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社会理論・現代思想を主に研究する今野晃のblog。業績については、右下にあるカテゴリーの「論文・業績」から

映画『スパングリッシュ』を見る

2008年11月08日 | 映画

 久しぶりの更新。ただ、あまり大きな話題ではなく映画について。スパングリッシュを見たのでそれについて。

スパングリッシュ

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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あらすじは、詳しくはリンク先を見てもらいたい。掻い摘んで言うと、メキシコから不法に入国したメキシコ人女性とその子供が、家政婦として働いる先の家庭との間で起こすドラマの話。

 しかし、この映画、まず驚いたのは、日本のヤフーのユーザーレビューが思いのほか高いことこちら。まあ、悪くない映画だとは思うけど、何でそこまで高評価? という疑問が。「移民の話」は、日本ではまだそれほど広範には認知されていないはず……。まあ、ある種の恋愛ものという捉えられ方をされているようなのだが。

 それならば、移民も多いであろうアメリカでの反響はどうだったのだろう? と思い、yahoo.comの映画レビューも見てみてみると、これまた思いのほか評価が高い(平均でB こちら)。こちらも思いのほか評価が高いが、不思議だったのは、高評価のAと、低評価のCに評価が割れていたこと。

 なぜだろうと、おもいつつ、批判的なユーザーレビューを読んでいて、あるレビューを見つけ、納得。曰く、「他人の家に上がり込んで、それで他人の旦那に手を出すとは何ごとか!」といった内容(笑)。なるほど、移民という現実も身近である一方、富裕な層にとっては家政婦を雇う=他人が自分の家庭の中に入ってくるという現実も身近なんだろうと推測。それならこの映画に批判的になるのも納得できる。

 一つの映画でも社会的な文脈が違うと、その受け取られ方も違うということ、また、一つの物事でも、様々な見方があるのだということを再確認。まあ、当たり前だけど(笑)。

 また同様に、時代が違えば、映画の見られ方も変わってくるはず。とすると、10年後あるいは15年後の日本では、この映画はどのように捉えられるのだろう?


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