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ぽかぽか春庭「モモと清里めぐり」

2018-08-26 00:00:01 | エッセイ、コラム
20180826
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2018十八番日記涼をもとめて(5)モモと清里めぐり

 フィールドバレエを見に来ている清里。
 夜はバレエ見物ですが、昼間は、清里観光あれこれ。毎年来ている妹モモは、もう清里の主だった名所はほとんど行きつくしていて、11日昼のあいだは部屋でゆっくりしていて、午後、バレエのリハーサルを見ようという計画でした。

 2日続けて泊まるのでチェックアウトしないのだから、ホテルのように部屋ですごしていいのだと思ったていたら、オーナーマダムの千鶴さんは「おそうじの間、お客様には外出していただいています」と言う。しかたないので、外出することに。

 まず、北斗市の道の駅南清里の近くにある「こいのぼりの里」へ。ケーブルカーで行ける展望台があるというので、涼しさと山の景色を求めて、展望台まで行ってみることにしました。妹モモは、高所恐怖のケがあるので、カフェで休憩することに。私一人でケーブルカーに。

 まごい駅とでひごい駅の間を「こいのぼり号」が往復します。
 

 展望台からの景色は、きれい。


 涼しいかと思った展望台周辺の「花の森公園」は、とっても暑くて、展望台に上って四方の写真を撮ったらもう何もすることがないので、そのまま下りました。名物だという窯焼きピザは閉店中だったし、あまり好きじゃない赤いサルビアの花以外には咲いていない時期だし 


 八ヶ岳山麗は、牧畜が盛ん。牛たちも、狭い牛舎で暮らすより、広々とした牧場の草を好きに食べて、お肉も上質になるんでしょう。それを食うのはわたしたち。

 
 妹がいつもfacebookチェックしている「八ヶ岳ホースケア牧場」へ行ってみたいと言う。
 ホースケア牧場は、年をとった馬やケガなどの休養をとる馬を預けるための牧場です。
 競馬用の馬など、一部の特別な馬は繁殖用に残されるものの、一般競争馬は、走れなくなると容赦なく馬肉にされてしまうと聞いていました。(馬刺、けっこう好きですけど)

 このホースケア牧場は、八ヶ岳南麓の夏涼しい気候のもとで高齢馬や休養を要する馬が過ごせる牧場として開場しました。

 私はお馬たちの顔ばかり写真とっていて、牧場全体の写真を撮り忘れました。↓は、ホースケア牧場のブログに出ている借り物。


 馬の預託費用は高いのだろうと思うのですが、愛馬の余生に心くだく馬主も多いとみえて、2011年に開場して以来、馬たちは広々した牧場ですごしています。厩舎の環境もよさそうで、高齢馬、故障馬のケアに心をくだいてきた牧場主さんの心遣いが伝わります。
 牧場主さんがいればいつでも見学OK。

アンジェラ号だったけな。

名前忘れてしまいました。
  

 妹モモは、起きている間じゅう、しゃべり続ける人です。テレビだと、明石家さんまもしゃべり続ける人だそうですが、さんまは面白いギャグ満載のおしゃべりなのに対し、モモは、ずっと愚痴つづき。

 清里に来る前、モモのお舅さんが亡くなり、葬儀や家の始末が大変だったと。モモの亭主てっちゃんは長男なのに、結婚後、私の実家で私の父と暮らすことを選びました。そのころは、てっちゃん父は再婚して、継母所生の弟もいたので、継母との折り合いがよくないのかと思っていたのですが、、、、。結婚後わかったことは、てっちゃんは父親から離れたかったみたい。父親はたいそう変人で、父の家を出たい、というのが、「ますおさん結婚」の実情だとわかった、という妹の話。継母は、とてもよい人だったそうです。

 その変わり者の舅の介護がいかにたいへんだったか、葬儀の始末がどれほど苦労だったかを延々と愚痴ります。介護の世話も経済的な支援もいっさいしないできた舅の親族が葬儀となるとしゃしゃり出てくるってのは、よくある話。

 それにひきかえ、私たちの実父は、「検査入院」と言って入院してから1ヶ月で亡くなってしまいました。父の死は悲しかったけれど、姉妹交替で病院詰めもして「できることはしてやれた、十分なことをして亡き母のもとへ送り届けた」という「お見送りのこころがまえ」もできたあとでの葬儀だったので、始末がよかった、という妹の実感。
 やはり、死ぬのも一仕事。後始末をきちんとしておかないと、残されたものはたいへんだとよくわかります。

 そのほかの妹の話題は、もっぱら長女の息子、次女の長男次男長女、合計4人の孫について。ケータイの写真もたっぷり見ました。次女の娘は、朝起きてから夜寝るまでしゃべり続ける子だそうです。モモ次女はあまりしゃべらないのに、モモの隔世遺伝か。
 姉の孫は、長女に4人、次女に2人。私の両親には、合計10人のひ孫ができたので、もう十分かなと。私が孫を持たなくても、「非生産的」と非難されることもないと思うのだけれど。
 
 余生をすごす馬たちが、十分なケアを受けているのを見ていると、感じること。与党のえらいさんたちは、「役にたたなくなった競走馬は馬肉」という馬の扱いと同じ思想で人間をみているんだろうなあ、と少々せつなくなります。
 産業の役に立たなくなった高齢者は「早く死ぬのが最後のおしごと」と邪魔者扱いされてしまうのかと。「LGBTは子供を作らず、再生産できない人たち」という発言は、障碍者や高齢者その他をどう見ているのか、よくわかる発言です。でも、みながその与党を多数派として選挙で選ぶのだから、たぶん、みんな「自分は役立たずじゃない」と自信をもっているんでしょうね。来年古希の私は、「よぼよぼ高齢者」として排除される日も近いと思っています。

 SF小説では、未来のできごととして「仕事を持たず、働けない人間は、安楽死センター行き」というのが出てきますけれど。私にはそれが「ありえない」ことじゃないように思います。
 ジョージ・オーウェル『1984』に描かれた全体主義は、姿かたちをかえてこの社会に実現していると思いますから。

 妹と昼ご飯は、レストランRoCKのカレー。私には2日続けてになりましたが、萌木の村の名物ですから、妹も{カレーを楽しみにしていた}というので。おいしいので、2日続けてカレーもOK。

 11日午後は、フィールドバレエ最終演目の「ニーナ・アナニアシヴィリ ガラ」のリハーサルを見ました。

<つづく>
コメント (2)
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