飲んだ。
両側に岩が立ち、まるで岩の中へと誘い込まれるようだ。
自然の地形なのか、それとも岩を穿ったのだろうか。
振り返れば、緑の帯。
参道はZ字型に折れて岩の上へと出る。
緑が本当に深い。
石段の残りがあと数段、というところに手水鉢。
質素だが味わい深い。
手水鉢の横から拝殿。
社殿周りはさすがに少し明るいが、背後の杜は深い。
本殿は小振りながらも、それなりに凝った彫刻が施されている。
本殿背後の杜。
東側の杜。
本殿周りはドクダミが満開で足の踏み場も無い。
東の杜から直射光が入りだして、何となく賑やかな雰囲気になる。
西側の杜も日を浴びる。
朝らしい気配に満ちてきた参道を引き返す。
波音が聞こえてくるけれど、光の音や緑の音も聞こえてきそうな気さえする。
参道横の岩も、朝の光を浴びて表情豊かになった。
鳥居が見えてきた。
立ち去り難く、暫く参道をうろうろする。
この時期、太陽はどんどん高くなっていき、鳥居の向こうは光に満ちる。
このすぐ向こうに線路があるのが不思議に思えるくらいの光景だ。
そして更にその向こうには海が広がっている。
海は目と鼻の先にあるので、ついでに立ち寄って撮影する。
といっても、実際は前日の夕方の撮影である。
神社入り口から200メートルほど西の砂浜。
ベタ凪状態で、琵琶湖より波が低いくらいだった。
付近には海蝕洞穴などもあって、なかなか変化に富んだ海岸が見られる。
波に洗われる砂の底が所々で動くので、手で砂ごと掬ってみると小さな蟹が出てきた。
ちょっと童心に返って遊んでしまう。
小さな川が流れ込む場所もある。
更に200メートルほど西に進むと駐車スペースがあって、その近くにも海蝕洞穴がある。
少しだがユウスゲの花も咲いていた。
夕暮れの海を満喫して、すぐそばの駐車スペースに停めた車で眠る。
2万5千分1地形図 田後
撮影日時 100630 4時40分~6時40分 海岸は100629 18時20分~19時40分
駐車場 神社入り口向かい付近、または450メートルほど西の駐車スペース。
地図
鳥取に行くにあたって、最も訪ねてみたい神社だった。
理由を言葉で説明するのは難しいけれど、とにかく今回の鳥取行きでは最優先した。
深い木々に包まれた境内には潮騒が届く。
それが耳に心地よく、つい、木の間越しに海を探してしまう。
山陰本線を走る列車の音も、時おり響いてくる。
それもまた、郷愁や旅情に通じるもので耳障りになることはない。
参道は異空間の趣。
緑と岩に吸い込まれるような、或いは抱かれるような感覚になる。
小さな神社だけれど、その深さにただただ浸る。
人によっては、暗さや怖さを感じる雰囲気はあるかも知れないが、私にとっては心の高ぶりと安らぎが同時に訪れる場所だった。
ただ、それを上手く写真に捉えられなかったのが悔やまれる。
撮り直しに行きたい気持ちもあるが、何よりもまたこの雰囲気に浸りに行きたい。
道路脇に社号標が立っており、その向こうは線路だ。
踏切があるわけでもなく、レールを跨いで向かい側へ渡る。
左手には東浜駅が見える。
線路を渡ってすぐに笹薮の中の道に入る。
ちょっと荒れた雰囲気で、神社も雑然と荒れているのではと不安になる。
笹薮は僅かな距離で、右に直角に曲がると鳥居がある。
参道の奥には注連縄門が見え、その辺りだけ少し開けていて朝の淡い光が入り込んでいる。
参道を振り返る。
鳥居横の大木は公孫樹で、秋にはさぞかし美しいだろうと思う。
横を見れば、もはや原型を留めず何なのか判らない石像。
上の方には祠もあったが、藪に覆われ、かなり傷んでいる。
門の左手には岩が立ち、水が滴り落ちている。
深い参道は、ここから更に深みを増す。
門をくぐって息を飲んだ。
両側に岩が立ち、まるで岩の中へと誘い込まれるようだ。
自然の地形なのか、それとも岩を穿ったのだろうか。
振り返れば、緑の帯。
参道はZ字型に折れて岩の上へと出る。
緑が本当に深い。
