カンムリワシ、ワシは名ばかり、言うばかり

20年前探せばカンムリワシがいて、10年前そこにはカラスがいて、いま両方ともいません。よって最近ではそれ以外の話題に。

中国に関する醜聞 55 転倒した老人

2015年09月25日 05時21分24秒 | アジア

誰にも醜聞があります。本人が否定しようが、肯定しようが(笑)。

ここでは最近の「中国の醜聞」を集めてみました。必要な方のために出典も明示し、あればリンクも用意しています。


■なぜ中国では転倒した老人を救護したらいけないのか 

「小悦悦事件」と同じく、中国ではあまりにも有名な事件に「彭宇(ポンユウ)案件」がある。一言でいえば彭宇という青年が道端に倒れた老婆を助けたが、その老婆が逆に「押し倒された」と主張して、彭宇を陥れた事件。・・・・ 

そこで徐は「彭宇に押し倒された」と言い張り、莫大な医療費の賠償を要求した。彭氏は、自分は人を助けてあげたのになぜこんな目に遭うのかと、その要求を拒否した。 

結局、2007年9月5日、区法院は、彭氏に4万5876元(70余万円)の賠償金の支払いを命じた。 

「彭宇(ポンユウ)案件」と呼ばれるこの事件は、中国人の道徳劣化性を象徴する言葉になった。マスコミやネットサイトによって全国に広まり、全国民を驚愕させた。当時区法院の裁判官の判決文が傑作だった。

「彭宇(ポンユウ)さん、もしもあなたが押し倒さなかったとすれば、なぜ老人を助けたの?」

裁判官のこの一言が、実にみごとに中国人の実態を表わしている。 

彭宇(ポンユウ)案件」以来、中国では倒れた老人に救護の手を伸ばすことが難しくなったと、多くの国民が公言している。 ・・・・ 

2009年2月22日、南京市の75歳の老人がバスの乗り口で倒れたが、乗客は誰もが助けようとはしなかった。そこで老人が「私は自分のせいでころんだよ。みなさんは心配いらないよ」と言ったら、ある乗客が救護した。 :P.177-179 金文学「進化できない中国人」祥伝社 平成26年3月20日初版第1刷発行 


この事件は「中国での道徳崩壊」を示す絶好例とされたようです。

道徳の崩壊」と言えばまるでついこの間まで中国には「道徳」があって、それが近年になって消滅した、かのように聞こえますが、これは実は真っ赤な偽りであり2000年以上に渡って道徳がなかったのですが、それはそれで、ここでは別問題としますが・・・・

次が考えられます。

  1. 青年が、老人を倒しその老人を助けた・・・・有罪
  2. 青年が、倒れている老人を見て助けた・・・・無罪
裁判所は次のように判断しました。
  • 老人を倒せば、すぐにその場を離れるのが普通。だから「老人を助けたのは青年が老人を倒した証拠」になる。
  • ここには「通りかかった青年が老人を助けるなんて、中国ではあり得ない話」という中国社会での前提があるらしく、明確に「善意の救助を否定した判決」となった。

こうして、この「未熟」なレベルにある司法〔もともと中国共産党にヨイショするだけの素人裁判官?〕ですが

老人の主張を全面的に採用したため、もともと道徳が存在しなかった薄汚い中国社会が、この判決によって、決定的に非道徳的な社会であるとされました。

そうなんです

老人が倒れているのを目撃し、善意でこれを助けようとすると「はめられ(だまされ)」てしまい自分が加害者にされてしまうため、見ぬふりをして通り過ぎるほうが「安全」ということになり、それから倒れている老人がいても、誰も助けず放置されるようになったらしい、のです。

たしかに当時

中国社会でこの種の「当たり屋」が横行していることも、知られていたようです。 


皆様も驚かれたでしょうが、しかしこれには無数の後日談があるようです。その一つは

この青年の主張が「真っ赤な偽り」だったというもの。

つまり、自分で老人を倒しておきながら「自分は加害者ではなく、濡れ衣を着せられた」と証言し、「ウソをつく老人」の典型例だとされたのでした。

この説によれば、老人の「あの男に倒された」が正しかった、というのです。

どちらの言い分が正しいのか、真相は闇の中ですが

  • 「中国では裁判所の信頼性があまりにも低い」という前提があること
  • 老人が、しばしばウソの証言をすること。
  • 青年が、しばしばウソの供述をすること。
  • 要するに、誰も信用できない世の中になってしまったこと。

に原因があり、4000年に渡る「中国の独裁」がこのような悲劇をもたらしたと考えています。もう回復は不可能なのかも。

  • 「中国の一党独裁」ゆえに、裁判所のレベルが低いままで、これを中国人がよく知っていて誰も裁判所を信用しておらず、またこれを改善することができないと知っていた。〔中国共産党に忠実という理由で法律を知らないしろうとが裁判官の職を得て判決を出した例を指摘する人がいます〕
  • 中国人は4000年前からこういう不条理に慣れているため、互いを信用しないような国民性が醸成された。
  • 中国人の子供は幼児時代から、「いい子にするように」とか「自分を主張するように」ではなく、「だまされないように」と親から言われて学校へ送り出されるのが常らしい。

次のリンク先を御覧になって、皆様がお考え下さい。何が何だか、分らなくなりますよ! 

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