経理・経理・経理マンの巣窟

大・中・小あらゆる企業で経理実務経験約40年の蔵研人が、本音で語る新感覚の読み物風の経理ノウハウブログです

シャープの経営陣は、一体何をしていたの

2012-08-31 09:55:37 | 経済ニュース編

 ソニーに引き続き、天下のシャープまでが行き詰まり、台湾の企業にその命運を握られているという。2012年3月度の連結純利益は376,076百万円という過去最大級の大赤字で、数年前は2000円を越えていた株価も、一時200円を切るほどまで急降下してしまった。一体何がシャープをここまで酷い状況に追い込んだのだろうか。

 その原因は大きく以下の三点に集約されるという。

1) 巨大企業であるにもかかわらず、液晶事業に特化し一枚看板しかなかった
2) 国内生産に拘り過ぎた結果、輸出に罹る円高のリスクを回避出来なかった
3) 液晶テレビの価格下落が続く中、堺工場へ3800億円もの巨額資金が投じられたが、投資効率が上がらなかった

 いずれも、亀山工場ブランドで大成功し、その後その驕りが仇となってしまったと考えられる項目ばかりだ。まあよくありがちな人間心理が、皮肉な結果を産んでしまったということなのだろう。それにしても揃いも揃って情ない経営陣である。

 一枚看板に特化し、技術力を磨くことそのものは、決して悪くはないのだが、それならここまで巨大企業にする必要はない。それにすでに数年前から、技術力においても翳りが出ていたことにも気が付いていなければならなかったのだ。
 もう数年前には、シャープの亀山モデルより、東芝のレグザのほうがずっと美麗な画面になっていた。そして価格も安くなっていたのである。だから私もレグザを買った。たぶん多くの消費者が同じ判断をしたのではないだろうか。

 そのことに気付かず、従来の単調な経営方針だけに終始した経営陣の超甘判断力は、情ないを通り越して一種の犯罪であろう。20代の私が、弱小出版社の経理をしていたときは、毎日のように数件の書店を覗き、どんな本が売れているのかを徹底的に調査し、それを次ぎの企画へと繋げていたものである。
 たった20代の若増にも出来るこんな簡単な事、つまりシャープの経営陣が、毎日のようにヤマダ電機やヨドバシカメラの店内をくまなく歩きまわっていれば、シャープは今日のような状況に陥らなかったはずである。

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はじめての株主総会

2012-08-30 11:22:46 | たそがれ経理マン編

 もう10年以上前遡ることになるが、私がはじめて他社の株主総会に出席したときの話をしよう。
 自社の株主総会には長年事務局として演壇中央に座っていたが、他社の総会に株主として出席したのは、生まれて始めての経験だった。
 この会社は某大映画会社の子会社であり、不動産という安定收入があるため、画期的な経営は行わず、昔ながらののんびりとした殿様経営に終始しているようだ。
 総会は250座席程度の映画館の中で行われ。売店での飲みものは無料、映画の招待券2枚と2000円の飲食券をお土産にもらった。

 総会の運営は、相変わらず議長がただ営業報告書を棒読みする紋切調の展開である。そして時折社員株主の『意義なし』発声が会場に響き渡り、「このセレモニーを早く終結させよ」と言っているかのようだった。
 この調子では例年通り30分で終わるシャンシャン総会かと思っていたのだが、1人の一般株主が質問してから、まるで堰を切ったように、次から次へと質問する人が増え、なかなか私には順番が回わってこないのだ。
 やっと私の質問が終わり、そのあと2~3人が質問を重ねて議決に入ったが、総会が終了したのが午前11時半だったので、1時間半も要した事になる。
 たぶんこの保守的な会社にとって、創業以来一番長い総会だったのではないだろうか。ある年配の女性株主から、「この程度の規模の会社としては、役員が多過ぎるのでは」との厳しい質問もあり、事なかれ主義の経営陣はタジタジで、苦し紛れの回答を繰り返していた。
 自分が発言したこともあるが、日本の株主もだんだん積極的になり、ノンポリ経営陣もうかうかしていられなくなったね。今後の総会のあり方を垣間見た気がし、とても有意義で気分の良い経験となったと思う。

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振り込め詐欺撲滅作戦

2012-08-29 10:32:25 | ひとりごと

  一般的に詐欺罪の刑罰は軽いという認識がある。だが振り込め詐欺については、社会的な影響が強いとみて、最近では少し刑罰を重くしているようである。それにしても、他の犯罪に比べればローリスク・ミドルリターンではないかと思う。だから警察や社会が、これほど厳格に注意を喚起しても、次々と新手の振り込め詐欺が現れるのではないだろうか。

 もちろん被害者側が十分に注意すれば防止できるものの、お年寄り達に徹底して注意しろと言うだけでは、この手の犯罪は撲滅しないだろう。やや重くなったとはいえまだまだ刑法は甘い。少なくとも70歳以上のお年寄り、中学生以下の子供達、そして障害者に対する犯罪については、刑法を改正してもっともっと罰を重くし、そのことを毎日のようにTVで流すべきだろう。要は犯罪者にとって、振り込め詐欺がローリスクではなく、ハイリスクなのだという認識を周知して欲しいのである。

