経理・経理・経理マンの巣窟

大・中・小あらゆる企業で経理実務経験約40年の蔵研人が、本音で語る新感覚の読み物風の経理ノウハウブログです

レンタルビデオ店の衰退

2024-04-08 14:14:56 | ひとりごと

 もう40年以上前の話である。映画好きのぼくは毎週金曜日になると、会社帰りに東京都内にある名画座に通っていた。高田馬場の「パール座」「早稲田松竹」、飯田橋にある「佳作座」「ギンレイホール」、渋谷全線座、池袋名画座、八重洲名画座などなどで、確かどこも大体2本立て500円だったと思う。
 これが当時ぼくの唯一の楽しみだったのだが、あるとき静岡県の各駅停車しか止まらない町に転勤となってしまった。もちろんその町の周辺には映画館などあるわけもない。列車に1時間も乗れば映画館のある大きな街へ行けないこともないのだが、2本立て500円の名画座などあるわけもなく、せいぜいピンク映画館かロードショウ館しかなかった。

 ただやはり映画好きの同僚が、最近隣町にレンタルビデオ店が開店したと教えてくれた。それでさっそく車で30分かけて隣町のレンタルビデオ店へ向かう。そこは5~6人も入れば満員になるほど小さい店である。
 そこで今まで観たことのなかったB級ホラー映画をレンタルしたのだが、なんと1泊で1800円も支払う破目になってしまった。東京では500円前後と聞いていたのだが、このド田舎では競合相手がいないためか、とんでもない料金設定になっていたのだ。それでも懲りずにその後も数回通った記憶がある。今思い出すと、ほんとに馬鹿な男であった。

 3年後に本社に呼び戻され東京にUターンしたわけだが、その頃は既にレンタルビデオの全盛期となり、レンタル料も1泊300円程度に落ち着いていた。だがその影響で名画座がどんどん閉鎖してしまい。ついには「早稲田松竹」と「ギンレイホール」を残すのみとなってしまったのである。
 一方のレンタルビデオ店は雨後の筍の如く乱立し、住まいから徒歩で行ける範囲で3軒も軒を連ねているではないか。ぼくはその中の1軒で特別会員登録し、1万円で一年間借り放題プランに参加することにした。だから休日は朝から晩までビデオ三昧で、家族から総スカンを食ってしまった。なんとその年は年間400本以上は観たかもしれない。またまたここでも、ぼくの「馬鹿」が暴発したのである。

 それから暫くして課長に抜擢された頃になると、もうビデオどころではなく毎日深夜まで仕事漬けの毎日が続いた。ビデオ鑑賞が復活したのは、50歳を超えて岩手に転勤したときである。本社と違ってそこでの仕事はのんびりしていたし、単身赴任の退屈しのぎにプレイステーションを購入しゲームとビデオ三昧に塗れてしまった。
 その頃になるともうビデオテープではなく、映像が美麗で場所を取らないDVDが主流になりつつあった。そしていずれビデオテープは姿を消しDVD一色に染まるのだが、レンタルDVD店とは呼ばず相変わらずレンタルビデオ店と呼んでいたものである。

 その後DVDからブルーレイに移行するのだが、なかなかブルーレイに統一されないまま、いつの間にかレンタルビデオ自体が下火になって行く。その理由は「ビデオオンデマンド(VOD)」と呼ばれるインターネットの有料動画配信市場が急速に拡大したためである。
  具体的には「アマゾンプライム」「U-NEXT」「Netflix」「Hulu」「DAZN」などがあり、最近ではTVのリモコンに直通ボタンが設定されている。例えば「Hulu」に加入すれば、月1,026円でドラマ、アニメ、映画、バラエティなど人気作品がいつでも見放題となるのだ。とにかく安いし、レンタルビデオ店まで足を運ぶ必要もないし、貸し出し中ということもないし、スマホやPCで移動中でも鑑賞できる。これでは誰もレンタルビデオ店になど行かなくなるはずである。

 そして当たり前のように、レンタルビデオ最大手TUTAYAの各店舗が相次いで閉店ラッシュを引き起こしている。それでも自宅近くにあったDORAMAは、閑古鳥が鳴きながらも頑張っていた。
 ところが先日久し振りにDORAMAを訪れたら、なんと建物全体が工事用のシートで覆われているではないか。近づいてみると閉店の張り紙が目についた。この店には30年以上通ったので、工事シートと張り紙を見たときは、心の中が寂寞感で真っ黒に塗りつぶされてしまった。いつかこの日が来ると思ってはいたのだが、ぼく自身が2年近く顔を出さなくなったくらいだから当然の成り行きとも言えよう。

 かつてTVとビデオの普及で名画座がつぶれ、そしていまインターネットとオンデマンドの拡大によりレンタルビデオ店が消えて行く。まさに歴史は螺旋状に繰り返してゆくのであろうか。「サヨナラ、レンタルビデオ……」。

