Hanews-はにゅうす

ウィーン歌曲歌手、「はにうたかこ」の毎日のちょっとしたことを書いています

ルッツ先生の初レッスン

2008年01月23日 02時09分49秒 | Weblog
今日は午前中暖かかったのに、午後から急に冷たい雨が降ってきました。そんな中、ルッツ先生の(普段はルッツとか、デービッドと呼び捨てですが…)レッスンに今回初めて行ってきました。

性格もこんなにお互い年取ったのに変わらない。相変わらずあまのじゃくっぽいけど、根は善人というところが昔のままです。そして私も大事な所だけドイツ語がわからなくて、そういうイヤミやジョークだけわかってしまうというところも昔のままでした。この先生は本当に相性がいいのか悪いのか、いつまでたってもわかりません。

それでも今日は「去年背中が切れたから、まだ本調子じゃないから。」と予防線張って行ってみたら、「そんな感じしないよ。それよか昔よりいいかも。」とかなり前向きのお言葉。ちょっとほっとしました。

実はルッツ先生アメリカ人なんですが、ウィーン国立音大の先生ですし、もちろんドイツ語もパーフェクト。なのでたくさん本を読んでいるし、楽譜の収集もすごい。今日レッスンの中で面白かったのは、「モーツァルトのクローエって、本当はシリアスな詩だったのに、その詩の2番以降を全部とっぱらって、1番の歌詞だけをモーツァルトが歪曲して作曲したの知ってる?モーツァルトは君もよく知ってるようにブタだから(嫌なやつだから)、この歌をセックスのかたまりみたいな歌にしてしまったけど、本当は死を目前にするシリアスな詩なんだよ~。」

でも曲がついてしまっていますから、シリアスには歌えず、いやらし~い歌になってます。このいやらし~い曲は、どこから見ても男側のいやらし~さなんですが、実は日本人に限り、女性歌手もよく歌ってます。私もすでに高校生の時に歌ってました。(意味わかっとんのかい?)

ということで、そのまま歌っても面白くないので、女が歌う男のいやらし~い歌を、この清楚な私がどう料理するのか、そこが問題です。

さて、レッスンの後は、楽譜をあさりにドブリンガーの古本に行ってきました。いろいろ新しい古本が入ってきていたので、「あっこれも」「あっそれも」と言っている間にたくさんになってしまい、気がついたら90ユーロ。それもここだけの話、たくさん買ったので、ちょっとまけてもらって90ユーロだったので、その後で「やっぱりやめとく」って言う勇気もなく、買っちゃいました。90ユーロですよ。90ユーロ!1ヶ月ご飯が食べれる!!!あまりのショックに重たい楽譜を担いでオペラに行く気もなく、ちょっと青ざめた顔で帰宅した私です。

今シーズン最後のドンジョバンニを逃しました。その代わりにまだ見たことのないジャッキーチェンの映画が見れるはずです。ではまた。

コメント (2)
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