グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

1時間半のひとり旅

2017年10月24日 | 火山・ジオパーク
台風21号通過で、小さな被害はあったものの(屋根材の一部が飛んだり、駐車場の木が倒れたり…)人的被害の報告はなく、安心して明日から始まるジオパーク全国大会のために、島を出てきました。(片付けは残っているスタッフにお任せ状態^^;)

今日は15時から日本ジオパークの運営会議。
会議開始前に1時間半ほど時間が空いたので、途中下車して「日本最大の干拓地」を見てきました。

降り立ったのは、会議のある男鹿に行く途中の船越駅。

海と通じる水路に作られた長い水門を目指しましたが、行き方がよくわからず・・・
「地元の人に聞いてみよう!」と思い、道を歩いている女性に訊ねたところ・・・

ずっと一緒に歩いて案内してくれました☺️

女性は秋田の病院に行って自宅に帰る途中だったのですが、私のために自宅前を通り過ぎて遠回りをしながら…

「若者が都会に出て行き、放置された田んぼがある」など…

色々な話を聞かせてくれました。
(畑はクズに覆われていました)

赤とんぼが飛び交う用水路沿いの道を、のんびり歩いていたら、なんだかとても贅沢な気分になりました☺️

(トンボは止まっている時の写真ですが^^;)

しばらく歩いて遠くに水門が見える道に出ました。

ここでお礼を言って女性と別れ…

立派な水門に一番近い位置まで歩きました。

美しい〜☺️

干拓前と後の写真が、水門のところにありました。

八郎潟の干拓堤防の外周は、52キロだそうです。
52キロって・・・伊豆大島の外周と全く同じです!

…ってことは、大島と同じサイズの田んぼがあるということ?

どこまでも広がる田んぼを見ながら「どれだけ大きいの?」と、しばし呆然となりました。

かつて日本第2位の湖面積を誇っていた八郎潟を干拓し、その湖底に1964年に誕生した広大な田んぼが大潟村なのだそうです。

堤防の近くに「八龍神社」があると地図で分かったので、行ってみました。


そこには、ジオパークの看板が立っていました。

ここにあるとは思っていなかったので、嬉しい発見でした☺️

干拓される前の八郎潟は、漁業が盛んな場所だったそうです。
看板には「漁業者が八龍神に豊漁を感謝し、魚の霊を鎮めるために石碑を立てました」と書かれていました。

干拓前の昭和9年4月に建立した「小魚供養塔」という石碑があり、他にも同じような碑がありました。

自分たちの命を支えてくれる生き物たちに、感謝しながら生きていた昔の人々の存在が身近に感じられました。

わずか1時間半の、久々のひとり旅。

道案内をしてくれた女性をはじめ、バスの運転手さんや工事関係者の方など、何人かの地元の人との出会いもあり、初めて見る景色とともに、ほのぼの幸せな時間を過ごせました☺️

大地と人の関わりに触れる旅。
楽しかったです!☺️

(かな)
コメント
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