面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

FA制度の盲点

2018年01月17日 | 野球
中日・岩瀬「人的補償での日本ハム移籍拒否」引退覚悟だった!


FA宣言した選手が他球団へ移籍した際、その選手の元の所属球団は、移籍先の球団が用意する選手リストの中から選手を指名して獲得することができる。これが「人的補償」と言われる制度であるが、この「人的補償」として移籍させたくない選手については、あらかじめリストから除外することができる。これが「プロテクト」というルールである。

ファイターズの捕手・大野がFA宣言してドラゴンズに移籍したので、ファイターズはドラゴンズに「人的補償」として岩瀬を指名した。岩瀬がリストの中に記載されていたからだ。
この指名にドラゴンズ側は驚いたというが、プロテクトしていなかったのだから当然想定できたはず…というのは“素人考え”らしい。球界には、そのチームに多大なる貢献をしてきたベテラン選手を人的補償として指名しない、という“暗黙の了解”があるのだとか。人的補償の指名に際しては“忖度”しろ!ということらしい。

何をか況や。

東スポも危惧するように、この移籍拒否は“悪しき前例”になる。
人的補償として獲得した選手が移籍と同時に引退してしまうようなことになるなら、怖くて指名できない。中には引退をちらつかせて移籍を拒否するよう選手に言い含めてプロテクトから外す球団も出てきかねない。
「人的補償」という制度を揺るがす事件だが、この制度自体、止めてもいいのではないか?
FA宣言した選手がチームを出ていったとき、移籍先のチームから選手を獲得するのであれば、それはFAという面倒な手続きを経たトレードに過ぎない。

FAという制度について、いまいちど考え直すべきだ。