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ダンジーブログ

筋弛緩薬

2006-09-27 | 医療・病気・いのち
 手術をしているとき、特に繊細な操作をしているときに、突然患者の体が動いたら非常に危険。意識がなくても、手術操作の刺激などで反射的に筋肉が動いたりする危険性がある。手足を縛ったとしても、お腹の手術をしているときに、腹筋や背筋が収縮すれば体が動く。

 そうならないようにするために、筋肉の収縮を押さえてしまう薬を使う。筋弛緩薬だ。

 これを使用すると呼吸筋も収縮しなくなるので放っておけば死んでしまう。そこで人工呼吸をしておく必要がある。

 ちなみに筋弛緩薬の一種であるツボクラリンは、毒矢に使用されたことで有名。また筋弛緩薬としては使用されないが、フグ毒であるテトロドトキシンや、食中毒の原因菌の一つであるボツリヌス菌の毒素ボツリヌストキシンなども筋弛緩作用があり、放置すると呼吸が止まって死に至ることがある。

 ボツリヌス毒素は、局所注入することにより、しわ、裂肛(切れ痔)、多汗症の治療に用いることがあるが、私は経験がない。

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