バーンリー 0-2 アーセナル
得点)エドゥアルド、ベントナー
AWAY)アーセナル
ベンドナー
エドゥアルド
ディアビー エブーエ
デニウソン
ジウベルト・シウバ
トラオレ サニャ
センデロス トゥーレ
レーマン
交代)トラオレ → ホイト
主審)アラン・ワイリー
「FAカップ」3回戦。
相手は、「チャンピオンシップ(2部相当)」に属するバーンリー。
試合は、立ち上がりはアーセナルがペースを握りましたが、序盤にバーンリーにサイドを破られると、クロスからのヘディングシュートがクロスバーに当たるあわやのシーンを作られてしまいました。
そのシーンで盛り上がったホームのファンを静まり返らせたのが、只今絶好調中のエドゥアルド。
トゥーレのロングフィードから抜け出すと、GKのタイミングをうまく外してシュートを左隅に決めて先制。 エドゥアルドがまたしてもペナルティエリア内での落ち着きと巧さを見せました。
後半も、エドゥアルドはベントナーとのワンツーからGKとの1対1のビッグチャンスを得ますが、ここは惜しくも失敗。
この試合で確信したことですが、彼は、どうやら“GKのニアサイドに打つ”のが十八番のパターンのようです。
この失敗したシュートと先制点、そしてエバートン戦の2点目やカーリングカップのブラックバーン戦とシェフィールド・ユナイテッド戦の4ゴールのシーンでは、どれもGKとの1対1の場面で迷うことなくニアサイドを選択しています。
と言っても、エバートン戦の1点目やウェストハム戦のボレーシュートのように、ファーサイドに打って決めることもできるので、アンリ先生の影響からか全てのシュートがファーサイドのアデバイヨールは、是非彼を見習ってほしいと思います。
この追加点のチャンスを外すと、試合は一転バーンリーのペースとなりましたが、バーンリーに退場者が出たことで、試合を楽に進めることができました。
そして最後は、エドゥアルドのスルーパスからベントナーがGKをかわして決めて、勝負あり。
アーセナルが、FAカップ4回戦への進出を決めました。
勝ちはしたものの、内容は全体的に押される展開の非常に苦しいものでしたし、選手個々のパフォーマンスにも不満が残りました。
全体の不満としては、1人1人の球離れが遅いことが気になりました。
バーンリーはしっかりとアーセナルを研究してきて、ボルトンやミドルズブラやエバートンがアーセナル戦で採った、
「中盤でのスペースと時間を消すフィジカルなサッカー」
を仕掛けてきたため、こちら側は1人1人がワンプレーの時間を短くする必要があったのですが、
球離れが悪い
↓
相手2、3人に囲まれる
↓
ボールを奪われる
↓
カウンターを受ける羽目に
という、「アウェイゲームで見られる悪い時のアーセナル」が、ここでも表れてしまいました。
ピッチの悪条件もありましたが、アウェイでのこの内容の悪さがなかなか改善されません。
誰もが認めるこの試合のMVPは、エドゥアルドです。
特に良かったのは、この日はいつものように“ゴールを決めただけ”でなく、ファン・ペルシーのように、足元の高い技術を活かして前線の起点役としてゲームによく絡んでいたことです。 苦しい時間では彼のボールキープとドリブルに助けられましたし、ベントナーへのアシストのように、決定的なパスを出す役目を果たしていました。
また、これで4試合連続ゴール。 イングランド特有のフィジカルな戦いへの適応は厳しいと思われたエドゥアルドが、ブラックバーン戦とエバートン戦のゴールから、明らかに自信をつけて生まれ変わったことがわかります。
今後トゥレの穴を埋める役割が期待されるセンデロスも、ポジティブな評価を下すことのできる出来でした。
特に後半は良かったです。 緊張からか、どうも立ち上がりにドタバタする癖が抜けませんが、良いクリアや良いインターセプトをしていくうちに彼も自信をつけたようで、後半はほぼノーミスの完璧な出来でした。
CLのステアウア・ブカレスト戦以来の出場のGKレーマンも、1度のキックミス以外はノーミスでした。
