くらぶアミーゴblog

エッセイを綴るぞっ!

あなたの匂い

2005-08-25 16:49:06 | エッセイ

 粋という概念は、なかなかに難しいものです。
「粋とは何か」を説明すれば、それこそ野暮というものになる。しかし、それを承知で敢えてコトバにすれば、
「表には見えない部分でこだわり、心配りをする」
ということになるでしょうか。これは服の着こなし方や持ち物にとどまらず、身の振る舞い、人との接し方など、およそその人の生き様に関わってくることかもしれないですね。

 さて。
 最近では、男性が香水を使うことは、もはや当たり前のこととなりました。しかし残念ながら、正しい香水の選び方をわきまえている御仁は、まだまだ少ないようです。どこかで嗅いで、その匂いを好きになり、自分も身にまとってみたい、という動機はもちろん必要なのだけれども、そのあとには、いわば試用期間が必要なのです。

 まず知っておくべきことは以下の三点。
1、誰しも特有の体臭があるということ。
2、それは、汗をかいたときに強くなること。
3、その匂いは、脇の下が一番強いこと。

cologne400

 香水というのは、それ単独の匂いを感じるものではなくて、つけた人の体臭と混じり合って放たれた匂いを感じるもの。だから自分の体臭とミックスしてみて、それが時間とともにどんな匂いに変化するかを観察するのが肝要です。組み合わせによっては、残念ながら不快な匂いに変化することもあり、その場合はあきらめて他の香水を探すのが賢明と言えます。
 具体的な方法としては、欲しい香水を見つけたら、まずは店頭で小さなテスターをもらってくること。そして家に帰ってからシャワーを浴び、余計な匂いを洗い落とし、脇の下附近へ香水を一、二滴つける。これだけ。フレッシュだった匂いは、時間とともにどんどん変化していくから面白いものです。
 
 カルバン・クラインだとか、シャネルだとか、ブランドや名前だけで匂いを選ぶことこそ無粋。それをいかに自分の匂いにしてしまうか。香水選びは、粋への第一歩でもありますね。