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グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

近所の甘えん坊

2012年07月11日 | 
ひと月ほど前から家の周りに出没している巣立って間もないハシブトガラス兄弟(姉妹?兄妹?)です。
巣立ってしばらくは親が食べ物を運んでくるのをこうして待っています。

見ていると一緒に羽繕いを始めました。







見事なまでのシンクロ!!



瞬膜までそろいました(驚)



親の鳴き声がしたほうをじっと見ているの図。
かわいいですね。
ここまでが先月30日の撮影です。


今月2日にはエサをねだる姿がありました。

このときの子供の声がいかにも子供子供していてとても甘ったれた声なのです。
聴いたことのある方も多いでしょう。
もう充分に飛ぶことができるのですが自分で食べ物を探すのはまだまだのようです。


9日には家族全員の写真を撮ることができました。

中の2羽が子供です。


子供が翼を広げてお腹が空いたと訴えています。
親鳥はなにも持っていませんが・・・




もう1羽の子供もやってきて親がなにかを吐き出しました。


2羽で盛んに鳴いています。
このあと親が吐き出したものを子供にあげるのか・・・と思ったら。


飛んで行ってしまいました。
「もう自分で食べられるでしょ」と言っているのかも?
しかし子供はこれを食べませんでした。
親はただ単に消化できないもの(ペリット)を吐き出しただけだったのかもしれません。

ハシブトガラス親子は今日も元気に飛び回っています。
鳥の成長は早いです。
親に甘えていられるのもあとちょっとでしょうね。


                           がんま
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浅間山(長編です!)

2012年07月10日 | 火山・ジオパーク
7月7日、嶋田と一緒に浅間・吾妻エコツーリズム協会http://ecotourism.or.jp/のツアーに参加し、浅間山を歩いてきました。

コースはガイドの赤木さんおすすめの黒斑山(浅間山を構成する3つの山のうちのひとつ)。
およそ2万5千年前に山が崩れ、そのときできた半円状の絶壁が、今も時々噴火する“前掛山”をとりかこんでいます。

登り始めは濃い霧が立ちこめていました。(どうか晴れますように…)

大昔の噴火で降ってきた溶岩の上に、根をのばす木々。
こういう景色を見ると「おお!火山だ~!!」とワクワクしてきます。

断層で山が崩れたために下が絶壁になっているという“トーミ断層”まで登ってきました。

しかし霧で下の景色は何も見えません。(高いところは苦手だからちょうど良いかも・笑)

赤木さんが地面に絵を描いて、どういう経過で山が崩れて現在の形になったのか、わかりやすく説明してくれます。

なるほど地面に絵を描くって方法、良いですね!浅間山は大島火山よりずっと古くて、溶岩がくだけて細かい状態になっているから絵が描けるんですよね。便利でいいな~。

登山道の所々で、薄い瓦のような割れ方をした溶岩が折り重なっています。

黒くてゴツゴツの溶岩がほとんどの大島ではこういう形の溶岩を見ることはまずないので、すごく不思議なものを見ているような気持ちになります。

「うわ~、すごい!こんなの大島では見られないですよ!」と興奮する私。
「う~ん、そうか…。」と、これまた不思議なもの(人?)を見ているような赤木さん。(笑)

登山道にはかわいい高山植物が咲いていて、ついつい足を止めてしまいます。
印象に残ったのは、葉が5枚以上にならないと花をつけないというゴゼンタチバナ。

確かに、4枚葉には花がありませんね。

「この花を見ると、夏が来たんだって思うんですよね。」と赤木さんが語っていたハクサンイチゲ。

2週間ほどが花の時期だそうですが、満開でした。
旬の花に会えて、うれしかったです。

赤い胞子をつけた地衣類。

数mmの大きさですが、暗い森の中で鮮やかな色が目を引きました。

「目を引いた」といえば、思わず足を止めてしまったのがカラマツ(たぶん)の大木です。
大きく張り出した枝が、堂々としていてすごく威厳がありました。

枝が垂れ下がっているのは、雪の重みのためらしいです。
いったい何回ぐらい、雪におおわれる冬を過ごしてきたのでしょうか?

こんなふうに様々な風景を楽しみながら、かなりゆっくりなペースで登っていきました。
斜面は時々、急になります。

ハアハア…
息を切らしながら登って、ついに山の稜線につきました!