​作:蔵研人

 

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マンションの大修繕を考える

2024-03-22 11:31:17 | ひとりごと

 15年前に購入した自宅マンションの大修繕がやっと終わった。ここは300世帯超の大規模マンションで、工事期間は4~2月で約10か月の時を要してしまった。当然真夏も真冬も含まれており、ことにベランダ側の扉を封印された真夏の息苦しさや、エアコンを外された真冬の凍てつく冷気には辟易したものである。
 まあそれは一時のことだったので、ことさらこれ以上ここで究明する気はない。だがこの際、いまだマンションの大修繕を経験していない方々に少しでもお役に立てばと、事前に承知してもらいたいことをここに書き留めることにした。もちろん施工業者や管理組合の対応により多少の違いはあるので、そのあたりの事情は理解し揚げ足取りなどはしないで欲しい。

 まず各世帯に直接影響が及ぶ事柄をまとめると以下のようになる。

廊下側の窓に固定してある網戸の一時撤去
 個人でもドライバーを使って外せないことはないのだが、基本的には業者が家の中から外すことになる。ただ窓際に机や本棚などが設置してある場合は、当然だが事前に移動しておく必要がある。また一時撤去とあるが、およそ3か月間位は家の中に保管することになるだろう。もちろん業者に保管してもらうことも出来るが、当然保管費用がかかり個人負担となるはずである。

ベランダ側の網戸の一時撤去
 こちらは廊下側と異なり簡単に取り外せるが、半年間位外したままなので保管場所に困るであろう。ただし有料(1枚5千円)だが網戸の張替えを頼めば、業者が無料保管してくれる。因みに私の家ではその方法を選んだ。

二段重ねのエアコン室外機
 ベランダ壁面のペンキ塗りや長尺シート交換の際には、エアコン室外機を移動しなくてはならない。たが室外機を二段重ねしている場合には、かなり手間がかかるうえにガス抜きなどの処理が必要となるため移動費用が別途有料となるようだ。もちろんかなりの住人が二段重ねしている場合は、管理組合の負担となる可能性もあるのだが、対象者が少ないと個人負担となる場合がある。事実私の家でも、移動費用2万円を現金徴収されてしまった。

ベランダにある荷物等の移動
 ベランダにある植木や物入などは、工事期間中指定された荷物置き場に移動しなくてはならない。この際に全て廃棄してしまえばよいのだが、植木などはそうも行かないので中庭などに設置された臨時の植木置き場などに移動することになる。

 そのほかにも前述したように、工事シートのお陰で真夏は息苦しいし、真冬にエアコンを使用できないときは寒くて堪らない。さらにペンキ塗りの際はシンナーの臭いがたまらないし、突然工事職人がベランダでウロウロしていたり、作業音がやかましいなどの被害は当然のように起こるはずだ。さらに場所によっては、重機搬入などのため外部の駐車場へ長期間移動させられる場合もある。まだまだ細かいことを言えばキリがないので、このあたりでこの話はお終いにしよう。

 さて初めてマンションの大修繕を経験して感じたことは、まず工事期間が長過ぎるということだ。ダラダラと仕事をしている訳ではないのだが、一部の場所の仕事が終わるまで、その他の場所は閑散としているのである。施工会社の言い訳としては、人手が足りないということに尽きるのかもしれないが、もしもっと大勢の職人を使って一斉に「せいのっ!」で全ての仕事をやれたとしたら、1/3以下の工期で十分ではないだろうか。

 何が言いたいのかと言われそうだが、もし工期が短ければ足場のレンタル料金が激減するはずである。なんとこの足場のレンタル料金は工事全体費用の1/3も掛かっているというのだから、かなり費用節減になるはずである。ただそうして請負金額を下げてマンション住民の負担を削減しても、施工会社にとっては何のメリットもない。それどころか足場レンタル料のピンハネ収入が減るだけだし、現実には多くの職人を集められないので、絶対に自主的には行わないだろう。

 さてブツブツ文句だけ言っていても何も変わらないので、次回の大修繕の際には次のような提案をしようと考えている。

マンション大修繕の問題点と有効手段

1.問題点
 ➀ 管理会社の見積もりには、部位によっては不要なものや不適切なものが含まれている。
 ➁ 管理会社は修繕積立金の残高を見て、その全てを使いたがるので不要不急な工事を無理矢理含めた計画を立ててくることがある。
 ➂ 施工会社が関連企業に工事を丸投げしていると、マージンが生じてコストが上昇する。下請けが1社増えるごとに約10~20%のマージンが増加するといわれている。
 ➃ 職人の技術力低下による品質の低下や、職人数の不足と監督者の能力不足で工事が遅延しているのが現状である。
 ➄ 工事価格の高騰、品質・技術の低下・工事期間の長期化の理由
  a.管理組合ではコストの基準が分からない
  b.輪番制の理事たちは、多忙だったり無関心である
  c.管理会社に頼り過ぎてしまう

