犯罪被害者の法哲学

犯罪被害・刑罰・裁判員制度・いじめ・過労死などの問題について、法哲学(主に哲学)の視点から、考えたことを書いて参ります。

山田玲司著 『非属の才能』

2008-02-29 01:31:42 | 読書感想文
第6章「独創性は孤立が作る」より

俗世に吹き荒れる洗脳の砂嵐から身を逃れ、引きこもることで自分の頭のなかが少しずつクリアになってきたら、今度は自分で創るステージに入るといいだろう。はじめは紙にメモ程度の文や、落書きなどでいい。とにかく、思いついた表現方法すべてを試すことだ。創るものが時代に合うかどうか、下手かどうか、他人にどう思われるかなどは一切考えず、ただ自分が求めるものを創ればいい。

井原西鶴が誰に見せるわけでもなく、ひとり書き続けていた原稿があった。座敷に投げ出してあったその原稿を弟子が見つけ、あまりのおもしろさに出版してしまうと、それは庶民の間で空前の大ヒットとなった。それがあの『好色一代男』だ。

もし見た人の意見を聞き入れ、作品そのものに手を加えようとするなら、それは限りなく駄作に近くなってしまうだろう。手塚治虫は、作品にオリジナリティーを出すためには、「描いている最中に人の意見を聞かず、ただただマイペースに描くこと」だと言っている。

知り合いの編集者は、「著者がアマゾンのレビュー(素人の評価)を気にしすぎる」と嘆いていた。僕は、信頼のできるプロの編集者と、「こいつは」と思える数人の友人にしか聞かないようにしている。漠然とした「みんなの意見」ほど当てにならないものはないからだ。群れの価値観が作る意味のない意見に負けてしまえば、すべての革新的可能性は消えてしまうのである。

(p.195~200より抜粋)


この本に対するアマゾンのレビュー

By 一会社員  「おもしろい」 ★★★★★
正直自分が書いた本かと思ってしまいました。私は三十代のオッサンですが、最近こういうことを良く考えます。世間の多数派の意見に違和感を感じても、むしろその違和感をありのまま受け入れて生きるという生き方もある、と言っているのだと思います。どうやっても変わり者扱いされてしまうタイプでも、考え方次第でそれを強みに変えることができると。

By ヨッパライ 「ただの俗気本」 ★
人と違う事をする奴は、みんな素晴らしい。協調性の無い奴こそ才能あふれる天才。流行に流される奴はみんなバカ。なぜなら俺を観てごらん。俺はこんなに凄いんだぜ?!っていう事が書かれている本です。現在成功を納めている人の一握りが過去変わり者だった事を、大袈裟に取り上げ得意げ書き上げています。その中の成功者の一人には、もちろん著者自身も含まれています。くだらないですね。馬鹿な不良少年の理論です。異端である事自体は正しい事でも立派な事でもないのです。

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