が、霧で下まで見えません(汗)

「下まで見えたらダイナミックなんだろうな~」と想像できる景色はたくさんあるのですが…。

黒斑山山頂で休憩しながら、霧のむこうに山の姿を思い描きました。

(晴れていれば赤木さんの指差す方向に、現在活動中の前掛山が見えるはずです)

休憩後、再び出発。

木に囲まれた山の稜線は風が当たりませんが、水たまりが多い…

「このあたり、火山灰が降ったから水はけが悪いんですかね?」by私。
「いえ、たぶん踏み固めれているからだと思いますよ。」by赤木さん。

三原山火口一周コースはガラガラで、絶対水たまりなどできないのに比べて、ずいぶん様子が違います。まあ、当たり前かぁ。黒斑山は2万5千年前まで活動していた火山、25年前に噴火した大島との古さの差は“1000倍”ですものね。

さて、草地を抜け…


ガレ場を抜け、Uターン地点へ近づいてきました。


「今日はもう、霧は晴れないのかな?」とあきらめかけた、まさにその時です。
突然目の前の霧が晴れて一番底まで見渡せました!

吸い込まれるような崖の底には、鮮やかな緑の森と草原が広がっています。
浅間山の、あまりにも粋な計らいに感動しました~(涙)

見てください!この景色。

浅間山、大きすぎます!

霧が晴れたのはこの一瞬だけで、あたりはあっという間にまた真っ白になってしまいました。
でも赤木さんの説明で、十分火山の大きさを想像することができました。

「この岩に平行に走るヒビの延長に、黒斑山の火口があったと言われているんです。
何しろ浅間山は1000年で1000m成長する火山と言われているんですよ。」

そ、そんなに大量の溶岩を噴き出す火山なんですね。
計算してみたら(大島は約2万年で1000m)、大島の約20倍の溶岩を噴き出す火山ということになります。ヒエ~。

“蛇骨岳”でランチをとりながら、再び霧が晴れるのを待つことにしました。

「空は明るくなって来たんだけどね~。」byみんな。

スタッフの女性が“高原キャベツ”を持って来てくれました。
火山灰大地で育つこの地域のキャベツは、おいしいのだそうです。

軽く塩をふったパリパリキャベツ、確かにとてもおいしかったです!
心配り、ありがとうございました~。

食後もしばらく粘りましたが、ついに霧は晴れませんでした。でも赤木さんが熊と遭遇した話や民話を聞かせてくれたので、楽しい時間を過ごすことができました。

「この下の斜面から熊の親子があがって来たんですよ。むこうも稜線を超えて斜面をおりようとして降りられなくて慌てたんでしょうね。あれから必ず熊用のスプレーを持ち歩くようになりましたよ。」

実際に熊と遭遇した現場でリアルに再現される話とともに、富士山と浅間山を題材にした民話を、昔の火山の上で溶岩に座って聞く…というシチュエーションも、とても良かったです。

「ガイドの存在って偉大だわ」と思った瞬間でした!

さて、帰路は森を抜けるコースへ。
黒斑山の北側斜面には、広い範囲にシラビソの純林が存在するとのこと。

森に入ったら、まるで大島の樹海のように、木の幹だけの森が続いていました。

あまり太い木はなく、細いまま倒れて世代交代しているようです。
なぜ、他の樹木が生えないのか?とても不思議だとのこと…。

シラビソたちに「なぜ?」と、問いかけてみましたが…

無言のまま、空に向かってのびていました(笑)。

下るにつれ少しずつ、木の種類が増え明るくなってきました。

数万年前の溶岩の隙間に生きる“ヒカリゴケ”を見たり…

何重もの薄い樹皮が雪で折れた幹を支えることで再生し、標高の高い雪の多い場所で生きることができるダケカンバの皮の仕組みを観察したり

幹の匂いを嗅いだり、“森”を楽しみながら下山しました。

浅間山の全貌は結局最後まで見ることができませんでしたが、とても楽しかったです。
どんなによくできたパンフレットや看板でも、ガイドにはかなわないのではないかと思いました。

特にガイドがその土地に対して感じている“思い”や、ガイド個人のフィールドでの経験を知ることができるのは、ガイドツアーならではの楽しみです。

糸魚川でも感じたことですが、パンフレットや看板は受け身だから読まなくても良いわけで、よほど興味があるか、先へ先へと読み進みたくなる面白いストーリーがないと、なかなか頭に入りません。

でも、ガイドと言葉のキャッチボールをする中で、知ったり感じたりしたことというのは、楽しい思い出とともにずっと心に残りそうです。
こんなふうに感じるのは、今回案内してくれたのが知識も経験もある素敵なガイドさんだったからでしょうけれど。