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メガソーラー事業と「塩漬け」工業団地の活用

2012-08-27 12:32:20 | 経済ニュース編

  メガソーラーとは、出力1メガワット(1000キロワット)以上の大規模な太陽光発電のことである。太陽エネルギーは無限かつ強力であり、火力発電所や原子力発電所などに比べ、メンテナンスが容易であるという。そして福島原発事故以来、政府の後押しを得ることになり、急速に注目されはじめている。

 ただ広大な用地と送電設備を必要とすることがネックになっていた。ところが、最近になって景気低迷の影響などで「塩漬け」になってきた全国の工業団地を活用する動きが広がっているようだ。先に述べたように、メガソーラー事業には広大な用地と送電設備が不可欠だが、工業団地はその両方を備えているというメリットがある。そしてメガソーラー事業を工業団地に誘致すれば、その自治体は土地の賃貸収入や固定資産税などの税収が増加する。まさに一石二鳥の発想だ。
 やっと少しずつ見えはじめてきた原発代替発電。これからますます拍車がかかってくることを期待したい。

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おばさん経済はいつまで続く

2012-08-25 11:18:05 | ひとりごと

 10数年前くらいからだろうか・・・。専業主婦のおばさんたちが裕福になり、暇になり過ぎた結果として、『おばさん文化』、『おばさん経済』が急速に発展した。 一方おじさんたちは、通勤距離の拡大、リストラに伴う人員削減、それによる仕事の増加及び解雇の恐怖感から、益々拘束時間が多くなったようである。

 ところが家事のほうは、家電の進化とコンビニやホカ弁屋の台頭などで、かなり手抜きが可能になったため、子育て期間が終了した専業主婦さん達は、やることが少なくなり、無理にお友達と遊んでいる感がある。だから何処へ行っても、おばさんの群れに遭遇するし、観光バスはおばさん達で溢れ返っている。

 これは過去のおばさんたち、現在ではおばあさんになってしまった人達及びその周辺の人々のお話である。
 彼女たちが子育てに熱中していた時代は、高度成長で良き時代だった。上場企業が倒産することもなかったし、リストラや就職難もなかったし、女の子が大学へ行くことも少なかったからね・・・・。

 従ってこれからおばさんになる人々が同じように極楽時代を迎えられるとは限らない。それに今のおばさん達と同じレべルでは、たぶん満足感は得られないだろう。ここにこれからの時代の悲劇と恐怖が見え隠れしているのだ。
 またおばさん同様、ノー天気状況で遊びこけているのが女子学生達だろうね。しかし彼女達の極楽は刹那的であり、地獄への招待状でもある。またそのことを十分に認識していないことも大いなる特徴といえる。
 その意味では、おばさん達とは対極的な関係にある。だから彼女達は、磁石のNとNのように反発し合うのだろうか。

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自社を評価する (環境分析と総合分析)

2012-08-24 09:56:28 | 達人経理マンへの道

会社を取巻く環境について
 そして会社を取巻く環境については、経理マンと社長の双方で評価し、二者の平均点をとる。配点方法については、質問に項目を達成していれば3点、1年以内に達成する見込みがあれば1点、それ以外なら0点とする。
10問あるので30点満点となる。

 以上、図表3~5の3つの分析表で得た点数の合計が、その会社の現状の点数となる。
100点が満点であるが、始めから満点の会社はないであろう。社長と協調しながら、毎年少しずつ点数を上げてゆく努力をしてゆこう。そして点数が上がったときは、社長を含め幹部社員達と祝杯をあげようではないか。

(完)

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自社を評価する (トップの経営資質分析)

2012-08-23 11:34:24 | 達人経理マンへの道

経営トップの経営資質分析
 次に社長など経営トップの経営能力を分析する。これは社長自身に自己評価してもらうのが効果的である。配点方法については、実践している場合は2点、1年以内に実践する予定があれば1点、それ以外なら0点とする。
15問あるので30点満点となる。

以下は次回に続く 次回は (環境分析と総合分析)

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自社を評価する (決算数値分析)

2012-08-22 18:16:14 | 達人経理マンへの道

 株主・銀行・債権者・税務署など外部の者は、常に貴方の会社をチェックし、もしおかしな経営状態であれば、更に厳しく追及しようと、手グスネを引いている。ところが肝心の会社のほうは、余り自己診断をしていないというのでは非常に情けない。それより反省なき所に発展なしで、いつも同じ過ちを繰り返すことになるだろう。
 それで毎年一回は自己評価を行い、自社の弱点と強みを把握しておこう。これが将来の経営力アップに必ず結び付くはずである。
 とりあえず中小企業用の自己評価例を簡単に述べておこう。

