経理・経理・経理マンの巣窟

大・中・小あらゆる企業で経理実務経験約40年の蔵研人が、本音で語る新感覚の読み物風の経理ノウハウブログです

与野党のバラマキ合戦

2021-10-14 13:56:29 | 経済ニュース編

 財務省の矢野康治事務次官が文芸春秋誌に寄稿した記事で、新型コロナウイルスの経済対策にまつわる政策論争を「バラマキ合戦」と批判し、このままでは国家財政が破綻する可能性があると訴えた。

 現職の事務次官による意見表明は異例であり、早速マスコミを巻き込んで議論の渦になっている。私はまだその文章は読んではいないものの、「よくやってくれた実に勇気ある発言だ」と拍手を送りたい心境である。

 これに対して野党や自民党内部からは「政治は国民の声を受け止めるものだ、困っている人を助けないのはばかげた話だ」などと猛烈な批判が飛び出し、「矢野氏を更迭すべし」とする声も聞こえ始めていると言う。だがよく考えてみよう、本当に国民はそれほど金の亡者で単純な人ばかりなのだろうか。
 誰だってただで金を貰うのは嬉しいが、それは余程困っている人か、まだ自活できていない未成年たちの発想であろう。普通の大人なら「ただほど高いものはなし」ということわざ通り、財源の裏付けのないバラマキはブーメランのごとく必ず災難が舞い戻ってくることを知っている。

 そもそも与野党の「一律10万円バラマキ」は、今回の選挙対策であることが見え見えではないか。つまり本当に困っている人には10万円ではなく100万円支給しても良いのだが、それでは対象人数が少な過ぎて選挙で票を集められないからである。
 それにしても1年前にも同じようなことをやって、本当に困っている人にはなかなか金が回らず、大部分の困っていない人々たちは貯金しただけ、という事実を忘れてしまったのだろうか。いずれにせよ選挙対策つまり自分の利益以外は全く興味がなく、政策能力ゼロの政治家たちの多いことか。同じ日本人として悲しくてやり切れない。

 困っている人を助けることは重要だが、政府は「本当に困っている人の定義」と「素早く支給する方法」を早急に検討すべきだ。また何度も言うようだが「一律10万円支給」のようなバラマキだけは絶対に避けて欲しい。
 岸田首相は前年に「困っている人にだけ30万円支給」という政府案を、突如謀反を起こす素振りを見せた公明党のバラマキ政策によって潰されている。そして信用を失墜、頼りなさも露呈し、もう少しで政治家生命も失うところだった。
 もはやその恨みは忘れていまい!。だがもし今回もお人好しおじさんを演じ、前回と同じ轍を踏んだならば、今度こそ「おしまい」になるかもしれない。今回こそは「本当に困っている人にだけ30万円支給」を復活してくれないだろうか。

作:蔵研人

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スマホの時代

2021-10-02 20:52:11 | ひとりごと

 つい最近までケータイと言っていたものが、いつの間にかスマホと呼ばれるようになってしまった。そして従来ケータイと言われていたものは、「ガラケー」と呼ばれて、もう中古市場でしか手に入らない。ただお年寄りなどが使っている簡単ケータイと称するものは、外見こそガラケーそっくりなのだが、実は基本的な構造がスマホと同じなので「ガラホ」と呼ばれている。
 いずれにせよ今のままの二重構造では効率が良くない。従って数年先には通信の仕組みそのものが一本化され、全てがスマホ方式に切り替わるはずだ。まあ前振りはこのくらいにして、そろそろ本題に入ろうか…。

 今や全世界中がスマホ一色に塗りつぶされてしまったようだ。韓国映画などを観ていると、ホームレス寸前の貧しい人たちさえも、「飯は食わねどスマホ放さず」状態なのである。そして誰も彼もが一日中スマホいじりに専念している。もちろん我が国でも、電車の中ではスマホいじりが90%、昔のように新聞や本を読んでいる人はほとんど見かけなくなった。
 また同僚とランチを食べているときはもちろん、上司と食事をしているときでさえ、スマホの画面から目を離さない。場合によっては恋人同士がナニをしているときでさえ、決してスマホを離さないようである。
 さらには企業や国もスマホを利用した決済システムや証明書などを構築し始めている。なにしろスマホ・スマホのオンパレードで、スマホがないと生きてゆけない、スマホを持っていない奴は相手にしない的な方向へ、どんどん追いやられていくような気がする。

 さてスマホ・スマホと大騒ぎするが、そもそもスマホとは一体何なのだろうか。簡単に言えばOSがiOSやAndroidの「超小型パソコン」いうことになる。
 また無料アプリにしろ、電話にしろ、Lineにしろ、決してスマホの専売特許ではなくパソコンでも同じことが出来る。パソコンを使いこなしている人から見れば、どうしてスマホ・スマホと大騒ぎするのか疑問に感じるはずだ。
 すなわちパソコンにはスマホ以上の機能があるのだが、これほどスマホ・スマホと騒ぐのは、パソコンを使っていない人や、使いこなしていない人がいかに多いかを証明したに過ぎないのである。

 ただ万能のパソコンでも、スマホの「携帯性」にだけはかなわない。またその携帯性こそがスマホのすべてなのだ。それだけは誰が何と言おうとスマホの勝ちである。
 しかしながら逆に言えば、もともとパソコンを使っていて、通勤もなくほとんど出かけない年配者にとっては余りメリットがないことになる。家でパソコンをいじっていればスマホと同じことが出来るし、通信料が実質無料で済むからである。
 もちろんスマホ料金をガラケー並みに抑えてくれれば、パソコンであろうとガラケーであろうとスマホであろうとどうでもよいのだ。また年配者の多くは、スマホ機能のほんの一部しか使わない。
 だからこそ通信キャリアには、是非とも月1000円以下の「年寄り専用スマホプラン」も創ってもらいたい。その実現があってこそ、まさに「完全スマホ時代」の幕開けが到来するのである。

作:蔵研人

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