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エバートン戦 Cool Finish & Plan-B

2007-12-31 | アーセナル

エバートン 1-4 アーセナル


得点)ケイヒル / エドゥアルド2、アデバイヨール、ロシツキー


HOME)エバートン

                      ヤクブ


                      ケイヒル
            ピーナール               アルテタ

                 カーズリー    P・ネビル

         レスコット                      ヒバート
                   ヨボ   ジャギエルカ


                      ハワード


AWAY)アーセナル

                  エドゥアルド
                          ベントナー

            ディアビー                フレブ

                  セスク
                          フラミニ

         クリシー                        サニャ
                  ギャラス    トゥーレ


                     アルムニア


交代)エドゥアルド → アデバイヨール
       フレブ → ディアッラ
       セスク → ロシツキー


主審)マーティン・アトキンソン

 

 

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「Arsenal.com」

 

 

「試合を90分フルで観る」のと、「ゴールシーンのハイライトだけを観る」のでは、全く異なった印象を受ける試合でしょう。
「1-4」のスコアですが、試合内容はほとんど反映されていないと思います。

 

前半は、アーセナルが苦戦する“典型的なアウェイ・ゲーム”でした。
中盤で時間とスペースを消され、フィジカルな寄せに押し切られ、ロンドンよりも寒冷なイングランド北部の荒れたピッチに大雨が重なったことで流れるようなパス回しができずに攻撃のリズムを作れず、CKから失点。
45分間を終始押されてしまう、“いつもの展開”でした。


そして、後半にまさかの大逆転を達成するわけですが、決してこの“アウェイ戦の低調なパフォーマンス”が克服と解決を見せたわけではありません。

やはり、試合の流れをこちら側に引き寄せたのは、エドゥアルドの冷静なフィニッシュ。
これまでカーリングカップで、彼の「ストライカー」としての才能とGKとの1対1の局面での巧さをインターネット放送を通じて見てきましたが、ようやく自宅のテレビで見ることができました(笑)

裏への抜け出しのタイミングの良さ、相手を背負いながらのペナルティエリア内での落ち着きはお見事。
そして今日も、試合中に“ゲームを作る段階”でチームに特別貢献したということはありません。
これが、「エドゥアルド・ダ・シウバ」という選手なのでしょう。 これで、2試合連続の2ゴールです。


このエドゥアルドの2ゴールも含め、アデバイヨールのゴールも、実は起点はロングフィードからでした。
エバートンのディビッド・モイーズ監督も、

「あれは“ルート1・アーセナル”で、我々はそれに対応できなかった。
“アーセナル・タイプ”のゴールではない。

「スタッフ全員で彼らのスタイルについて話し合ったが、我々は、普段の彼らとは違ったタイプのゴールにより敗れてしまった。

と語ったように、ある種の新しい一面と強さを見せたと言うこともできます。
相手陣内奥深くでパス回しで崩すことばかりを考えていても、徐々に相手に対応されてしまいますし、逆の意味で攻撃がわかりやすいものになってしまいます。
そういった意味で、エバートンとしては今回のアーセナルの攻撃に意表を突かれたのでしょうし、この「プランB」は今後も有効だと思います。

また後半は、ここ最近の試合と違って、エドゥアルドとベントナーのどちらかが孤立するということもなかったです。
“ロングフィードにベントナーが合わせて、エドゥアルドがそれを拾う”という役割分担ができていました。
やはり、アーセナルにはこの「2トップ」の方が合っていると思います。

 

 

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この試合は、チームの精神的な若さも出てしまいました。
数的不利になった後に、相手のミスを突いて試合を楽にする3点目と、ダメ押しとなる4点目を決めた辺りは試合巧者ぶりを垣間見せましたが、それよりも不必要なカードが多いことが気になります。

ベントナーの2枚目のイエローは一発退場でもおかしくなく、全く意味のないファウルでした。
自分がすでに1枚貰っている状況と、劣勢だった試合の状況を考えれば、あのような行動には出ないはずです。
ヴェンゲルも、本来はベントナーとアデバイヨールを代えるプランだったはずですが、それも崩れてしまいました。

また、アデバイヨールのゴールにより「1-3」と2点差とした後に、エバートンの選手達と小競り合いと乱闘騒ぎを起こすのも余計でした。
エバートンの選手達が勝手に熱くなっているところを付き合う必要はないです。
 乱戦は向こうの得意とするところですから。
『あぁ、こいつら逆転されてかなり焦ってるな。』
ぐらいに余裕に構えないと。
本当に優勝するつもりでいるなら、そういった“ふてぶてしさ”は必要だと思います。


