ドナルド・トランプ氏は大統領に返り咲いた瞬間から、次々に大統領令にサインしまくり、間髪を置かずロシア・ウクライナ戦争の仲介や関税の暴力的発動などなど、派手な動きを連発し続けている。
さてこれまでの彼の言動を熟視していると、なんとプロレスラーのキャラクターやショウスタイルに酷似していると感じている人が多いのではないだろうか。
プロレスラーは、キャラクターを強調するために頻繁に自己プロモーションを行うが、トランプ氏も自分のイメージやブランドを常に強調し、メディアや公の場で注目を集めることを重視している。その証拠として、しばしば彼はドラマチックな演出を、政治的議論や国際問題を舞台に派手な物語を創り上げていたではないか。
さらにプロレスラーが観客を引き込むためにカリスマ性を発揮するように、トランプ氏も大衆に対してカリスマ性を暗示し、政治的な舞台でも自己主張を強烈に発揮してきた。
またプロレスでは、選手が「ヒール」や「ベビーフェイス」と呼ばれるキャラクターを演じて、観客の感情を引き出す演出を繰り返しているが、トランプ氏の政治的スタイルや公私での行動も、まさにプロレスキャラクターを意識しており、極端でドラマチックな行動に染まっているではないか。
だからトランプ氏は、しばしば挑発的で強烈な言葉を使って対立を煽ることがある。極端な関税の増税示唆や中国やメキシコなどに対する挑発的な態度は、まさにプロレスの「ヒール」そのものである。
また逆にプーチン大統領や金正恩総書記のような手強い相手には、一時的に低姿勢で接しながら、相手の反応や弱点を探りながら攻勢のチャンスを狙っているという手法も同様といえるだろう。
そして絶えず観客(国民や相手国)の反応を気にしながら政策の変更も厭わないのだから、まさにプロレスラーそのものと言っても過言ではないのだ。
もちろんトランプ氏は本物のプロレスラーではないのだが、プロレス業界とは深い関わりがあることは否めない。過去に彼は WWE(世界レスリングエンターテイメント)に数回登場し、特に有名なのは 2007年の「WrestleMania 23」での「Battle of the Billionaires」と呼ばれるイベントだ。このイベントでは、トランプ氏がWWEのオーナーであるヴィンス・マクマホンと対決する形でストーリーが進行し、最終的にトランプ氏が勝利し、マクマホンが髪を剃られるシーンが話題になったものである。
それにしても、なぜこんなプロレス爺さんが大統領に選ばれたのだろうか……。それは西部劇に登場するような、貧しい根っからのアメリカ人たちが、プロレス大好き人間だからかもしれないね。
ただ全世界を制しているアメリカの大統領とは、単なる一国の大統領とは異なり、その一挙手一投足が世界中に影響を及ぼしてしまうのだから、もういい加減にプロレスゴッコは止めて欲しいものである。
作:蔵研人
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