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酔い日は佳い日

日々の食卓、晩酌事情。by こたりん

料理人鋏でサクサク。

2012-04-02 | おためし
そもそも、キッチンばさみに興味を持ったのは、シイタケの石突きはハサミを使うと取りやすいということに気づいた、ごく些細なことがきっかけ(当時の記事)。

一度はホンモノといわれるモノを手にしてみたいと思っていたところへこの度、縁あってシェフスター ChefStar 料理人鋏 料理はさみアルスコーポレーション製)を試す機会を得た。



握りの部分はソフトな感触で握りやすい。持った感じ重たくも軽くもないという印象。
何と言っても同社は、堺刃物の伝統を汲んだ企業とのことで、その点大いに期待が持てるというもの。

わくわく。

さっそく切ってみる。


チョキンと、というよりサクッと切れる。
新品だもの、そりゃよく切れるさとも思うがこのハサミ、握る部分が男の手にも余裕の大きさ。刃渡りに対して握りの部分の方が大きいという力学が働くので、軽い力で硬いモノも良く切れそうだ。
ちなみに、同梱のパンフレットにある利用例写真では、肴の頭を切っている。


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こんなによく切れるならと、お次はコレ。


おおっ、パツン、パツンと良く切れる。素晴らしい、これぞプロの切れ味?
一度やってみたかったこのワザ。小間切れ肉はパックのままこうすることで、まな板を使わずに済む。肉を扱うとまな板を洗うのが手間だからねえ。
シェフスターを得て、わが家における小間切れ肉調理法はコレに決定だ。

まな板を使わないというシーンとしては、同じくパンフレットではラーメンに入れるネギを器の上で直接カットしていたり、パセリをみじん切りにするという例が紹介されていた。これはアリだな。

で、先ほどのシイタケと肉に、モヤシを加えて豚肉の塩麹炒めの出来上がり。


固まっている豚小間は広げながら大きさを揃えて切ることができた。丁寧に仕込むと美味しい気がする。

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キッチン用は絶対にコレでないとならぬ、ということもないと思うが(つまりよく切れれば良い)、食材を扱う調理器具のひとつと考えれば、衛生的でなければならないという配慮は必要であろう。
通常ハサミはそのまま洗っても、ネジで歯が接している部分がキレイに洗えないという難点がある。対してシェフスターは、簡単に分解できるよう設計されている。すなわち洗浄しやすいのである。これには感心した。


まるでメーカー支給の写真のように撮れた(笑)。しかしだ、これはホントに良い。工具も要らず簡単にネジが外れるのだ。そして、元通りにするのも簡単。
これなら生モノにも安心して使えそうだ。

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生もの? あ、これもハサミで切ったら便利かな。


う~む、これはコツが要る。明太子を小分けにするにはまな板&包丁の方がいいかな。
やらなきゃよかった、手がべとべと(笑)
よい子はマネしないでね(どうしてもやるなら半冷凍の時だな)

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結論。ハサミを使いこなすのは発想力とコツが肝要。アイディア次第で調理がますます愉快になること間違いない。それだけに良い道具を持ちたい。

切れないのは明太子と、私の要らぬ過去だけ(笑)

不意に、キッチンの憂鬱。

2012-04-01 | おためし
恥ずかしながら、不肖私めの住まいについて。

自慢じゃないが、我が住居は築30年のマンション。
しかし、しっかり者の管理組合のおかげで昨年エレベータをリニューアルしたり、水道管をリニューアルしたりと、あちこち手を入れているので、それなりに快適だ。

共有スペースだけでなく、我が家も独自に老朽化したキッチンも、壁をキレイにしたり水道蛇口を今風のレバー式のものにしたりと、少しずつであるが快適になっている。

と思っていたら…

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ところで、わがキッチンの火力は都市ガスで、置き型のガステーブルを使っている。バーナーは二口、そして魚焼きがついているという極めて典型的なものだ。

近年のシステムキッチンにはビルドインタイプ(調理台なんかと一体になったようなのを言う)など、デザイン性や機能性に優れたものがあるが、古い我が家には大金をはたいてキッチンごと入れ替えない限りそんなものは無縁だと思っていた。
ガス会社の広告などには、天板がガラス製だの高級なモノがあるが、問い合わせたら台ごと取り替えることになるという代物だった。

