お寺さんぽ Ver.03

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小田原布陣の氏照くん /隠れた名将「北条氏照」

2006年09月14日 | 歴史
のんびり気軽にさんぽがてら。
本日はあまり評価されることが少ない…というか、普通の人は存在すら知らないであろう、北条家の重鎮「北条氏照」について。
その第三回目です。


たくさん登場する戦国系シミュレーションゲームはともかく、戦国無双・戦国バサラといった有名戦国アクションゲームでは残念ながら敵キャラで雑魚扱いなんですが、なんとかプレイヤーキャラになってほしいものです。
…女性に人気なのはバサラ、の方であるようなので「目指せ戦国バサラ!」ということで、続きをどうぞ。

バカだのなんだのと言われる可愛そうな兄氏政とは違い、評価上々な氏照くん。
各地の戦では戦功を立てているものの、戦国最強軍団を率いる武田晴信と激突した「三増峠合戦」では逆に翻弄され、城は落城寸前まで追い詰められという、散々な結果でした。
…そんな微妙な評価の氏照くんには、ついに武田勢以上の実に厄介な敵が迫っていたのです。


天正十八年(1590) 秀吉出陣「小田原城合戦
ほぼ天下を手中にしていた「豊臣秀吉」は上洛を拒み続ける北条家に対し、勢いそのまま大軍を要して、戦国の終焉たるに相応しい派手な戦を仕掛けるのです。
これが、後世に語られる「小田原城攻め」なのでした。

ここで「北条氏照」はタカ派の急先鋒として、徹底抗戦を主張していたようです。
氏康の五男で秀吉にも謁見していた弟・氏規(うじのり)は、相手が単なる寄せ集めの軍勢ではないことを見抜き、兄・氏政へさかんに上洛を説いていたようです。

しかし、結果として上洛は実現せず、命令を無視する北条家は怒った秀吉の大軍を受ける羽目になるのでした。
長く続いて結論の出ない会議のことを、いまだに「小田原評定」と言いますが、上洛か拒否か、出撃か籠城か、降伏か抗戦か…など、割れた意見をまとめる者はこの頃の北条家にはおらず、結果ずるずると滅亡への道を突き進んでしまうのでした。

この時、氏照は主力を率いて、小田原城へ入城・布陣しております。
このため、主不在となっていた「八王子城」ですが、「前田利家」を総大将とした、「上杉景勝」など北陸勢に十倍以上の兵力差をもって総攻撃を仕掛けられ、激戦の末に見せしめの意味もあって、一日のうちに全滅させられてしまうのです。
※なお、このあたりは別途「八王子城址レポート」にて説明しますんで、そちらをどうぞ。
…この悲報に、小田原城で接した氏照は畳を叩き、号泣したと伝えられています。

次々に支城が陥落し、孤立する小田原城にあって、氏政・氏照の名コンビは小田原評定を続け、迷走したまま開戦後約三カ月にて降伏。
最後は内通や密告が頻発し、親子兄弟の間でも疑心暗鬼に陥るという、散々な様であったようです。
さて、捕縛された氏照は主戦論者の一人として、城下の田村安斎邸にて自刃。
享年五十。

…もし、彼が望んでいたように出陣して華々しく野戦を挑んでいたなら、後世の評価から北条家の命運も多少は異なっていたのではないでしょうか?
なににせよ、家中の意見をまとめられなかった(※これは兄氏政のせいですが)のは彼にとって、お家にとって致命的だったのです。

戦国バサラのプレイヤーキャラ化はだいぶ遠そうですね(笑)



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※いかにも現代受けしそうな、ウソ満載の戦国アクションです。
 氏照さまは…しっかり雑魚キャラ。(※だいたい北条自体がプレイヤーでない)
 うふふ…。


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