猫じじいのブログ

子どもたちや若者や弱者のために役立てばと、人権、思想、宗教、政治、教育、科学、精神医学について、自分の考えを述べます。

今回の能登半島地震で志賀原発の再稼働を考えなおす必要がある

2024-02-02 12:28:03 | 原発を考える

(1月11日の朝日新聞2面より)

能登に断層型の大地震が起きて以来、この間、テレビで能登の珠洲に原発を建設しなくて良かった、滋賀町の原発を再稼働していなくて良かったという報道が流れている。私も心からそう思っている。能登半島の付け根にある志賀原発で大事故があれば、能登半島の人々は避難経路がまたっくなくなっていた。

1月11日の朝日新聞は、能登半島にある志賀原発の地震のリスクを2面すべてを使って特集していた。志賀原発は幸いなことに、2011年福島第1原発重大事故以来、原子炉をずっと停止していたので、大事故に至らなかった。しかし、福島第1原発の再来にならなかったといえ、問題がなかったわけではない。

朝日新聞は、北陸電力と原子力規制庁の資料から、地震によって生じたトラブルを9点あげている。

1号機の使用済み燃料プールの冷却ポンプが地震後40分間停止した。1号機、2号機の燃料プールからそれぞれ95リットル、326リットルの水がこぼれた。1号機、2号機ともに、外部から電源を受ける変圧器が故障した、1号機原子炉建屋近くで道路に段差が生じた。などなどである。

志賀原発の地下に多数の断層が走っている。この断層が活断層かどうか、長い間、活断層かどうかが、原子力規制委の再稼働審査で、問題になっていたという。直下の活断層が動けば、大惨事になるからである。

活断層かどうかは、12万年から13万年前以降に活動したかどうかで判断されるという。したがって、争っているのは、断層の生じた時期の推定にある。北陸電力は、断層の生じた時期の証拠を提出し、活断層でないと規制委に了承されたという。

私はそんな簡単なものではないのではと思う。金属などの破断現象からの経験によれば、地盤に圧力が加われば弱い所から壊れてしまう。実際、最近の知見を聞くと、時期で活断層かどうかの判定は当てにならないという。地盤にどの程度の圧力がかかっているかは、じっさいに、地盤が動いてから分かることで、圧力を測定する良い方法がないのが現状である。

きょうの朝日新聞に、能登地震のメカニズムについての特集があった。そのなかで、遠い過去の地震の研究者から、能登半島の繰り返す隆起から推定すると、数千年に一度は、今回のような大地震が起きているという。

今回のマグニチュード7.6の地震で、地震が打ち止めになったと誰も言えない。また、志賀町の沖にある能登沖西方活断層が今回動かなかったが、これから動きだし、志賀原発の建屋が傾くかもしれない。そうなったら制御棒なんて動かなくなる。

こういうことを考えると、わざわざ、志賀原発を再稼働する必要がないのではないか、私は考える。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