とまあ、こんなもんで仕方ないか、というのが現状である。


モザイクにてメーカー、型式は伏せておく

キッチンは無難に白基調にしたが、7~8年前に(人任せで)買ったガステーブルはそのまま。

ガスレンジなんてこんなものと思っていたら近頃は、デザイン性にもこだわった置き型の(つまり我が家でも簡単に取り替えられる)があるらしい。
モニプラさんの情報によると、なんと白いガステーブルがあるという。

コレ ↓

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コレを知ってしまったら、うちのは何か違う。せめてメタリックシルバーであれば、それなりに馴染んでいると思うが、濃いグレーというのはいかにも無難。白いキッチンの中のブラックホールのようだ(笑)。

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近頃はキッチンを背中にしてダイニングで晩酌することも多い。どうせなら楽しいキッチンに接していたいものだ。

ああ。この世の中、知らなければそれですんでいたのに、ということはけっこうあるな。

お初の焼酎を楽しむ。

2012-03-31 | おためし
酒好きなのである。

酒は、飲酒そのものが楽しいのは勿論だが、気の合いそうなものを探したり、出かけた先で初めてのものと出合いがあったりするのも楽しい。

と思っていたところに届いた宮崎の芋焼酎。



株式会社やまやの食卓が提供する『逢初Blue(正春酒造)』だ。青いボトルが美しい。

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この名前、酒蔵さん的には「初めて逢う味」という意味も込められているそうで。では「Blue」の意味は?
コレについては、試飲の感想において、この自分が解き明かそうか。


似た色の琉球ガラスのロックグラスで。焼酎を呑る時は大概ロックである。

さて、試飲。
呑むと偏屈になるので、あたしゃ褒め言葉ばっかり書きませんよ。

やまやさんがお勧めの言葉に、すっきり飲みやすいという言葉を用いていたが、まさにその通りというのが第一印象。率直なところ、自分がいつも呑む本格焼酎は25度、30度といったものが多いので、度数の違いによる「軽さ」からか手応えに乏しい感じはする。
そのすっきり感はコレで芋焼酎か?とも思うほどで、これなら、芋オッケー、芋はちょっと…という人が一緒に呑れそうだ。(飲み屋で何か1本入れようよという時、けっこう意見が割れる)

このテイスト。この軽さ、言葉を選べば透明感。透明=水。だからBlue。かな?
なんて、勝手にネーミングの由来に立ち入ったが、「逢初ライト」だったら買わないな(笑)

しかしだ。あえて言わせてもらうとスッキリというのは好きではない。それはあまたある味わいを表現する言葉の一つであり、それそのものが美味しさを保証するものではないと思う。「すっきり」も悪くないが、それだけでは物足りないのだ。

じゃあ呑むなって?
いえいえ、とにかく試して出合いに期待するのが呑兵衛なのだ。

それでもじっくりと味わっていると、何やらコクのような手応えはある。そうか、古酒をブレンドしているというのがこれか。若干ながら熟成感もあり、これなら相当の呑み手にも付き合ってもらえそうだ。
なるほど、ズルイ(笑)というか、よく考えて造っているものだと感心。

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肴にはホウレンソウを巻いた卵焼きを拵えた。

理由? 呑兵衛に野暮なことを聞くもんじゃない。焼酎には卵焼きでしょっという思い込みがあるだけだ。

で、確かに焼酎に卵焼きは合うのだが、では逆に、卵焼きにこの焼酎という方程式はどうか。
おおっ、これは卵焼きを一層美味しくしますな~なんて、ベストマッチではないが、両者の味わいは程々中和される。つまり食事とかパーティとか、概ねどんな食べ物にも合う、というか食べ物を邪魔しない、食中酒としては適していそうだ。

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後日。友人デザイナーTと試飲。ちなみにT氏も自分と焼酎の指向は似ている。


氏いわく「うむ、20度にしては味が濃い」らしい。

・ ・ ・

え?T氏の出番はこれだけか(笑)

ところで、利き酒をするが如く偉そうにあれこれ書いたが、酒の旨さはそういうことだけではない、というのが我が酒論だ。

ネーミングに話は戻る。
自分でも調べてみたのだが、この酒の蒸留所のある宮崎県西都市には、古代日向の頃の西都原古墳群など貴重な文化遺産と神話が数多く残されていることで有名で観光スポットにも。「古事記」に天照大神の孫ニニギノミコトが小川で水汲みをしていた後の妻コノハナサクヤヒメを見初めた場所、そこが逢初川となった…という伝説の場所があるそうな(今は水路の形跡が実在)。
やまやさんの説明によれば、もともとの商品名ははそれに因んでいるとのこと。「初めて逢う味」は後付だろう。初めて逢う味にしてはインパクトが…(笑)