石段の残りがあと数段、というところに手水鉢。
質素だが味わい深い。
手水鉢の横から拝殿。
社殿周りはさすがに少し明るいが、背後の杜は深い。
本殿は小振りながらも、それなりに凝った彫刻が施されている。
本殿背後の杜。
東側の杜。
本殿周りはドクダミが満開で足の踏み場も無い。
東の杜から直射光が入りだして、何となく賑やかな雰囲気になる。
西側の杜も日を浴びる。
朝らしい気配に満ちてきた参道を引き返す。
波音が聞こえてくるけれど、光の音や緑の音も聞こえてきそうな気さえする。
参道横の岩も、朝の光を浴びて表情豊かになった。
鳥居が見えてきた。
立ち去り難く、暫く参道をうろうろする。
この時期、太陽はどんどん高くなっていき、鳥居の向こうは光に満ちる。
このすぐ向こうに線路があるのが不思議に思えるくらいの光景だ。
そして更にその向こうには海が広がっている。
海は目と鼻の先にあるので、ついでに立ち寄って撮影する。
といっても、実際は前日の夕方の撮影である。
神社入り口から200メートルほど西の砂浜。
ベタ凪状態で、琵琶湖より波が低いくらいだった。
付近には海蝕洞穴などもあって、なかなか変化に富んだ海岸が見られる。
波に洗われる砂の底が所々で動くので、手で砂ごと掬ってみると小さな蟹が出てきた。
ちょっと童心に返って遊んでしまう。
小さな川が流れ込む場所もある。
更に200メートルほど西に進むと駐車スペースがあって、その近くにも海蝕洞穴がある。
少しだがユウスゲの花も咲いていた。
夕暮れの海を満喫して、すぐそばの駐車スペースに停めた車で眠る。
2万5千分1地形図 田後
撮影日時 100630 4時40分~6時40分 海岸は100629 18時20分~19時40分
駐車場 神社入り口向かい付近、または450メートルほど西の駐車スペース。
地図
意上奴神社と比較して
何もかもがまっすぐです
ああもちろん比喩的な意味で…
写真からそれを感じ取れるくらい
意上奴神社の写真は
何かこう空気が圧縮されて
そこで何かが歪められているような
そんな感覚を覚えています
なんだろうなぁ…
出雲構えの後ろに控える
小さな狛がいい風情ですね
なんか可愛い感じ…
樹樹の形が独特のようにも見えますね
不思議な雰囲気が漂います
それにしても海の風景も素晴らしいですね
愚生が甘露神社の近くで
地形図的に気になっていたのは
小羽尾神社くらいなんですけど…
それらしく判断できる写真が見当たらないので
実際に行ってみないと解らないな~
確かに、実際に現地にいても
ストレートに伝わってくる何かがありました。
意上奴はなんかモヤモヤして・・・。
さすが、あの小さな狛犬にちゃんと気付かれましたか。
出雲構えの後ろに隠れるようにしていますが、
石段を上りきる前だと、こちらの視点が低いので、
おや、という感じで目が合います(笑
樹はスダジイやタブノキなどの海岸部らしい樹が多いですね。
但馬や若狭に共通するものなんですが、
谷間にあるせいか、潤って勢いがあるように思えました。
海はいいですねぇ。ホントに一人で遊んでました(笑
小羽尾神社は私も気になってたんですが、
駐車場所に困りそうなので行きませんでした。
もし行けそうでしたら、ぜひ確認してきてください。
お気に入りは、もう少し西の浦富にある熊野神社です。
平地にあって民家も多いので意外に思われるかも知れませんが、
詳細な地図で見ると、かなり参道が長いですし、
航空写真で見ても、社域というか杜が広大に思えたので気になってたんです。
ここは想像以上でした。
凄く伝わってきます。参道もいいなぁ。これは、
この場に浸かりたい感じしますします。
疼きますよ。それに夕方の海が海が素晴らしい。
hiro1jzさんの撮る夕方の海最高ですよ。
自分も行くとしたら、その日のラストみたいなん
ですよ。この風景みたいです。
御朱印も欲しい~。
いやいや丹波の八幡さんも、なかなかのものでし
