先週の9月28日、アーセナルのアルセーヌ・ヴェンゲル監督は「監督就任10周年記念日」を迎えました!!!
そこで、今回は彼の功績を振り返るとともに、アーセナルのこの10年間の歴史を振り返っていくことにしましょう。
まずは、アーセナル公式HPに掲載のコラムをどうぞ。
http://www.arsenal.com/article.asp?thisNav=News&article=418750&lid=NewsHeadline&Title=Wenger+1996+to+2006
:+the+French+evolutionary
ここからは、ヴェンゲルがチームにもたらした大きな成功や特徴、変更について。
・http://news.bbc.co.uk/sport2/hi/football/teams/a/arsenal/5380998.stm
監督就任後の初の公式戦は、1996年10月12日土曜日、アウェイのブラックバーン戦。 結果は2-0で勝利。 その時のスタメンは、
イアン・ライト
ベルカンプ
P・マーソン
D・プラット
ヴィエラ
ウィンターバーン ディクソン
キーオン アダムス ボールド
シーマン
と、昨シーズン末にベルカンプが引退したことで、現在もチームに在籍している選手は一人もいなくなりました。 まぁ、10年という歳月を考えれば当然のことですね。
しかし、この時のスタメンは、GKシーマン、DFキーオン、アダムス、ボールド、ウィンターバーン、ディクソン、MFデイビッド・プラット、ポール・マーソン、FWイアン・ライトと、「イングランド代表経験者」が11人中9人を占めているというメンバー構成でした。
この後、「チームの国際化」の進行によって多くの成功を収めていくのですが、現地にはこの時代を懐かしんでいるファンも多いのかも?
・http://news.bbc.co.uk/sport2/hi/football/teams/a/arsenal/5382408.stm
1996-1997シーズンの途中で監督に就任したヴェンゲルは、そのシーズンを3位でフィニッシュ。 前年の5位から成績を押し上げることに成功しました。
そして、翌シーズン、システムを「4-4-2」へと変更して独自の色を出すと、チームはプレミアシップとなってから初の優勝、FAカップとの「2冠」を達成。 もちろん、ヴェンゲル本人はそのシーズンの最優秀監督に。 外国人監督としては初の快挙でした。
・http://news.bbc.co.uk/sport2/hi/football/teams/a/arsenal/5382404.stm
ヴェンゲルが監督に就任して以降、アーセナルは全てのコンペティションで成績をアップさせていきました。
正式に1シーズン指揮するようになってからの9年間で、プレミアシップ優勝3回(うち、「2冠」が2回)、一昨シーズンまでは1位か2位を常にキープ。 2003-2004シーズンにはリーグ戦「無敗優勝」の偉業を達成。「無敗記録」も49まで伸ばしました。 FAカップ優勝4回、決勝進出5回。 CLは3度のベスト8を経て、昨シーズン準優勝。
ここで興味深いのは、「FAカップの成績」と「CLの成績」が反比例している点。
FAカップを優勝しているシーズンはCLで結果を出せていません。 CLでは決勝に進出した昨シーズンも、FAカップでは6年ぶりとなる4回戦敗退。 ヨーロッパ、特にイングランドの過密日程が、いかに厳しいものかを物語っています。
・http://news.bbc.co.uk/sport2/hi/football/teams/a/arsenal/5382440.stm
プレミアシップでのヴェンゲルの歴史を振り返る上で外せない人物なのが、マンチェスター・ユナイテッドのサー・アレックス・ファーガソン監督。
プレミアがアーセナルとユナイテッドの「2強時代」だった時には、2人の間で激しい舌戦が何度も繰り広げられました。
「対戦成績」を見てみると、意外にもアーセナルが勝率、ゴール数ともに上回っています。 リーグ戦でここ5年間勝てていなかったことを考えると、就任からしばらくは、非常に分が良い相手だったということでしょう。
・http://news.bbc.co.uk/sport2/hi/football/teams/a/arsenal/5386146.stm
ヴェンゲルの成功で、「保守的」と言われるイングランドにも外国人監督の波がやってきました。