そこでどんな声をかけたのかは分からぬが、とかく古代のラブストーリーはロマンチックである。それに因んだ『逢初』はとても良いと思う。郷土の歴史や地域性といったものも地酒の魅力だからだ。
良いネーミングだ(ビンもラベルのデザインも良い)。

以上、試飲感想はこれにて一巻の終わり。


追記

20度では軽いと書いたが、サイトを見てみると25度なんてのもあるんですな。

チーズ食べ比べ。

2012-03-18 | おためし
酒を楽しむ時のおつまみといえば「チーズ!」。というのは多数意見と思うが、では、どんなチーズが良いかというと、これは意見が割れると思う。

多種多様なチーズの中、お魚チーズというのがあるのを知り、こりゃ食べてみないことにはと興味津々。

縁あって、食べてみたのが日専連静岡が提供する焼津名物のお魚チーズセット(石原水産)。



・・・


しまった、パッケージの写真と並びが違う。
品名は、手前向かって左が「まぐろのチーズフランク」。右が「ぷちぷちししゃも明太」。
向こう側、市松模様のが「まぐろチーズ」、そしてちょっと大きいのが「チーズかつお」である。
なんだか、見てるだけで楽しいぞ。しゃれた場面でのオードブルにも使えそう。
複数の人間とわいわいつまむのも楽しいが、一人呑みの時にゆっくりじっくり賞味したい肴でもある。今晩はどれにしようかななんて、きっとニタニタしながら、そんな顔が想像できる。

・・・

気に入りの焼酎「いいちこ」で晩酌開始。

旨いかどうか、日専連静岡さんのコメントを読みながら味わってみた。


画像の2品はまるでチロルチョコのようで面白い。

【まぐろチーズ】まぐろの角煮とチーズがぴったんこ。甘口のタレがおいしさの秘密です。柔らかく煮上げたまぐろの角煮と、まろやかチーズの組み合わせがバッチリです。

うんうん。市販のおつまみに、マグロとかカツオの角煮のようなのがあって、それは今までに何度も食べてよく知る味であるが、それをチーズを合体させた訳か。見た目通り、それらを共に咀嚼する食感はまったりとしていて楽しい。見映えも洒落てて良い。


【まぐろのチーズフランク】ちょっと粋な静岡のおつまみです。まぐろで作ったソーセージとチーズを合わせたちょっと粋なおつまみです。生臭さがなくて、魚と思えないほどのプリッとした弾力のある食感です。ピリッと効いている黒こしょうがまぐろと相性ぴったりです。

ずいぶんと粋にこだわっておられる。このフランクは見た目以上にスモーキーで旨い。それを苦手とするヒトもいるので、これは好みの別れるところか。焼酎に合うことは勿論だが、この良い意味ていうクセのある香りは、ちょっとキツイ系のリキュール類と共にじっくりと楽しみたい。ワインもイケそう。



【ぷちぷちししゃも明太】やみつきになる旨さと食感が人気です。試食したお客様がそろって口にする言葉は、「おもしろーい!」「ぷちぷちしてるー!」「おいしいー!」今までにないおいしさに皆さん驚きのようです。

なるほど。確かに面白い食感だ。タラコもチーズも程よく風味があって美味しい。明太という割にあまり辛くないところも良い。へたに辛いのは肴として不向きだから。
たしかにプチプチとしてもいるが、ちょっとパサパサ感も否めない。
だが、これは美味しい。酒を喜ばせる美味しさだ。他の蒸留酒、日本酒にも合うだろう。



【チーズかつお】「焼津いしはら」シリーズの長男役。1989年発売よりかわらないおいしさ。新鮮な鰹の角煮に臭みのないまろやかチーズをのせた味わい深い一品です。

最後にしたが、これがリーダー格か。たしかに角煮とチーズの相性が良い。ちょっと大きいので食べ応えもあり、これぞ魚屋のチーズと自信満々な感じが十分に伝わってくるものだ。

が、

これは酒を選ぶか。

今回は本格麦、熟成タイプの30度という焼酎(ロック)とともに味わったが、これ以下の酒(もっとライトな酒)ならどうだろうか。角煮の食べ応えが酒の旨味や香りを上回ってしまうのではないかと気になる。