そして今回、浅間山という火山(の一部)を歩いたことで、大島は“若くて小さな火山の島”なんだということをいっそう強く感じました。
浅間山は大きすぎて、1日歩いても同じ年代の溶岩を歩いて抜けるのは大変なのだそうで、それだけでも大島とケタが違います。

ダイナミックさでは大きな火山にかないませんが“小さい”ということは、一つの個性だとも感じました。

小さいがゆえに、年代の違う噴火がつくった様々な環境を、短時間のうちに楽しめます。
そして海の波とのせめぎ合いが作り出す景色も、楽しめます。

これからも時々他の火山を歩いて、伊豆大島火山の個性や魅力を探していきたいです。

(カナ)














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ツボクサ

2012年07月09日 | 植物
2週間強、大島を離れていて帰ってきたらセミがやかましく鳴いていました。友達の畑では赤とんぼが乱舞していました。

その畑の脇に

見つけたのがツボクサ
先日、友達が『ツボクサって知っていますか?』とメールが来ました。別に珍しい物でもないそうで、カキドオシに似た形の葉は3~5センチぐらい、ランナーで増える。
これこそ、そのツボクサ?
インドではハーブで、アーユルヴェーダの薬の中で最も重要な若返りのハーブだそうです。食用に(おひたし)もなるそうで“若返りになる”とは嬉しいかな?先日も浅間山のガイドさんに作って頂いたキノコのお茶も若返りの効果が有るとの事でしたが。何処の国でも体に良い物は有る物ですね。
それにしてもこのツボクサは沢山の名前が付いているのを見ると何処にも有って民間薬としても人気が有って食べても美味しいのかな?早速味わってみなくては!

すっかり夏模様になった大島。三原山は今年も霧の中なのでしょうね。あ!海にも行かなければいけませんね。

ともかく大島の夏を楽しみましょう!

二十四節季では『暑中』になっています   (しま)
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ツアー報告

2012年07月08日 | ツアー
7月に入り、一気に夏らしくなってきました。
”日の出浜”では、地元青年会の働きで海開きイベントが開かれました。


残念な事に、私が行った時は既に終了間近、人影もまばらでした。

さて今日は、先週のツアー報告です。

木曜日は、三原山ツアー。”山頂お鉢回り”のリクエストを頂きました。

山頂口へ向かう時必ず立ち寄る場所。与那国馬の放牧場です。
ここは昔、乳牛が沢山居た場所です。


この時期、柵の中にも沢山の草が生えているのですが
道路沿いのカヤを千切って振ると、皆嬉しそうに近付いてきます。可愛いですよ。

でも・・・、今日は馬の数が少ないな~~~?

さて、山頂登山口駐車場に着くとご覧の様な霧、20m程しか視界がありません。
思いの外風も強く、雲がビュービュー流れていきます。




「もしかすると引き返す事になるかも知れませんね。」と言いつつカルデラに降りていくと
降り口の馬場には鞍を装着した馬も・・・。

カルデラの中は、島の固有種”シマヤマブキショウマ”が花盛りです。

しかし残念な事に、遊歩道沿いに実っていたカジイチゴは殆ど終わっていました。

”安永の溶岩地帯”から”86年のアア溶岩”を見て遊歩道に降りると
そこには、よくTVで見掛ける芸人さんが馬に乗っていました。

お馬さん達、このお仕事が入ってたんですね。


さて、このお二人どなたでしょう?これで言い当てられる方はかなりの通ですね。
(ところで、後ろからでも肖像権って有るのかな?)

途中の休憩場所でお昼にしたのですが周囲は真っ白、火口が見られるか不安がよぎります。
しかし、山頂展望台付近に差し掛かると薄日が・・・雲が薄くなってきたのです。
一気に期待が高まります。

「タイミングが良ければ、火口も見えそうですね。」
予定通り、お鉢も回る事にしました。

まずは、地熱を直に感じられる噴気地帯へ・・・。

亀裂の縁は60度近くあります。

そして、火口展望台へ

火口の縁には薄雲が掛かっていましたが、中はバッチリ見る事ができました。
お客様からも「すご~い!」の声があがります。
お鉢回りを選択した甲斐が有りましたね。(^_^)v