セスクのイエローとフラミニの遅延行為も余計。
特に、フラミニの遅延行為は、もう守備陣形が整っていた時のものですから、ほとんど意味がありません。
ただ、フラミニはリーグ戦通算で4枚を既に受けていたため、あそこで貰えば、今後避けられない運命にある累積出場停止を、翌々試合のFAカップで消化できるので、意図的なものだったのかもしれません。
セスクもフラミニも信じられない才能の持ち主ですが、熱くなりやすいのが治りませんね。


ただ、セスクには別の意味の“ふてぶてしさ”がありました。

アルテタがいなくなったことで、試合がかなり楽になったのは事実です。
と言うのも、結局エバートンの攻撃で一番怖いのは、キックの精度が高いアルテタのセットプレーとアーリークロスだったので、その飛び道具がなくなってからは、事実上試合は終わりました。

アルテタのレッドは気の毒で、そこまで悪質なものではなかったと思いますが、ベントナーが退場していたことで、主審としてはエバートン側に退場者を出しやすい状況にありましたし、セスクの痛がり方がジャッジに影響していたはずです。
あれは過剰な演技でしょう。 ラテン系の狡賢さが出ました。

ただ、エバートンのファンやフィル・ネビルが、
「痛がるな!」 「わざとだ!」
と文句を言ってきたのは、ちゃんちゃらおかしいです。
フィル・ネビル、お前は後半に全く触れられてもいないのに倒れて、100%のシミュレーションを犯しただろ、と。
前半のケイヒルも同じです。 全く脚がかかっていないのに、痛がって倒れました。

アーセナルの選手が倒れれば、
「外国人はすぐ倒れる。」
と批判するファンやメディアも、フィル・ネビルがダイブをするのは許すのでしょうか?
ダイブを“悪徳”とするイングランドの代表選手が率先してダイブをしているのでは、話になりません。
セスクの件だけ騒がれて批判されているのは非常に不愉快で、それならフィル・ネビルとケイヒルの件も糾弾しろと。
“「あるもの」を大きく見せる”のと、“「ないもの」を「あるように」見せる”のでは、明らかに後者の方が罪が重いと思いますが。

 

アデバイヨールは良かったです。
ゴールを決めてくれただけでなく、時間帯を考えた上での求められているプレーをしっかりとこなしてくれました。
ジャギエルカとヨボとのマッチアップの相性が良かったのか、楔のボールも良く収まっていました。 毎回ああいったプレーを披露してほしいですね。
最近は、乱闘の際の良いなだめ役としても活躍しています(笑)
チェルシー戦ではジョン・テリーを、今回はトゥレを抑え、また乱闘とは違いますが、アストンビラ戦ではゴール後にユニフォームを脱ごうとしたフラミニの腕を制止しました。
あれは隠れたファインプレーです。 もし止めていなかったら、フラミニはこの試合に出ていません。

フレブは、やはり、アウェイのフィジカルなゲームと重馬場なピッチでは真価を発揮できていません。
そろそろ疲れもピークの頃でしょう。 今回はロシツキーを休ませたので、次はフレブがお休みの番かもしれませんね。

 

次節は、マンチェスター・ユナイテッド相手に金星を挙げ、アーセナルの首位返り咲きを助けたウェストハムとホームで戦います。 ウォルコットやエブーエが復帰予定ですが、ファン・ペルシーはまだのようです。
相手は勢いに乗っているでしょうから、足元をすくわれないように注意しないといけません。
昨季は、シュート総数「25対5」で「0-1」で敗れてしまいました。

年末年始の過密日程も、これで一息つくことができます。
6日のFAカップ3回戦は、下部のバーンリーとの対戦なので、ホイトやらセンデロスらを使って主力を休ませることができますし、個人的にもそうして欲しいと思います。 その次のカーリングカップ準決勝でも同じでしょう。

 

今回が、今年最後のエントリーです。
今年も1年間どうもありがとうございました。
来年4月から新社会人となるため、ブログを続けられるか自信がありませんが、できる限り皆さんと意見交換をしながら、アーセナルや日本サッカーを応援して行きたいと思います。

ということで、来年もまたよろしくお願いします!!!
あ、ランキングのクリック方も(笑)

 

