アートになった綿毛

日頃美術館などに出向くことの少ない私には珍しく、美大の卒業制作展へ足を向けてみました。

ネットで見かけた綿毛の作品があまりにも気になったためです。

その作品がこちら↓



小さな綿毛を水で薄めた液体のりで接着して作ってあるそうです。

人が通る時に生まれるわずかな空気の流れでふわふわと動き、空気の流れが止まると、元の位置に戻ります。

一つの綿毛を軸に、絶妙なバランス感覚で出来上がっている作品。そんな作品がいくつか展示されていました。



繊細な作業を思うと、気が遠くなります。

こちらは綿毛を水につけてから乾かし、乾き切る手前で固定した作品↓



やはり種のついた綿毛が軸になってつなぎ合わされたバランス作品。こちらも空気の流れで揺れるのですが、最初の作品のようなふわふわ感はなく、また違った動きを見せてくれます。

作者の方にお話を伺ったところ、綿毛がもつ飛ぶための機能的なつくりと、繊細でありながら次世代の命を生み出す力強さに目をつけたとのこと。

実際に作品と対峙してみて、綿毛の機能美に魅せられました。

生物が種の保存のために様々に形を変えてきた進化の行程。そんな生き物たちの生きる知恵の一端に触れた時間でした。

そしてアートという手法のもつ力について改めて感銘を受けました。



美大の学生さんたちの感性に触れるなんて機会はこれまでなかったので、とても新鮮な時間でした。

簡単なアンケートに答えたら、こんな立派なカタログまでいただいちゃいました。



さすがは多摩美！

才能溢れる卒業生の皆さんは、今後多方面で活躍されるんだろうなぁ…。

新鮮な時間をありがとうございました。

作者のページ→こちら

おまけ:帰り道の夜景↓










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