“あと数日中に”移籍するか残るかの決断を下すようです。
年末年始を風邪で休んだジウベルトも良かったです。
中盤の守備は彼がいることで安心できましたし、この日も持ち前のボール奪取能力の高さを発揮していました。
ただ、
相手から華麗にボールを奪う
↓
パスミスを犯して、再び相手ボールに
というシーンが多かったように、やはりあのパスセンスの無さは厳しいです。 ポジションを奪われているフラミニとの一番の差はそこかもしれません。
彼にも移籍の噂は絶えませんが、少なくとも今季は是非残ってほしいと願っています。
逆に、悪かったのはトラオレです。
守備が課題なのは前々から承知のことですが、下部リーグの選手にここまでやられてしまうのは、さすがに想定外でした。 常に腰を低く保とうとする姿勢はいいのですが、両脚が揃ってしまっているため、相手の横の動きへの対応が遅れています。
また、ボールに意識を取られすぎて、自分より外側にいる相手選手へのケアも疎かになっています。
攻撃でも、積極的にドリブルを試みるのですが、それも尽く失敗。 トラップをする際にボールを足下に置きすぎる癖があるため、全体の攻撃がトラオレのところで一度スピードダウンしてしまいます。
後半途中にホイトと交代しましたが、下げるのはもっと早くて良かったかと思います。
これでは、スパーズのレノン相手では心配になります。
まだまだ18歳ですので、彼の将来を考えても、どこかプレミアのクラブにローン移籍させた方が賢明な選択かと思います。 毎週継続的にプレーして経験を積んで行けば、きっと飛躍的に向上する選手のはずです。
この試合を最後にアフリカに旅立つエブーエも酷かったです。
本職がSBとは思えないほど守備意識が低く、サニャの負担を大きくしていました。
シュートもクロスも精度が壊滅的。 「サイドハーフ」のポジションにいるなら、そしてあれだけシュートを打っているなら、そろそろゴールを決めてくれないと困ります。
バーンリーは良いチームでした。
ヴェンゲルも、
「きっと、チャンピオンシップは凄くタフなリーグなんだろうね。」
と語ったように、下部で苦戦中とは思えない程の質の高さを見せました。
選手も、元ハンガリー代表GKキラーイ(長ズボンでお馴染み)、スコットランド代表DFアレクサンダー、元セルティックDFヴァルガなど、よく見た顔が揃っていました。
次は、スパーズとの「カーリングカップ」準決勝です。
1st legをホームで戦うため、勝利が必要になります。
おそらく、今日のメンバーから、
GKがレーマンからファビアンスキーに、ジウベルトがディアッラに代わって、エブエがウォルコットに代わるでしょう。
そのスパーズ戦の記事は、木曜日か金曜日に。
ランキングが下がってしまったので、ご協力を是非お願いします。
goonerですがこちらのblogの素晴らしさには
毎度驚きますw
しかしトラオレは酷かったですね。
左サイドでボールを失ったときは
ひやひやしました。
確かに彼はまだ若く、これからの選手ですね。
いえいえとんでもない! お褒めの言葉をありがたく頂戴いたします(笑)
トラオレはボールロストが多いですよね。まだドリブルすべきところとパスすべきところと、バックパスで逃げるところの判断がイマイチです。
同じフランス人のギャラスも、
「モンスターポテンシャル」
と彼のことを認めていますし、長い目では見てあげたいですね。
実はA・コールもローンで出ていた時期があったりもするので、ローンで経験を積むのも悪くはないと思いますが。
途中ベントナーが胸トラップからオーバーヘッド
でシュートしたシーンは興奮しました!!
惜しくもキーパー正面でしたけど、スゴイ。。
エドゥアルドもベントナーもゴールパフォーマンス
が超冷静で面白いですね。。
あれで決まったらヤバかったですね~。
2人とも感情があまり出ませんね。特にエドゥアルドがそうですし、そこがあのPA内での冷静さにも繋がるんでしょうね。