『4匹の蝿』
4 MOSCHE DI VELLUTO GRIGIO(1971年イタリア)
監督 ダリオ・アルジェント
脚本 ダリオ・アルジェント
音楽 エンニオ・モリコーネ
出演 マイケル・ブランドン
ミムジー・ファーマー
ジャン=ピエール・マリエール
バッド・スペンサー
■ストーリー■
ロックバンドのドラマー、ロベルトは、ある晩、嫌がらせを続ける男に、詰め寄るが、相手が取り出したナイフでもみ合ううちに、相手を刺し殺してしまうのだった。その瞬間を仮面をかぶった人間にカメラに撮られたロベルトは、脅迫を受けるようになるのだった。そんなとき、ロベルトの周りで殺人事件が発生するのだった。
■感想■
ダリオ・アルジェント監督、脚本の1971年のジャッロ。
1973年に公開されて以来、ソフト化もされず、2010年6月にリバイバル公開されるまで、37年間も鑑賞する機会が少なかった幻の作品。
まさか、今作がDVDで入手出来るようになるとは思いませんでした。
このコトだけを考えれば、良い時代です。
でも、ルチオ・フルチ監督の1970年代のジャッロがDVD化されないのは悲しいですね~。
『幻想殺人』(1971年)、『マッキラー』(1972年)、『ルチオ・フルチのザ・サイキック』(1977年)などもDVD化して欲しいですねぇ。
あと、アントニオ・ピド監督の『美人ダンサー襲撃』(1977年)やアルベルト・ネグリン監督の『濡れたウィークエンド 女子学生寮半裸惨殺死体の謎』(1978年)などもDVD化してくれるとウレシイんですけどね。
つまらない映画をソフト化するんだったら、ジャッロやイタリアの1970年~1980年代の警察物のアクション映画をソフト化して欲しいですねぇ。
今作『4匹の蝿』は、ダリオ・アルジェント監督のジャッロとしては、『歓びの毒牙』(1969年)、『わたしは目撃者』(1970年)のあとに作られた作品です。
自分的には、ミステリー映画的にも、映像のトリック的にも、『歓びの毒牙』の方が断然、今作より、好きです。『わたしは目撃者』は、今作と同じような感じですけど、雰囲気は断然上って感じで好きなんですよね。
37年間観れなかった作品が観れたって意味では、今作を観れるっていうことは、すごいんですけどね。
でも、ミステリー好きには、途中で犯人が分かっちゃうかも??
けっこう、分かりやすいミステリーになってます。まぁ、1971年の作品だから、素直なストーリーでも、しょうがないですかね??
『歓びの毒牙』や『サスペリアPART2』(1975年)のような、映画ならではの映像トリックを期待しなければ、それなりに楽しめる作品にはなっているので、イタリアのミステリー映画ファンは必見。
そういえば、ダリオ・アルジェント監督の1988年のジャッロ『オペラ座 血の喝采』は、いまだに日本ではイタリア公開版が観れませんけど、『4匹の蝿』も37年ぶりに観れるようになったんで、これを機に、どこかのメーカーさん、『オペラ座 血の喝采』のイタリア公開の107分版をソフト化してくれないですかね?? 70点
4匹の蝿 [DVD] | |
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