しかし、ラガービールや、端麗ではないタイプの芋焼酎や日本酒のアテとしては申し分ない訳で、とにかくはこのチーズかつお、さすがお兄さんとして良い仕事をしてると思う。そう、「魚屋の」ものだから。
一瞬、チーズ屋がお魚チーズを作ったらどうなるかと考えたが、結局はチーズにこだわって、酒を選ぶ場面も出てこようというものだ。

・・・


いやはや、ともかく肴として美味しかったことは間違いない。画像のあれらを食べるうち、酒が良いペースで進んでいたのだった。



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株式会社日専連静岡

旨い焼豚を堪能する。

2012-03-12 | おためし
いつぞや、焼豚を使った丼を拵えてからというもの、本格焼豚を味わってみたいという欲望が募る日々。

そんなところに縁あって、手作り直火焼豚(小豆島「お肉の山下屋」)を味わう機会を得た。

届いたのはコレ。


しかも二種類!
どちらも肩ロース(ブロック)を使ったもの。向かって左が「カナダ産豚」<400g>。右が讃岐(香川県)でお米をたべさせてのんびーり育ったという「讃岐こめ豚」<250g>。それら用の特製甘タレ付という内容だ。

かくして、日加の豚による焼豚を食べ比べることとなったが、さてさて、結果はいかに。


向こうの2枚が讃岐こめ豚のもの(以下、讃岐)。こちらがカナダ産豚のもの(以下、カナダ)。タレをかけてあるが、別途タレなしでも味見済み。

まずは、食べ比べと言っても、讃岐とカナダに甲乙とつけるものではないことをお断りしておく。

小豆島は昔からお醤油の産地で有名なんだそうで、この焼豚には、その中でも有形文化財に指定されている手造り醤油を使い味付けされているとのこと。

食べ方のアドバイスに、少しフライパンで焼くと美味しくなるとあったのだが、あら大変。


あたたまった肉は、本来のとろとろな状態を取り戻しぷるぷると柔らかい。箸で持ち上げると裂けてしまいそうだ。

風味としてはカナダはクセのないカジュアルな感じ。脂身もすーっと口に解ける。対して讃岐は良い意味でいう獣臭さというか、そんなクセが軽くあり、私は豚ですと言っている。脂はまったりと、旨味を伝えてくる。肉質もカナダに比べ柔らかいようだ。
セットのタレは、どうだろう…。自分にはちょっと甘いかなという印象。どうせなら、甘辛味のほかに、生姜味とか山椒味とかバリエーションがあればいいのにと思った。

などと、グルメを気取っているうちに、いくらでも食べてしまいそうだ。とにかく美味しいので食べすぎ注意。

なぜなら、他の料理に転用してみたいから。


讃岐を細切りにしてネギと共に盛り付け、そこにポン酢マヨネーズ、そしてゴマをかける、焼豚丼の出来上がり(ここではタレは使わない)。
いちいち感想を書くのも面倒なほど、とにかく旨い。いつぞや作った時に使ったハムメーカーの、焼豚とは名ばかりの醤油味ハムと比べること自体問題があるが、やはり本格な品は違う。脂の風味が断然に良い。

添えのオツユは鶏がらススープで細切りの讃岐とモヤシを煮たもの。


実はコレ、多く作ってしまい翌朝も食べたのだが、その間に焼豚から美味しい成分が随分と出たようで、非常に旨かった。

でも、この丼はどうなんだろう。
せっかくに美味しいものは、あまり味を変えずなるべくその風味を生かしていただくべきと思った次第。スライスをご飯にのせ、そこにタレをかけるだけでよいのだ。
本物には人を目覚めさせる迫力がある。ってとこか。


そして

あまりにお肉が旨いので、思いついてやってみたのがコレ。


焼豚カツ(カナダ使用)。


ああ、切り方がちょっと薄い、あたしは何と貧乏性。

がしかし! ここであのタレが大爆発(ほんとに爆発したら大変だけど)。
カツにかけたら旨いの何のって。カツ、肉や脂がタレとともに一体となった、えも言われぬ味。ああ何と楽しいトンカツ(薄いけど)。新ジャンルの誕生か。

ビールが進む~。

正直、焼豚は料理材料のひとつくらいにしか思っていなかったが、とんでもない。
お試しでということで、材料として使わせてももらったが、この焼豚、これはこれでメインを張れる、完成された肉料理ではあるまいかと、脱帽なのだった。



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