イングランド代表では、初の外国人監督となるエリクソン(スウェーデン)が。 イングランド一番の名門リバプールにも、ウリエ(フランス)、ベニテス(スペイン)が。 チェルシーにも、ラニエリ(イタリア)、モウリーニョ(ポルトガル)がやって来ました。
しかし、彼らの成功が、逆に指導者レベルの「国内空洞化」を露呈してしまっている現実も逃せないでしょう。
・http://news.bbc.co.uk/sport2/hi/football/teams/a/arsenal/5382412.stm
ヴェンゲルが成功を収めた大きな要因として、移籍マーケットの成功が挙げられます。
最大の成功は何と言っても、アンリ。
弱冠20歳で出場したフランスW杯で3得点を挙げて将来を期待されていたアンリは、W杯後にユベントスへ移籍。 出場機会がなくてくすぶっていた彼を引き取ったのが、モナコ時代にアンリを指導していたヴェンゲルでした。 そして、ヴェンゲルの助言で本来の「左ウイング」から「センターフォワード」へとポジションを移すと才能が一気に開花。 その後の成功は言うまでもないでしょう。
ヴィエラも同様。 19歳でイタリアのACミランに移籍するも出番がなく、わずか1年でイタリアを後に。 そして、アーセナルで同郷のフランス人監督の下で「世界最高のセンターハーフ」と言われるまでの成長を遂げました。
リュングベリも、アーセナル移籍前は国際的に無名の選手でした。 21歳の時にスウェーデンのハルムスタッドというクラブからやって来ると、2年目にしてレギュラーに定着。 以後は、ファイティングスピリット溢れるプレースタイルと変わらぬチーム愛からアーセナルファンのアイドルに。 現在ではチームの「最古参」選手となっています。
もちろん、移籍には「成功」だけでなく「失敗」も数多くありました。
最大の失敗は、FWフランシス・ジェファーズ。
「イングランドの未来を担うFW」と期待されてやって来ましたが、結果は彼の知名度が示す通り。 「名前はなんとなく聞いたことあるけど、プレーぶりが思い浮かばない」という人がほとんどでしょう。
アーセナルファンは、ウォルコットがジェファーズの二の舞とならないことを祈るばかり。
・http://news.bbc.co.uk/sport2/hi/football/teams/a/arsenal/5382416.stm
近年では、さらに「若手の発掘」に砕身するようになったヴェンゲル。 スカウトの範囲は世界に広がり、セスク、エブーエ、トゥーレの獲得というチームにとって大きな成功をもたらしました。
・http://news.bbc.co.uk/sport2/hi/football/teams/a/arsenal/5382418.stm
変わったのは、チームのメンバー構成だけではありません。
少ない移籍資金でなんとかやり繰りをしていき、最新設備が整ったトレーニンググラウンド、6万人収容の新スタジアムを建設。 どちらも、アーセナルの「更なる成功」のためには不可欠のものでした。
続いて、現在アーセナルに所属する選手達の、ヴェンゲルへのトリビュート・コメントをどうぞ。
リュングベリ
http://www.arsenal.com/article.asp?thisNav=News&article=418587&lid=NewsHeadline&Title=Ljungberg+-+Why+Wenger+is+a+great+manager
今度は、過去にアーセナルに在籍していたリー・ディクソンからのコメントを。 彼はBBCのコメンテーターを務めていて、今もアーセナルに深く関わっています。
http://news.bbc.co.uk/sport2/hi/football/teams/a/arsenal/5382632.stm
最後は、世界中のファンから寄せられたコメントを。 アーセナルファン以外の方からも送られているのが嬉しいですね。
http://home.skysports.com/list.aspx?hlid=418752&CPID=8&clid=3&lid=&title=Your+View+-+Arsene's+Anniversary
ヴェンゲルがあと何年アーセナルの監督を務めるかはわかりませんが、今後どんなことが起きたとしても、彼は、チームの歴史を変えた偉大な伝説の1人として、永久にその名前を記憶されていくことでしょう。
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