たよ。たしかに越前には負けるかもしれませんが
気持ちよかったです。
たしかに越前は凄かったですよね。ネットを見る
と越前でも、あのエリアがベストですね。他の
エリアは、そこまで凄そうじゃないんですよね。
チェックしたけど荒田は掲載していないですね。
ぜひ狭宮とセットにですね。負け荒田は特にお薦
めですよ。狭宮は拝殿少し撮り難いかもしれませ
んがhiro1jzさんなら大丈夫な予感。
三宮から鳥取いきますよ。幽黙さんから佐用から
鳥取ICまで一時間と聞いたんで楽勝です。
天穂日いれると範囲広がりますか!もう少し精査
しないと駄目ですね。ツレは賣沼神社に行きたい
なんて言ってましたよ。
その前に休みとれるのかは不明です・・・
まさに吸引力で、本当に吸い込まれるような感覚になります。
おっしゃるように、全てにおいて魅力的で、
あとはもう少し、綺麗に撮れてたならなぁ、と。
手水鉢の竹を組んだ垣には私も惹かれまして、
珍しく手水鉢を中心にした写真を載せました。
>eraさん
濃密なのに清々しい、といった感じでしょうか。
神社だけでも魅力的なのに、周辺環境も申し分ないです。
もう少し波が高くて、空が焼けてくれたら良かったんですが・・・。
ぜひ海も堪能してきてください。
あと、幽黙さんにも書きましたが、
近くの浦富にある熊野神社にもぜひ。
丹波の八幡以上に強く推奨します。
確かに越前のあの辺りは特殊でしょうね。
あれが普遍的だったら恐ろしいです。
あ、チェックしてくださったんですね。すみません。
負け荒田は、以前行った印象では撮影しにくいなぁ、
という感じでして、特に拝殿が撮りにくかったんですが、狭宮もですか。
うーん、やっぱり時間帯と天気かなぁ。
賣沼神社も良さそうですね。
鳥取自動車道を使われるのでしたら、
途中で降りて、ちょっと横の方に逸れるだけですもんね。
目的地がしっかりしてるなら、天穂日もそう遠くはないかも知れません。
私はあちこち気になるところへフラフラ行ったので、
あの辺りまで足を伸ばす余裕がありませんでした。
頑張って休み取ってください。
私は昨夜、スピード違反で捕まってしまい・・・。
29キロオーバー、反則金18000円・・・。
暫くおとなしくします・・・。
速度違反で捕まると一ヶ月くらい大人しくなりま
すよね。自分も気をつけます。自分高速で捕まると
一発免停ですからね。
ホント甘露は周辺も良いですね。たしかに夕焼け
が焼けるような燃えるような色だと文句なしです
よね。凄く良い写真だとは思いますけどね。
ここは昔から知ってたから憧れありますよ。
参拝終わったら海をブラブラ決定です。
宮司さんから話も聞きたいですね。
熊野神社了解です。
負け荒田参拝済みですか!自分のアホ写真なら撮り
やすい感じでしたよ。狭宮は距離の関係で撮り難い
気しますよ。ただ良い神社には間違いないです。
宮司さん曰くお薦めは秋みたいですよ。
越前のあのエリアは異常です。あのクラスが県内
全域にあったら通いますよね。
休み取れるのかなぁ?上司と折り合い悪いんです
よね。困りました。
地図買って研究しますよ。鳥取の式内に関していえ
ば意外と日本海らしい雰囲気あって良いですね。
出雲にはない感じですよ。
意外と式内が固まっていて参拝しやすいってツレ
は言ってましたね。
関東の人間にとっては異界ですね。
18000円は痛いですね~
鳥取行はeraさんが先行ですね
甘露を堪能し
意上奴の秘密を暴いてください
愚生はちょっと
鳥取以外に目が向いてしまって(笑)
いろいろ考えていたら
地元兵庫に再び目が戻ってしまったというか…(爆)
というか気持ちが散漫な上に優柔不断で(苦)
まだどこがいいのか悩んでいます…
いえ、山間部の一般国道です。
線形のいいところですので、夜間には100キロくらいで走る車がザラなのですが、
制限は50キロなんですよね。
で、走行中にバックミラーを見たら、
