最近は、結婚しても家庭に給料を全額入れる夫が少なくなったようだ。どちらかと言えば、生活費としてある程度の金額を妻に渡す夫が増加中である。
私らが若い頃にもそうした夫はいるにはいたが、どちらかと言えば博打好きの不健全な輩がそうしたやり方を好んでいたような気がする。また経理に頼んで給料明細を書き換えてもらい、差額をピンハネして全額家庭に持って帰っている振りをしていた夫達も多かった。
従って私が若い頃は、給与明細書の書き換え作業も経理マンの裏ワザの一つだったのである。だがそれも給与振込制が導入されて、いつの間にか消失してしまった。
そんな事情もあって、生活費相当額を妻に渡す夫が増えたのかもしれない。と考えてはみたものの、給与振込制が導入されたのは、もう40年も昔の話である。多分本当の理由は、共働き夫婦が増加したことが原因であろう。
夫だけではなく、妻のほうも自分の稼いだ給料は好きなことに使いたい。それに当然共働きなのだから、ある程度の余裕もある。だからお互いに余り窮屈な思いはしたくない。そう考えれば当然の成り行きとして、生活費払い制を選択することになるのだろう。
ただしこれは共働きで、夫婦同じような給与を貰っている状況が続いている期間中だけの暫定処理だとは言えまいか。つまり子育て等のために、妻が専業主婦になったり、薄給のパートになってしまったら難しい。もしそうした状況下でも、夫が従前通りの生活費しか渡さなかったら、妻が自由に使えるお金はゼロになってしまうからである。
これでは家事も子育ても、全くの無償行為と見做されていることになってしまう。ましてや、贅沢に育った現代女性たちが、遊びたいのも我慢して、一生懸命に子育てや家事を行っても、何もご褒美無しではきっとブチ切れてしまうはずである。
従って、共働きが終わった時点で、生活費払い制も終了しなくてはならない。そして夫は給料の全額を家庭に入れるべきである。もし小遣い制は淋しくて堪らないと考える人は、次のように考えたら良いだろう。
会社で営業が商品を売っても、営業マン個人に金が入るわけではない。とりあえず会社の口座に入金され、それを経理が管理して、給料として営業マンに還元されることになるではないか。
つまりは、家庭が会社で、夫が営業マン、そして妻が経理マン、夫と妻がもらう小遣いが給料なのだと考えればよいのである。だから夫は妻から小遣いを貰うのではなく、家庭という組織から貰うのだと考えようではないか。
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