犯罪被害者の法哲学

犯罪被害・刑罰・裁判員制度・いじめ・過労死などの問題について、法哲学(主に哲学)の視点から、考えたことを書いて参ります。

加島祥造著 『求めない』

2010-06-23 00:01:55 | 読書感想文
p.15
求めない―― すると 改めて 人間は求めるものだと知る。

p.39
求めない―― すると 冷静に見る目となる。

p.41
求めない―― すると 自分を客観できるんだ。

p.60
求めない―― すると 人の心が分かりはじめる。
だって、利害損得ではない目で見るからだ。

p.90
求めない―― すると 自分の心がどこへ行きたいのか分かる。

p.112
求めない―― すると 命の求めているのは別のものだと知る。


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amazonのレビュー「星1つ」より

(その1)
 著者の加島氏に言いたいのですが、あなたが極端なワーキング・プアであったり、生活保護家庭であったりして、日々の生活すらままならぬ状態でも同じ言葉を吐けますか?
 今更云うまでも無く、今の日本には日々の最低限の必要“物”にすら事欠き、行政からも見捨てられている人々が数限りなくいます。そのような人達に「求めるな」などと面と向かって言おうものなら、マジしばかれますよ。

(その2)
 自分を責めがちで、甘え下手で、十分謙虚で内省的、過労死予備軍、人に利用されちゃうようなタイプしか、こういう本手に取らないと思う。
 傲慢で被害者意識が高くて人を利用するタイプ、本当に読むべき人達はそもそも手にしないし、してもスルーすると思う。そういう人はどうやったら人を操作できるか、損せず得できるか、みたいな本みると思うので。ヤクザ式説得術、とか、悪の底知恵、とか。


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 amazonのレビューは、「星5つ」はどれも似通っていますが、「星1つ」はまさに千差万別であり、色々な発見があって面白いです。

 (その1)のような低評価は、単に自分の見解を述べるものであり、凡庸だと感じます。読みたくないなら読まなければいいのにと思います。
 これに対して、(その2)のような低評価は非常に恐ろしいです。ルサンチマンからの脱却の道筋を探っているところを、上空から鳥瞰されて冷笑されている感がします。

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