能登の人びとには、年初の大地震と今回の集中豪雨と、まことに気の毒な事態である。あまりのことに、ただただ茫然としているでは、と思う。
こんなとき、中央政府や地方自治体の役目は重い。すぐにも、行政がどんな支援をするのかを発表すべきである。また、ボランティアにも支援をお願いすべきである。
人間は希望が必要である。中央政府や地方自治体は、このような自然の猛威に、あなたたちは孤立していない、困ったときは助け合うんだ、と言うべきである。
今回の大雨で、能登では、大地震からの復興が進んでいないことが明らかになった。堤防は応急処置しかされていない。水道も排水設備も応急処置のままだ。仮設住宅も、ハザードマップの浸水地域に建設したにもかかわらず、排水対策や床上げ対策もままならぬままだった。
地方自治体は仕方がないと泣き言をいうのではなく、人的支援、財政的支援を中央にも全国にも訴えるべきだ。助けを求めることは恥ずかしことではない。世の中には、自分ひとりでできないことがいっぱいあるのだ。
年初の大地震のとき、災害地の役人がボランティアが来ては困ると言ったのは、大失敗である。中央政府は、なんにもしてくれないし、できないことも多い。地方役人は大声で助けを求めるべきだ。助けてくれない中央政府を責めるべきだ。さもないと、自民党内の争いの中で、中央政府は動けない。
年初の能登大地震で自衛隊が派遣されたとき、地震で寸断された道路の復旧をするのか、と思ったら、何もしない。自衛隊は補給工作部隊をもっていて、道路や橋の復旧ができるはずだ。能登では、自衛隊が何か役立ったようなふりをしただけである。中央政府はインフラ復旧の責任がある。自衛隊をちゃんと役立てないといけない。