風の備忘録~ ~ ~

風は林に色や形や音を運んできます
忘れないうちに 忘れないように
短い言葉でメモ memo   
       

私の好きなイギリスの詩人 クリスティナ ロセッティとつながる人々

・画家・詩人ダンテ・ガブリエル・ ロセッティは兄 ・西條八十 ・三井ふたばこ(西條嫩子) ・宮澤賢治  ・金子みすず

あの人

2005-05-16 | 林の詩・文
あの人は五月の若葉。
すきとおって やわらかで
みずみずしい。

さわるとプツンと音がして
青い生命が流れ出てしまいそう。

だから私はなにげなく
ほんとうに なにげなく
あの人の目をみて微笑むだけなのです。

あの人は初夏(しょか)の風に吹かれて
なんにもしらないで笑っている。
木洩れ日のように
白い歯を見せて。

その時、
あの人の目のなかで私はゆらゆらと
ゆれるのです。

ーーー1971.6---
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5月のわたし

2005-05-16 | 林の詩・文
山はナゼ 高いのかしら
誰かが私にいったっけ

そんなことはどうでもいい
・・・(高いから高いんだ)

五月の山は
緑の祭典である
このみどりの香を
そっと胸の中に入れて
私は歩くだけ
(やっぱり山は高いから高いんだ)


空はナゼ 青いのかしら
誰かが私にいったっけ

そんなことはどうでもいい
五月の空が
青く美しいのはジジツだから
私は胸をはって
空をみて歩く
(空は青いから青いんだ)

ーーーーーー19歳のころーーー
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世の中のことが わからなくなっても
わからないことをわからないとしながら 生きていかなくてはだめなんだなぁと
おもいながら 書いた詩。「ジジツだから」なんていう言葉は青臭くて今は使えません


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ひらがな・漢字・方言

2005-05-16 | 好きな詩・短歌
今朝の朝日歌壇で興味引かれたものが6首ありました。
その中で「高野公彦選」からまず3首。
ひらがなだけ・漢字だけ・方言の短歌。

: さくらさくさくらもきみもうつくしとささやくきみもさくらもうつくし
             (高岡市)鍋島 恵子
 読みにくいので行をかえてみます。
 桜のやさしさ柔らかさと言葉=気持が一緒になって良い短歌だと思います。
 
 : さくらさく
   さくらもきみもうつくしと
   ささやくきみも
   さくらもうつくし


: 五臓六腑五体満足六十五歳能力意欲充実無職
              (横浜市) 折津 侑
  
 元気な人なのですね^^。うらやましい。
  よくこれだけの漢字で今の自分の全てを表現してるなぁと感心します。



: おやパック入り赤飯が買うてあるせやったきょうは結婚記念日
              (大阪市) 池知ひさし

 
新婚当時は パック入りの買った赤飯じゃなかったのですね。
  奥さんの年齢が見える短歌です。
標準語で書いたらアジも素っ気もなくなりそうです。
これも読みにくいので行をかえてみます。
 
  
: おや
      パック入り赤飯が 買うてある
  せやった
    きょうは結婚記念日