翌日は、山以外のリクエストも有り、”波治加麻神社”からスタートです。

杉並木の境内入り口から奥へ進むに従って、段々と大島本来の原生林に近付いていきます。

柔らかな苔の感触を足元に感じながら、様々な鳥のさえずりに耳を傾けるのも良いものです。
本堂周りには、大きなタブの木やスダジイ、イヌマキの巨木が見られます。

昼をはさんで、反時計回りに移動しながらジオサイトにたちよりながら裏砂漠へ・・・

ここでは、櫛形山に登り大島の雄大さを感じて頂きました。

道すがら色々な発見も有りました。

急ぎ足で道路を横断するキジの♀です。


こちらは、道路で休むアオダイショウ。

さすがに近付くと草むらに逃げ込んでいきました。

台風後、海岸線で見られなくなったスカシユリも山側では健在です。


この二日間、ツアーをご利用してくださった皆さん、ありがとうございました。
いろいろな大島の表情、楽しんで頂けたでしょうか?
季節毎に魅力溢れる伊豆大島・・・又のご来島お待ちしております。

                             (By 柳場)














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ガクアジサイの上で

2012年07月07日 | 
ここんとこ虫ネタが多いですね。
今回もそうです。
時期ですのでお付き合いください。

昨日、ガクアイジサイにアブが来ているのを見つけました。
ホソヒラタアブでいいと思います。

花のまわりでホバリングしたり花にとまって蜜をなめています。
コンデジでも結構撮れるなぁー(嬉)





慎重に近付いていけばとても近くまでカメラを持っていくことが出来ます。



ホソヒタラアブのお腹の縞々は個体差があるそうです。
普段はあまり目に留めない虫ですがじっくり見ると綺麗なアブですね。


!!??

のん気に撮影していると突然1匹のアブがもがき始めました。



アズチグモに捕まったのです。
このときまでここにアズチグモが潜んでいるなんて気付きませんでした。
最初のほうの写真を見ると腕を広げて獲物を待つ姿がちゃんと写っています。



アズチグモはここにあと3匹いました(画面には2匹います)



仲間が食べられているまわりでほかのホソヒラタアブは自分たちが食事です。
こんな小さな舞台で厳しい自然のドラマが繰り広げられているんですね。


オマケ画像。

ムネアカセンチコガネ!!
オス!!
昨日今年初ゲットです。
カッコイイ~!!


                          がんま
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キボシカミキリ

2012年07月06日 | 
去年の夏は、
ハキリバチの巣材集めをした後に残された葉を見つけて、
しばらく過ごしました。
あのハチは葉の辺縁部を丸く切り取りました。

でも、いろいろな葉に残された痕跡は、
食事の跡「食痕」が多いようです。

見出し写真から、これ↑も次↓も桑の木の葉です。

大島に自生しているのは、ハチジョウグワといって、
かなり太い大木になります。

その葉をこんな具合に食べ歩いているのは、一体だれでしょう?

葉の中ほどの柔らかそうなところだけ、
ちょこちょこっと、摘み食いした感じです。

この食べ方なら、葉や木へのダメージは少なさそうです。

いました! いました!! ↓

甲虫の仕業でした。
葉から葉へ身軽に移動する成虫の食事跡なのでした。
触覚がとても長く、ゴマダラカミキリにしては・・・紋が黄色?


同じクワの葉を食べるゴマダラカミキリより、
一回り小さい感じです。

今までも、いたのに見過ごしてたのか?
今年は何匹も見かけます。違う個体↓

頭にも黄色い縦の紋。

ゴマダラカミキリと同じく、
生木のクワやイチジクの樹皮や葉を食べるそうです。

6つの大きな紋以外の細かな点が個体によってかなり違うみたいです。

この子↑は、エルと名付けて観察を続けることにしました。

(なるせ)
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糸魚川ジオパーク

2012年07月05日 | 火山・ジオパーク
やってきました、糸魚川ジオパーク。

昨晩夜10時過ぎに糸魚川の駅に降り立って、まず驚いたのは「うわ~、ジオパークに来たんだ!」ということを実感させてくれる表示の数々。

駅の改札も


切符を買う機械の横も


そして駅前のホテルの中にも…

もちろん、これ以外にもあちこちに「ジオパーク」の文字があふれていました。
これなら、誰もが「ここはジオパークなんだ。」って思いますよね。

さすが世界ジオパークです。
大島の100倍ぐらい、ジオパークがあふれているように感じました。

そして今日、急な依頼にも関わらず、久保さん(ジオガイドを育成しながらご自身もガイドをされている方)にガイドをしていただきました。

小さい頃は昆虫少年、植物も好きで仕事で地質調査をしていたという久保さんは、糸魚川の歴史から産業、ジオ物語まで、さまざまなことを教えてくれました。

最初に訪ねた先は、ド~ンとそびえる明星山の石灰岩の壁。
440mの高さがあるそうです。

すごい迫力!

