犯罪被害者の法哲学

犯罪被害・刑罰・裁判員制度・いじめ・過労死などの問題について、法哲学(主に哲学)の視点から、考えたことを書いて参ります。

元日の各紙の社説より

2012-01-01 02:11:42 | その他

●読売新聞
 四海の波は高く、今にも嵐が襲来する恐れがあるというのに、ニッポン丸の舵取りは甚だ心もとない。このままでは漂流どころか、沈没の危険すらある。いったい、我々はどこへ行くのか。国のあり方を大きく変える、いわば「平成の改新」を実現するための、党派性を超えた構想力と大胆な行動力が、今の政治に求められている。

●朝日新聞
 なんとも気の重い年明けである。民主党が歴史的な政権交代を成し遂げてから、わずか1年4か月。政治がこんな混迷に陥るとは、いったいだれが想像しただろうか。長い経済不振のなかで、少子高齢化と財政危機が進む。政治はこれらの難問に真剣に取り組むどころか、党利党略に堕している。そんなやりきれなさが社会を覆っている。

●毎日新聞
 日本が元気をなくしている。日本人が内向きになっているといわれる。若者が留学や海外勤務を避けたがるという話もよく聞く。日本の人々が縮こまってしまい、本来の力を発揮できていないようだ。

●日本経済新聞
 めでたいとは言い難い年明けだ。経済が拡大せずに公的債務が膨らめば、遠からず国は破綻の危機を迎える。それを避けるには経済と財政、社会保障の改革を急ぐしかない。本格的な高齢化を2~3年後に控えて、これから1~2年は日本再生への最後の機会となるだろう。


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 今年ではなく、昨年(平成23年)の元日の各紙の社説からです。何だかどの社説も非常に暗いです。
 この10ヶ月間、「がんばろう日本!」「支え合おう日本!」「勇気を与える」「元気をもらう」などの言葉が耳に慣れてしまったため、1年前の社説が示すような「時代の空気」「暗い世相」が何だか上手く思い出せません。

 昨年の今頃の日本で広く語られていた言葉といえば、「閉塞感」「得体の知れない不安」「未来に希望が持てない」といったものが多かったように思います。震災前には日本中で未来に希望が持てなかったところが、急に日本が一丸となって被災地の未来の希望を語ったところで、暗い世相の暗さはより深く潜り込むしかないと感じます。

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