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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ベビシャン)
2007-12-31 14:16:19
1年間お疲れ様でした。毎試合,更新されるのが楽しみでした。是非,来年も頑張って宜しくお願いします(笑)。
          前回は質問,答えて頂いたのにお礼も言わずに申し訳ありませんでした。
それにしても,去年ジョンソンに決められた時の悔しさを見事晴らしてくれて嬉しかったです。モイーズ監督もまるで,アーセナルがロングボール使っては駄目だと言わんばかりでしたね。

取り敢えず,スカッと新年を迎えられて嬉しかったです。

では,よいお年を。来年も宜しくお願いします。
返信する
Unknown (ロビン)
2007-12-31 17:31:46
エドゥアルドはリーグ戦でようやく決めてくれましたね。これからやってくれそうです。主な得点シーンしか見てないんですが、ほんとエリア内での落ち着きぶりには感心します、特に二点目は・・・。

それにしてもファンペルシー、残念ですね。チェルシー戦あたりで復帰してたんですけど・・・。彼がいると、FKやCKでやってくれそうな気がするんですが・・・。やはり、彼がいる試合の観戦だとモチベーションが違います(笑)

来年に期待しましょう。
それでは良いお年を
返信する
Unknown (YUKI Papa)
2007-12-31 20:07:27
はじめまして。
「大宮アルディージャ」かつ「ARSENAL」ファンの同士を年の瀬に見つけて喜んでいます。
来シーズンはNACK5スタジアムで会えるといいですね(^_-)-☆
返信する
Unknown (りぼーる)
2007-12-31 23:02:01
今年は非常に良い勉強をさせて頂き、本当にありがとうございました。

首位で新年を迎えられて良かったですね。最後にロシツキーのシュートで締めくくってくれたので喜びも倍増です。どんな選手でもチームとの相性というものがありますが、彼はアーセナルには本当に向いていると感じられた今季前半でした。

「グダグダな試合をFWの個人技でものにする」ことができたのは収穫じゃないですか?エドゥアルド、刺客ですねあれは。

ロシツキーはコンディションさえよければどこでも、どんなピッチでもくるくるとよくボールを回しますし、波の少ない選手ですが、強烈なパワーシュートを放り込む資質は持っていないと思うんですよね。

たまにド派手なのを決めたりするのでそういうイメージがあるのでしょうけど、ミドルレンジからの「制球力」ではネドヴェドや、カローダ(チェコの新星です)に及びません。彼らは体は小さいのに両足から強烈なのをほいほい入れますから。

でも今年のロシツキーは最後のゴールがそうだったように「エリア内からの丁寧にコントロールしたシュート」でアーセナルでも、代表でも得点倍増してますよ。あれでプレミア10点は狙えるでしょうし、派手なシュートは「おまけ」くらいにしてくれたほうがよいのかな、と思いました。
返信する
初めまして! (コータロ)
2007-12-31 23:14:03
ちょこちょこ見させていただいていましたが、
コメントは初です。
チェコ代表とアーセナル、ユベを応援している者です。。

マンUのまさかの負けで、年内首位折り返し☆
気分はサイコーですね。。
僕は一人暮らしでテレビ無し生活を続けているので、こういった試合内容を詳細に書いてくださるブログは貴重です!
新社会人ということは、卒論とか忙しい時期では??
時間のある限り更新していただけると、とても嬉しいです(*^^*)

あ、、ピレスがビジャレアルでも大活躍しているようでアーセナルファンとしては嬉しい限りですよね。。

まとまりつかなくなりましたが、良いお年を。
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お疲れ様です。 (Nam)
2007-12-31 23:42:39
お疲れ様でした。先日は名前を入れ忘れてしまいました。なんせ、こういう投稿は慣れていないもので・・・・気をつけますね。

今回の試合もアウェイだったこともあり、やはり得意な少ないタッチでの崩しがあまりでしたね。しかしながら、バックライン(特にクリシー)からのロングでエドゥアルドへのパスなどは良かった気がします。

本来、アーセナルはアンリとペルシーがいる頃から使っていたひとつのオプションではあったと思いますが、今シーズンはスタイルが変わったこともあり、なかなか見れなかったのですが、この試合で見れて、戦い方のオプションが広がったと思います。

