私の日常

毎日の生活で印象に残った出来事を記録しておきたい。

残暑

2014-08-21 08:49:55 | 日記
August 21, 2014

立秋を過ぎたという思いが頭のどこかにあるのか、ここ数日の残暑にはまいっている。広島地方の災害などのニュースをみると、のんきに暑い暑いと言ってはいられない気持にもなるが。だいぶブログの更新が遅れてしまった。その間何もしなかったわけではない。暑いさなか、点訳の事務所に出かけたり、新しい点訳を引き受けてきたり、とにかく何かをやってはいる。誰かが老後の暇をつぶすのが大変だと言っていたが、たしかに、読書三昧というわけにもいかない。点訳を始めて8年目に入った。いいこともあれば悪いこともある。暇をつぶしていることが、どこかに、誰かにつながっていればいいのではないかとも思っている。

今まで全く読んだことがなかった北村薫の最新作『8月の6日間』を、私がレポーターになっている次回の読書会の本に選んだ。その関連で、中編をいくつか読んでいる。男性の作家が書く女性が主人公の昨品というのも面白いなと思う。膨大な作品があるので、10冊ぐらいは読みたいと思っているが、友人のブログにある外国のミステリも読みたい。視力がひどく衰えていているので、眼科にも行かなければならない。それよりも、この日本の四季をこれから何度乗り越えられるのかと、心細くなるが、その歳になって初めてわかることばかりだ。

涼しくなったら図書館に本を返却に行こうかと思っていたが、一向に暑さが衰えない。そのうち夕刊が届いた。朝日新聞の東京版の夕刊に、「人生の贈りもの」という、いつも楽しみにしているコーなーがある。名のしれた方々がこれまでの人生を、5,6回に分けて質問に答える形で語っている。60歳以上の方たちなので、それなりに学ぶことも多い。今回は文筆家の平川克美氏、私は知らなかった方だが、、今日は、介護をされた父上のことが話題になっていた。「ご自分の中で変わったものがあるわけですね」という聞き手への言葉が胸にずしんときた。人の生には限りがあるということを、こういう形で実感された平川氏の言葉が、貴いものに思えた。次に紹介させてもらって、今日の本当につたないブログを終わりにしよう。

 自分はずっと生き続けられるという感覚を、多くの人が持っています。介護を通じ、人が生まれて死ぬまでの時間をトータルで考えるようになった。自分もそう遠くない将来に必ず死ぬと自覚しました。人間の生き死にというものが、実感として自分の中に入ってくる。だから最近よく「介護をして一人前だ」と言っています。
 親父が亡くなった後、墓参に行くわけですが、やっぱり去りがたいんだよね。死者との対話は、人を慎み深くさせるし、倫理的にさせる。ものの見方がだいぶ変わるよね。(朝日新聞、2014年8月21日夕刊)

画像は、妹のメールから。