私の日常

毎日の生活で印象に残った出来事を記録しておきたい。

12月だ。

2014-12-01 08:41:50 | 日記
December 2, 2014

12月1日(月)
ひさしぶりに病院へ。やっと眼鏡の処方が出るということでいさんで出かけたが、思わぬ結果になった。2,3日前から右目にかすかに幕が張ったような感じがしていて、少し心配していた。両眼ともに炎症を起こしているとのこと、また、右目の眼圧が正常値(10-21)を超えた26なので、まずは1週間ステロイド系の目薬を1日4回点眼し、結果を見てから眼鏡を作りましょうということになった。順調にいっていたのにショックだったが、まあこういうこともあるのですね。もっと気落ちしたことは、私が信頼して白内障の手術をお願いした執刀医が、今年いっぱいでこの病院を去るという。詳しくは次週にお話ししますということだった。これからも眼のことではお世話になると思っていたので、残念だ。新しい病院ではよくあることだと聞いていたが、早速洗礼を受けてしまった。世の中なかなかうまくいかない。

12月2日(火)
東京に住む友人と、私の住まいの近くにある映画館「アルテリア・シネマ」で上映されてい「ウイークエンドはパリで」と「リスボンに誘われて」を続けて見た。私は「リスボン・・・」をみる予定にしていた。しかし、友人がせっかく東京から出かけていくのだから2本見たいということで、私もお付き合いしたが、こちらの映画もとてもよかった。まず「ウイークエンド・・・」の方から。パンフの紹介文の言葉を引用すると、「結婚30年の節目に、週末を思い出のパリで過ごそうとやってきたイギリス人夫婦。夫は大学で哲学を教え、妻は中学校の生物教師だ。彼らはそれぞれに相手に打ち明けることが出来なかった秘密があった・・・。パリを舞台に、熟年の夫婦の危機からの脱出を軽やかに描く。」話が進むうちに、夫のニックが大学からクビを宣告され、経済的にひっ迫していることや、息子が期待どうおの生活を送ってないことなどが明らかになったりする。人生は思ったようにはいかない、それでもパリは2人の心を軽やかにしていく。背景に流れる音楽がまた素晴らしかった。それにしても、俳優が演じているとはいえ、外国の熟年の男女はなんて素敵なんだろう。楽しかった。

次に「リスボン・・・」について書こう。パンフには、「スイスの高校で古典文献学を教える主人公は、ある日、ふとしたきっかけで手にした一冊の古書に魅了され、作者に会いにリスボンへの夜行列車に飛び乗る。美しい街並みを彷徨する彼は、40年前の革命に翻弄された人々の運命を追体験する。名匠アウグストの最新作」とある。主人公の教師ライムント・グレゴリウスが、古書の著者アマデウの素顔と謎を解き明かしていく過程に、どんどん引き付けられていった。ポルトガル革命の頃の、反体制な政治活動への当局の陰惨な弾圧の映像は、ナチの頃の地下運動を描いた映画を思い起こさせる。今も続くヨーロッパの暗部だ。この映画のもうひとつのテーマは、たまたま手にした古書に魅せられて、日常を捨ててスイスからポルトガルに出かけていく中年の男性の情熱だ。たとえ映画の中の物語にしても、こういう展開は人の心を揺さぶる。ライムントを演じているジェレミー・アイアンズが列車に飛び乗った時から最後まで着ている肘に当て布が付いたツイードの上着と毛糸のベストが、彼の誠実な人柄を物語っている。スイスに帰る駅のホームで、リスボンで知り合った眼科医の女性は、5年前に「あなたは退屈だ」と言って去った妻と反対に、「退屈ではない、リスボンにとどまるという選択肢もある」と語るところで映画は終わる。パリの街並みも素敵だが、リスボンの美しい背景が、男のロマンをひきたててくれる。素晴らしい映画を2本も見れて、友人にも感謝したい。

画像は、友人のメールから。東京の住宅街の紅葉、今日のような青空ならではの写真、いただいたばかりのホットなものです。