久保さんは、この石灰岩の山が南の海の海底火山のうえにできたサンゴ礁がプレートの動きに乗って、移動して来たことを図を使って説明してくれました。


新しいサンゴの骨格と、それが長い年月をかけて石灰岩になったものを比較して見せてもくれました。

これ、すごくわかりやすかったです!

石灰岩の山にはムラヤママイマイというカタツムリが住んでいて、山頂型は殻が普通のカタツムリのようなのに、岸壁型は扁平になっているのだそうです。

岸壁型の見本を見せてくれました。

なんとペッタンコ…これなら岩の隙間でも移動がしやすそうですね!
同じ山に住む種類なのに、住む場所によって体の形が違うなんて面白いです!

この石灰岩の山のおかげで糸魚川には大きなセメント工場があり、この地域の産業ともなっているとのこと。まさに人の暮らしが地面と結びついているわけですね。

ところで糸魚川はヒスイの産地として有名です。
ヒスイ峡には、大きなヒスイ原石が転がっていました。

(上が茶色で下が白っぽい石がヒスイだとのこと)

その他、地滑りでできた地面の上にある、川がないのに1年中水が涸れない湖や…


昔の海の底にながれたものが陸に出て来た枕状溶岩にも、つれていってもらいました。

一見「この形がなんで枕?」って思いますが…

この看板が、わかりやすかったです。


日本列島が2つに割れて間に大きな溝ができた時の、西の端のラインはこのように示されていました。

どうしても崩れてしまうので、石垣が積まれ白線でラインが示されているのだそうです。

「日本が2つに分かれた???」と疑問がいっぱいの方は、この図を見てネットでフォッサマグナを調べてみてください。(ちょっと前までの私・笑)

正直なところ白線の路頭だけでは、あまり迫力を感じられませんでしたが、久保さんに遠方の景色の中の酒屋さんの家を貫いて、この白線の延長線があると教えてもらってから、一気に迫力を感じました。
やっぱり、ガイドの力は大きいです。

険しい地形が難所となって、ここを境に東西の文化が違うという親不知。
昔は危険を冒して海岸を歩いて、ここを超えていたのだそうです。

その後、崖の上に道ができ、さらに新しい道路ができ、今は高速道路もでき…
4世代の道が一度に見られる場所でもあるそうです。

道に世代がある…今まで考えたこともない見方で新鮮でした!

14時~16時の糸魚川のガイドさんとの情報交換のあと、女性ガイドのMさんが海岸へ案内してくれました。糸魚川は様々な種類の石が見られる“石の町”でもあるのだそうです。

確かに。

なんてカラフル!
見ているだけで楽しくなってきます。

ここには川からヒスイが流れ着くらしく、遠くから通ってヒスイ探しにくる人もいるとのこと。
海の中の方が見つけやすいからと、長い棒の先にお玉をつけて長靴をはいて海に入り、波打ち際で探す人も多いとか…。

そんな話を聞きながら歩く海岸は、とても楽しかったです。


Mさんはホタルイカがあがってくる夜の海の輝きや、地元食材を使った料理も語ってくれました。
面白かった~。

ありがとうございました。

ガイドの方々の話を聞いて、糸魚川ジオパーク大好きになりました。
明日も半日、久保さんに案内していただくことになっています。

とっても、楽しみです。

(カナ)
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コガネムシたち

2012年07月04日 | 
ここ数日で見つけたコガネムシの仲間です。
最初はシロテンハナムグリ。
すごいテカリです。
このメタリックには魅了されますね。


手に乗せてみよう!

ありゃりゃ、引っくり返っちゃった。



手のひらにしっかりととまっています。
この感触がいいんです~。



指先にも。
ちょこん、としててかわいいです。



触角を上げて「かっこよく撮ってね!」
はいよー。


こちらは別個体。

個体差なのか?
光の加減なのか?
前の個体と微妙に輝きが違います。



メタリックな輝きが見る角度によって変わります。



うはー、綺麗。
綺麗すぎる。
このあとぶーーーんと飛んでいきました。


これはまた別の個体。

左の触角がありませんでした。
なのでしょんぼりしているようです。


これはサクラコガネ(だと思います)

シロテンにくらべると半分くらいの大きさです。
やっぱ綺麗ですね。


これは・・・なんでしょう?
ハナムグリの仲間には違いないと思うんですが、種類がわかりません。
アオハナムグリでいいのかなぁ?