決算数値分析表
 決算数値を使った経営分析指標のうち、健全性・収益性・資金性・安定性・生産性に係る主な指標10件を例にあげたが、自分の会社にあった指標を選んでもよい。
目標(業界平均値など)を定め、ほぼ目標を達成した場合は2点とし、目標を10%以上上回るものを3点、倍以上上回る場合は4点とする。同様に目標を10%以上下回るものを1点、倍以上下回る場合は0点とする。
従って10項目全てが満点なら、40点となるわけである。

 


 以下は次回に続く 次回は (トップの経営資質分析)

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効果的な経費削減のヒント

2012-08-20 11:01:56 | 達人経理マンへの道

 ただやみくもに経費を削減するだけでは、従業員のモチベーションが低下し、会社の中が暗い雰囲気で充満してしまう。従って逆に、必要な経費は増やすという発想も必要であることは先に述べた。そして削減する経費は、目先のことだけに囚われず、多くの従業員が納得出来る削減でなくてはならない。

まず部長以上の人の給与を、偉い順に大幅カットしよう。

さらに役員の定年制を設け、役員退職金制度は廃止する。その代わり役員には自社株式を支給するなどの手当てを行い、モラルの低下を防止するとともに、本気で経営に参画するように仕向ける。

社内接待費、つまり部長が部下を引き連れて飲み屋に行った費用を会社に請求する等の行為を原則廃止する。部下との「飲みニュケーション」も必要だとうそぶく年配者が多い。
 だが、今どき上司と一緒にまずい酒を飲みたいと思う若者は、ほとんど皆無なはずである。部下が喜ぶと考えるのは年配者の錯覚というものであり、結局自分の憂さ晴らしのために部下を巻き添えにしているだけなのである。そんな個人的費用を会社が負担して良いはずがないのだ。

法律で定められている取締役会等や朝礼などを除き、報告中心の会議は全廃する。会議とはお互いに意見を出し合い討議することであるが、実際には報告会に終始し、何も意見を言わない輩が多い。また質問を意見だと思い込んで、やたら分かり切った質問を繰り返し得意になっている輩も多い。
 このような会議を続けていても何の利益も生み出せないので、そんな暇があったら、とっとと営業活動にでも専念して欲しいのだ。報告事項はメールと掲示板で十分対応出来るはずである。また会議で積極的に意見を述べない人の参加を拒否することも必要であろう。

いきなり部長級以上の待遇で迎える50才以上の途中入社(銀行OBなど)は行わないこと。会社の実態も実務も知らない評論家ばかり増えて、金もかかるし面倒を見る工数も増えるばかりで余り益がない。さらにプロパー従業員のモチベーションは低下してしまうだろう。だがそれでも雇う必要が生じた場合は、週に1~2回程度の専門職アドバイザーか、課長以下で実際に実務を行う者に限定したほうがよい。

そして最後に、「経費削減案」を無記名で全従業員に提出してもらう。不要な費用の在り処を一番良く把握しているのは、実務を良く知っている従業員なのであり、全員参加の経費削減を行うためにも是非必要な手筋なのだ。

 これで文句が出るのは偉い人だけで、一般の従業員からの不満はほとんど出ないはずである。またこれら一連の計画については、全社員に知れ渡るようにアナウンスしなくては意味がない。つまり人の上に立つ者が、率先して範を垂れているという事実を全従業員に知ってもらうのだ。
 ここが最も重要なポイントなのである。この布石がないと、たとえ不要と思われる経費を削減したとしても、なかなか従業員全員の理解を得られないからである。そしてこれから行う全社的な大経費削減に成功すれば、従業員の首切りや賃金カットは極力行わない旨も併せて伝えておけば、なお効果的な削減が出来るであろう。要は上からの命令や押し付けではなく、従業員一人一人が会社の利益向上を目指し、経費削減に向かって行く姿勢とパワーが絶対に必要なのである。

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もしも神さまになったら

2012-08-18 19:46:31 | ひとりごと

 もしも神様になったら・・・
 月並だけどとりあえず株で大儲けしたり、宝くじや競馬に当って大金持ちになりたいね。

 それから世界中の武器や兵器を全て消失させてしまうだろう
 そして日本の回わりを透明で、光と空気だけが入る巨大ドームで囲ってしまおう
 また電気を、空気と海水で作れる巨大装置を作って石油を不要にしてしまいたい
● あと人体に全く害のないクローン食料を作れる巨大装置も作ろうか
 さらにはどんな病気も治る薬草のある巨大農園を作るとするか

 これで戦争、公害、病気、食料で困まることはなくなるはずである。あとはこれらの大改革に伴う失業者対策と経済の大変動をどう乗り切ってゆくかだ。これは簡単ではないので省略することにしよう。でへへへへ (^-^;
 そして最後に人間が、人を傷つけたり、犯罪行為をしようとする気持ちを持てないようにしたいね。 ちょっとくどくどしくなってしまったが、これだけやれば十分でしょうな・・・(笑)

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