グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

アブラゼミの異常な行動?

2013年08月01日 | 
本日2回目の投稿です。
カルデラの中、特に森~低木林にかけてのアブラゼミが,ものすごいことになっています!

昨年は数が少なかったのですが、今年は一昨年同様、多数のアブラゼミが飛び交っています。
体にぶつかってくるし、本気で「口を開けたら入ってくるかも」と思うほどです!

抜け殻もいっぱい!
多い木には7個もついていました。

そして異常な行動を目にしました。
午前中(しかも9時半~11時半ぐらい)雨上がりの森で、歩いている幼虫に出会ったのです。

最初の1匹は弱っているようだったので「なにか具合がわるいのかな?」と思っていました。

そうしたら次に、とても元気そうな個体が木に這い上っているのを目にしました。


さらにまだ体や翅が肌色をした個体が、木に止まっているのを見つけました。
羽化したばかり?

これから翅や体が色づいてくると思われます。

なぜ昼間から羽化するのでしょう?
敵に狙われないために、夜に羽化するのではなかったのでしょうか?

地面の仲間で仲間達の大音響が聞こえて、もう危険を避けて夜羽化するという必要はないと感じているのでしょうか?

そしてなぜこんなにたくさんのアブラゼミが、カルデラの中にだけいるのでしょう?
外の森では、いくらなんでもこんなに多くないような気がします。

捕食者が少ないのでしょうか?
気になって仕方がないので,アブラゼミについて調べてみました。

アブラゼミを食べる者は鳥、ムカデ、クモ、カマキリなどなど、のようです。

なるほど、カルデラの中は噴火に強い常緑樹だけでできているような森だから、鳥も虫も種類がそう多くないかも…。巣を張るクモも小さなもの(1cmないぐらいの)がほとんどだし…。

アブラゼミはサクラの樹液が好物のようですが、あまり好みはうるさくないようです。
ここではハチジョウイヌツゲに止まっているものが多いようです。
イヌツゲの樹液でよければ、ここにはいくらでも食べ物があるような気がします。

そして、アブラゼミはセミの中でも湿度を好むセミのようです。
カルデラは夏の間、霧が出ることが多く湿度も十分。

この日も雨上がりだから、昼間から地上に出て来たのかもしれません。

う~ん…調べていったら、夏のカルデラの森はアブラゼミにとって天国のように思えてきました(笑)

噴火に強い木々が作る大島独特の森。
その森に響き渡るアブラゼミ達の「ジ~!ジ~!」という大音響。

これもまさにジオですねぇ。

「アブラゼミ祭り」を見たい方は、いますぐカルデラの森へどうぞ!

(カナ)




コメント (2)
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最近のツアー

2013年08月01日 | ツアー
天候が安定しない日が続いています。
急に晴れたり曇ったりの天気の中、楽しく歩いています。

さて、ここ2回のツアーの風景です。

7月29日(月)
出がけのザーザー降りの雨に出ばなをくじかれ(笑)、火口へ行くのはやめて森~溶岩流へ。
雨の日の森は幻想的な雰囲気が漂います。

こころ安らぐ森の散歩…といきたいところですが、アブラゼミが大音響で鳴いているのでかなり騒がしいです(笑)

森を抜けたところにある広い草原では、辺り一面に咲き誇るユリの花。

甘い香りに誘われ、ついカメラを向けたくなります。

「まるで植えたアサガオみたいだね」と話題になったのがこれ。

確かに…枯れたススキを支柱にして巻き付いたシマヘクソカズラを見ていたら,小学校のころのアサガオ観察の遠い記憶がよみがえりました!

雨で濡れて黒い色がより鮮明な溶岩にイハチジョウイタドリが描いた模様

キレイですね~。

思ったより視界が良かったので、裏砂漠まで歩いてみました。
全員長靴と雨合羽で、裏砂漠に横になったのは初めてかもしれません!

皆さん楽しそうです。
…が、白い霧がモクモクとやってきたので、このあとすぐに引き返しました。


8月1日
今日は時々雨がパラつく天気でした。
飛行機の到着が大幅に遅れ、午後2時半から3時間ツアーに出発しました。

目指したのは“裏砂漠”でしたが、なぜか途中で動物園へ。
溶岩が流れた時の地形をそのまま活かした猿山に「スゴイ~」の声。

「海が見える動物園って初めて!」という感想も聞かれました。

柵の外の草を、首を伸ばしてモグモグ食べるゾウガメが大人気でした。

「このカメ、戻れるのかしら?はさまっちゃって動けないんじゃ?」
確かに心配になりますね。

「レッサーパンダ、かわいい!」

「上野動物園より面白い!」「多摩動物園より楽しい!」
「ライオンはもうたくさん。」
「上野動物園の動物は人間を見ても反応しないけど、ここは違う!」
皆さん、ありがとうございます。

動物園ですっかり楽しい気分になり、車で裏砂漠を目指したら、路上でタイワンリスとアオダイショウが戦っている場面に出会いました。

互いににらみ合い一歩も引きません。
リスが身を乗り出しすぎるとアオダイショウが飛びかかりそうになります。

「近くにリスの巣があるんじゃないですか?」という意見が出ていましたが,どうなのでしょうか?
リスもアオダイショウもあまり大きくない個体でしたが…?

最後に裏砂漠へ。
山には時々雲がかかり、それが黒い砂漠の景色をどんどん変化させていました。

渋い!


眼下に雲を見下ろします。


目の前を流れる霧に触れそうです


あ~、雲が三原山を黒い溶岩の山を飲み込んでいく…

と、とても素敵な裏砂漠でした。

(カナ)

(今日はこのあと、もう1回投稿します)














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