Hanews-はにゅうす

ウィーン歌曲歌手、「はにうたかこ」の毎日のちょっとしたことを書いています

考える土曜日

2008年01月13日 04時29分25秒 | Weblog
先日はウィーン歌曲の先生なので気持ちよく帰ってきましたが、今日はコレペティさんなので、へこんで帰ってきました。

私が普段から「歌の意味がわからないといけない。」「ドイツ語を理解しないといけない。」と口すっぱく自分で言ってますが、それは私の意識がそこにあるということ、または、今私がそこで問題をかかえているということ、ちょうどそれに挑んでいるところなのかもしれません。だって、もし私が標準体重だったら、ダイエットしたいって言わないと思います。

今日もひたすら「言おうとする単語を言う前にちゃんと思う。」これだけなんですよね。当たり前のことです。「思って→身体が動いて→口から声が出る」この順番しかありえないと思うんですけど、楽譜見て練習しているとそうではない動きが起きる。思ってないのに口が動きます。まだ思えてないのに次の音へ行こうとしてしまいます。思えたと思っても足らなかったりします。そして思って言ったけど、違ったりします。

指摘される重要な単語は9割以上の確率で当たっているんです。だから内容は理解しているし、把握もしている。でも違うんです。やってるんだけど当たらない。お笑い芸人が「ここがオチだ」と決めて、思いきりすべった感じ。

例えば、今日の例「頬」。「子どものまっかな頬」と歌う時と、「愛している彼の頬」と歌う時で表現が違います。その頬をひっぱたくのか、優しくなでるのか?それでまた違ってきます。そしてそれは他の誰かのマネでなく「私」が言う最高にその場面に合った「頬」でないといけない。

私のは「頬」とはっきり聞こえるのですが、どんな頬なのかで不明になる。つまりは想像力の問題なんですけどね。妄想は得意なんですが、想像は苦手な私。「これ以上おおげさにやっちゃっていいのか?」「そんなにやって大丈夫か?」と不安になりブレーキかけちゃいます。しかし問題は肩を叩くことが悪いことではなく、その叩き方なんだと最近は少しずつわかってきましたので(やっとか?)いろいろ方法を試しています。正しく肩を叩ければ、強く叩いてもいいということも今日遅ればせながらわかりました。

難しい。そして、それを考えて練習している間は、すごい集中力がいるので1時間もたないです。最近少し集中力が回復したのでまだましですが、それでも足らない。気がついたら適当に声だして歌っているだけになっている。ウィーンに来た時ほとんど出なかった声は、最近ずい分出るようになってきたので、これからはもっと深く勉強したいと欲は出てきましたが、どこまでヘタラずできるかも、まだまだ不明です。

しばしのへこみでした。(これが長時間続かないから上手くならないんだよ、と思います。)
コメント (2)
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