妙なところから車が出てきて私の車との距離を詰めてきました。
何となく怪しく思ったものの、引き離すべきか先に行かすべきか迷っているうちにサイレンが・・・。
怪しいと思った時点でスピードを落とせば捕まらずにすんでました。
でも、29キロオーバーってことは、たぶんオマケしてくれたんだと思います。
30キロから免停ですし、実際、最初のうちは40キロはオーバーしてたような・・・。
鳥取に行く前は、海の写真を撮る予定は無かったんですが、
予想外にいい景色だったので。
神社そのものも予想以上でしたし、
線路を渡っていくのも楽しいし、
ほんと、甘露は全てが良かったです。
熊野もセットで周ると、更にあの辺の印象良くなると思います。
負け荒田は拝殿前の空間が狭いわりに、
拝殿が横長で写真に収めにくかったような。
参道が長くていいんですが、炎天下だったのもマイナスでした。
やはり早朝か曇りの日ですね。
秋は秋で行きたいところがあるし、やっぱり夏のうちですかね。
反則金もあるし、遠出はちょっと控えないと・・・。
休み取れないとへこみますよねぇ。上手くいきますように。
因幡は10社行っただけですが、越前、若狭、但馬に共通するものがありますね。
植生によって形成される景色や雰囲気での判断になっていると思いますが、
若狭の植生に但馬の雰囲気を足したような・・・。
式内は但馬に比べればずっと周りやすい位置関係ですかね。
確かに辺鄙なところのイメージですが、式内は多いですよね。
>幽黙さん
18000円は、もう相当に痛いです。
でも、eraさんにも書きましたが、
ある程度スピード落としたところを測定してくれたっぽいです。
30キロオーバーなら7、8万円は取られたでしょうし・・・。
おや、鳥取は先になりそうですか。
いやまあ、好奇心や興味の対象が豊かだということでしょう。
私は地元を疎かにしていますので、
また地元のいいところを紹介していただけるかと思うと楽しみです。
行動とりそうですね。一ヶ月安全運転してくだ
さい。疑い深く運転しないとですね。
この前高速でタクシーいると思って○50キロ出して
たら直前でパトカーと気がついて慌てましたよ。
甘露の海も良いですね。ツレが初日の予定を送って
きたんですが甘露が最後でした。ここはブラブラし
ます。早く行きたいです。
休み強行します。
ホント若狭とか但馬に似ている感じですよね。
伯耆は、そんなに似ていない気するんですけどね。
負け荒田はたしかに社殿が広がっていますね。
少し引いて撮ったら感じよかったんですが自分の
安いデジカメのおかげかもしれませんね。
少し大人しくして秋にむけて貯金も・・・夏の滝
とかもありますよね。とにかく慎重に慎重に。
幽黙さん
兵庫いいですね。自分は但馬北部に行きたくて
行きたくて困っていますよ。
意上奴は別のタイミングで幽黙さんも行って感想
と掲載みせてくださいなっと。
捕まったときに素直に謝ると、低目の超過速度で切符を切るというのはよくあるみたいですね。
知り合いがゴネたら、64キロ超過で切られそうになり、
あわてて誤ったら32キロ超過にしてもらえたそうです。
でもまあ当分は、疑心暗鬼な運転になりますね。
eraさんも気をつけてください。
初日のラストが甘露ですか。
ということは、泊まりは岩美町ですか?
岩美町でガソリン入れたら、とある旅館を随分勧められました。
車で寝ると言っているのに熱心で(笑
ああ、伯耆の神社は行ったことないですが、
確かに写真で見る限り、因幡とは違う感じですね。
出雲になると全く違いますし、やはり中間にあるので影響を受けているのでしょうか。
三年前の負け荒田の写真を見直すと、
やっぱりここは早朝が良さそうですね。
しかし、負けとはいえ、地名自体はこっちが
安楽田で「あらた」なんですよね。
なんか納得がいかない気も・・・。
夏は南紀の滝と思ってましたが、もう少し近場の滝にしておきます。