Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

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ダンジーブログ

剖検

2006-09-18 | 医療・病気・いのち
 病院で亡くなる方の多くは、病を得て、その病勢が進行して死に至る。…ように見える。

 高齢となり、徐々に食も細くなり自然と命を閉じた様な場合には、天寿を全うした。…ようにみえる。

 しかし、すべてがそうであろうか。

 天寿を全うしたように見える方の中には、実は癌のためになくなった方もいるだろう。癌で亡くなったように見える方の中には、じつは肺炎、栄養不良、心筋梗塞などで亡くなった方もいるであろう。

 亡くなってしまった後で、その原因を知ったところで、生き返るわけではないが、残された者の中には原因を知ることによって気持ちが収まる人もいるであろう。

 死因を知る有効な手段の一つが、剖検である。剖検は、生前に本人の意志表明がなされていたり、死後に家族の了承が得られれば行うことが出来る。解剖し臓器を取り出し、詳細に顕微鏡で検査することにより、原因を探るのである。

 家族にとっては遺体を傷つけられるという思いが強いかもしれないが、死因を知りたいのであれば、知っておいて良い手段だと思う。多くの総合病院は剖検が出来るようになっているはずである。ただ多くの場合病理学の先生がしてくださるわけだが、病院に常に病理の先生がいるとは限らず、その場合は近くの大学などから病理の先生に来てもらうことになる。

 時には、死因には直接関係はなくとも、癌が見つかることもある。
 
 検査を行うために臓器を取り出した後には、綿などをつめて、皮膚をきれいに閉じる。通常の御遺体と違い、綿が詰まっているため、火葬場の人に剖検をした旨を伝えておかないと、焼けすぎることは知っておく必要がある。

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