エバートンはやはり、アルテタ、ケーヒルは目立ちますね。

個人的にディアビはCHで使ってるのは好きですが、どのポジションにせよリズムを考えてパスを回すのがまだ改善されていない気がします。たまには、軽く落としたりしたら、落とした相手は前を向いていると思うので、そこでエドゥアルドの得意なちょっとしたDFとのスペースに足元でもらったり、ベントナーもポストのために落ちてきやすいのではないかなと感じました。(個人的で勝手な意見ですが・・・)


終盤あたりに、アデバヨールとロシツキーが入って、今シーズン本来のサッカーが見れたのは良かったと思います。

若さなのかどうかはわかりませんが、イエローがちょっと多いですよね。観てわかるように、レギュラー人とサブとの差は連携にせよ、個人の能力にせよ、あるわけですから気を付けてもらいたいですね。

次節はウォルコットも観たいですね。またUPするの待ってます。良いお年をw


返信する
Unknown (ピレス)
2008-01-03 21:16:22
>>ベビシャンさん
ありがとうございます! みなさんに応援して頂いてて嬉しい限りです♪

今度特集の記事でも書こうかと思っているんですが、最近は、アーセナルがロングボールを使うことにやたらと批判してくる監督が多いんですよね。 何がいけないのかわかりませんが(笑)

年末、年明けはスカッと迎えられましたね!
今年もよろしくお願いします(^0^)


>>ロビンさん
アデバは別として、ペルシーの不在を少しでも埋めてくれるFWがいなかったので、ここに来てのエドゥアルドのブレイクはチームにとって大きいです。

自分もペルシーの復帰を待望している1人です!
ロビンさんにもしっかりと試合を観て頂けるように、彼には早く戻ってきてもらいましょう(笑)


>>YUKI Papaさん
お~、「アーセナルファン且つ大宮ファン」という方は初めて伺いました♪
非常に嬉しいです! そちらにもお邪魔させていただきます!
来季もJ1でNACKに行けて良かったですよね~♪


>>りぼーるさん
勉強だなんてとんでもない、私も皆さんのコメントからサッカー観を勉強させて頂いています(^0^)

ロシツキーの今季の前半を見ると、1年でここまで変わるものかと言うか、チームとリーグに馴染むには時間が必要なんだなと思いました。 昨季も十分に良い選手でしたが、今季は相手の戦い方にも慣れ、周りの選手との呼吸も合ってきて、彼がのびのびとプレーしてますね。
そうですよね~強烈ミドルなんておまけですよね。エリア内から入れてくれたら十分です。
カローダという選手名はよく覚えておきます♪

「刺客」とは、エドゥアルドを指すのにピッタリな言葉ですね♪
エドゥアルドって、けっこうパソコンでも携帯でも打ちにくい言葉なんで、刺客にしてもらった方がありがたいです(笑)


>>コータローさん
初めまして! コメントありがとうございます!
チェコファンということは、コータローさんもりぼーるさんと同じですね♪ ユーベもチェコの選手が好きなクラブですよね~。

テレビ無しなんですか。 自分もこれから社員寮に住むと思うんですけど、果たしてそこでスカパーが観れるのかが非常に気になります。。。
今は卒論では忙しくはないんですけど、他の資格勉強だったり、遊びで忙しくしてます(笑) 飲んだくれてますが、アーセナル戦の日はセーブしています(^^)
まぁ、なんとか更新しようと思います♪

ピレスはビジャレアルで欠かせない選手になりましたよね~。 彼が元気にプレーしてくれるのは嬉しいです。

私もまとまりがなくなってしまいましたが(笑)、今年もよろしくお願いします!


>>Namさん
Namさんとおっしゃるんですか!
だいたいの場合、名無しの方というのは、嫌がらせか批判のようなコメントが多いので、あのような踏み込んだ話をして下さって、ビックリしてしまいました(笑)

アルテタとケーヒルはやっぱり厄介でしたね~。そのアルテタが今後3試合出場できないというのは、ちょっと可哀想ですね。 まぁ、その前に、ユナイテッド戦を風邪で欠場したくせにアーセナル戦で活躍されたらむかつきましたけど(笑)

ディアビーは本職はセスクの位置だと思うんですけど、今季はずっとあの左の位置ですね。 最近は突破力もついてきましたし、ちょっと彼のある種空気の読めないボールキープはセンターの位置では奪われた時に怖いなとも思うので、前めのあの位置の方が合っているような気もしてきました。

ウォルコット久々に観れましたね♪ 怪我上がりで約3週間ぶりの出場ということであんまりでしたけど、今後徐々に良くなってくれることを期待しています!

今後ともよろしくお願いします♪
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