それにしては白斑が少ないです。


これもアオハナムグリかも(笑)

羽化してからだいぶ経つようで両前脚と中脚1本が欠損し上翅も痛んでいます。


そして最後も。

アオハナムグリっぽい。
もしかしたらアオヒメハナムグリという種類かもしれません。
アオヒメハナムグリは本州では和歌山県以南で確認されているそうです。
黒潮に乗って伊豆大島までやってきたとしてもおかしくないですよね。
そのうち先日西谷が出会った『月刊むし』の編集長さんたちが解明してくれるでしょう。



お腹が赤いというのが特徴だといいます。
・・・なんか赤っぽい?


いろいろいじくりまわして撮影していたら、

「もう許してください・・・」とお願いされました。
ごめんね~。



                      がんま
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横網町公園

2012年07月03日 | その他
隅田川に架かる蔵前橋に近いここ横網町公園があり、その中に慰霊堂と復興記念館という大きな建物があります。

慰霊堂外観です

復興記念館は二階建てで、入場無料にて見学できます

大正12年9月1日に発生した関東大震災時 「被服廠」の跡地でこの界隈の人達はこの広場へと避難しました、運び込まれた家財に飛び火し強風もあいまって燃え広がり多数の死者が出たそうです。その霊を供養し、東京の復興という大事業を記念するものだそうです。その後、東京大空襲の犠牲者の霊おも安置されているそうです。(米軍は関東大震災の被害地区に空襲をしたと聞いたことがあります)

★グンニャリと曲がった電柱の鉄筋
よ~く見てくださいね
そのほか熱で溶けた金属類(ポンプや印刷機)、当時の生活道具など。写真や絵などのパネルで震災の悲惨さが伝わります。
地震で命が救われたのにその後の火災の広がりは計り知れないものがあります。東北の地震のも、その後の津波がなければ多くの人が助かっていたでしょう。

公園内にはこんな池もあります。
池の中には何がいるか探してしまいますが、池のそばの梢も今の時期はモリアオガエルの卵塊があるかと思ってしまいます

公園の外では道路脇の植栽の整備をするやさしいボランティアの方を見かけました。

※「被服廠」とは旧陸軍被服廠の事で陸軍の制服関係を作っていた軍需工場跡で東京市が購入し公園整備をしていた矢先でした。(その当時は東京は東京市でした)  (しま)
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伊豆大島水事情・その1

2012年07月02日 | 火山・ジオパーク
今さっき、今日のブログ担当の嶋田から連絡がありました。
ネットにつながらない状態になってしまったとのこと。

なので今日は、西谷が少しだけ大島の水事情を。

以前雨降りの日に、樹齢300年と言われているヤブツバキの大木の前を通りかかった時のことです。
木の幹を伝わった水が、途切れることなく幹の下の方から流れていることに気づきました。

若い火山の島、大島では、地面の土が水を溜められるほど細かくなる前に次の噴火が起こってしまうため、地表面の水はけがよく川がなくて、昔は水の苦労が絶えなかったと聞いています。

そのときに生活用水として樹幹流(木の幹を伝う水)を利用していたとか…。

表面がつるりとしたヤブツバキの幹は水も流れやすそうです。


幹の下に手をかざしていたら、あっという間に飲めるぐらいたまりました。

「いったい、どのぐらいの量が流れるんだろう?」

タイマーと計量カップを持って、再度行ってみました。
1分間で、どのぐらいの水がたまったと思いますか?

なんと135mlでした!
大雨でも小雨でもない中程度の雨ならば、8分ぐらいで1Lの水がとれる計算になります!

すごい!
さすがどっしりした大木です。

なにしろこんなに太いし枝も伸ばしているから、水もいっぱい受け止められますよね。
(半周しか手がまわりませんでした)

大島の郷土資料館では、そのころのようすを再現した、展示を見ることができます。

この方法、かなり優れてますよね。

そして屋根に落ちた水を、無駄にしない工夫も…

今は水道の蛇口をひねると水が出てくる便利な暮らしですが、数10年前までは火山島ゆえの水の苦労があって、その時代を経て今があるのですよね。

ジオパークと水…とても興味深いです。

「いつかもっと大島の水のことを詳しく調べてみたい。」
そんな気持ちから、今回の題名は「水事情1」にしました。

「2」も「3」も報告できるようにしたいと思っています。

なにか水に関する情報をお持ちの方、ぜひ教えてください!

(カナ)



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