2.有効手段
 ➀ 全工事を同じ時期に施工せず表側と裏側に分けて3~5年ほど時期をずらす。これにより修繕積立金の不足を補えるし、表裏交互にダラダラやっていた工事期間を圧縮し、足場のレンタル期間を短縮することができる。
 ➁ 裏側で足場が必要な個所は、エレベーターと外階段部分のみなので、全面的に足場を設置せず設置範囲を限定すれば足場のレンタル料金及び設置手数料を半減させることができる。
 ➂ 管理会社が勧めるドアの新調などの「美観目的などの不要不急な工事」などは、具体的に不具合が出るような期間(耐用年数)に達するまでは施工しないように心掛ける。
 ➃ 建設技術は日進月歩なので、先延ばしすれば性能が良くなり価格も安くなることがある。但し人件費は上がるのでその兼ね合いを調整しながら検討する。

以上、マンションの大修繕での苦い経験を踏まえて、今後の改善提案などをまとめてみた。

作:蔵研人

 

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ゴジラ-1.0がアカデミー賞に躍り出る

2024-03-12 17:35:59 | ひとりごと

 第96回米アカデミー賞の授賞式が3月10日ロサンゼルスで開かれ、山崎貴監督の『ゴジラ-1.0』が視覚効果賞を受賞した。とのニュースが日本中のマスコミで飛び交っている。もちろん同賞の受賞は日本映画としては初めての快挙となる。
 さてその視覚効果賞とは、その年に公開された映画の中で最も優れた視覚効果(VFX)を用いた作品に与えられる賞であり、過去には『スターウォーズ』『ロード・オブ・ザ・リング』『タイタニック』『アバター』などの超大作がその栄誉に輝いてきた。従来ならとてもじゃないが日本映画の入る隙間は見当たらなかったものである。

 それではなぜ邦画の『ゴジラ-1.0』が、この名誉ある賞に輝いたのだろうか。もちろん本作は視覚効果だけではなく、ストーリーや俳優たちの演技も素晴らしいのだが、何と言っても製作費が驚異的に控えめだったという賞賛の嵐のお陰かもしれない。とは言っても邦画としては、約22億円の製作費は決して安くないのだが、同賞にノミネートされたハリウッド作品に比べると約「10分の1」にも満たないと言われている。 
 つまりよくよく調べてみると22億円が安いのではなく、結局はアメリカが超インフレ国家に浸かりきっているだけの話ではないか!。贅沢なほどのスタッフ数の多さ、またスタッフやキャストたちの高額な報酬額、さらに効率の悪さによる製作時間のかけ過ぎなどなど、ぶっちゃけ我儘と無駄遣いのオンパレードということなのである。つまるところ配給市場が全世界に亘り、いくら製作費をかけても多額の収入が期待できるからであろう。

 この現象は映画だけではなく、大リーガーなどのプロスポーツ選手の年俸にも反映されていることは周知の事実だ。しかしながらいくら市場が広いと言っても、期待外れで赤字になることも必ずあるはずである。それでもこうした超インフレ報酬が後を絶たないのは、単純明快な「アメリカンドリーム」を夢見る米国人気質なのであろうか。それがいつまでも続いているトランプ前大統領人気とリンクしている気がするのは決して私だけではないだろう。
 まあいずれにせよ、今回『ゴジラ-1.0』がアカデミー賞を受賞したことにより、今後の邦画界に自信と活力がみなぎってくるに違いない。そうした意味でも、今回の受賞は大いに評価できるのだ。邦画に携わる人々の今後の活躍には、大いに期待したいものである。
 また映画界だけではなく経済界でも、どんどん新しい技術やモノづくりに研磨し、自信を持って再び世界市場を席巻して欲しいものである。そしてそれまでは、超インフレを招くような大幅な人件費のアップは辛抱し、とにかく技術力と真摯な心で全世界に羽ばたこうではないか。勤勉な日本人なら必ず実現できるはずである。

 
作:蔵研人

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AIの時代

2024-02-27 15:11:54 | ひとりごと

 チェスに始まって、将棋・囲碁の世界でも圧倒的に人間たちを葬ってしまったのが、AI進化のさきがけであったはずである。また10年前には参考程度だったAI翻訳が、いつの間にか実用に耐えられるレベルに到達しているではないか。そして近年のチャットGPTなどなど、まだまだ将棋・囲碁のような神がかりな完成度ではないものの、あらゆる分野でAIが活躍し始めていることは間違いない。

 そこで近い将来に、AIに奪われてしまう職業について予測してみたいと思う。

 すでに部分実施中であるが、スーパーのレジ係はセルフレジの完全化により廃止されるだろう。ただし今のところ操作指導や不正処理する顧客を見張る係が必要なための店員が必要なため、完全化にはもう少し時間が必要である。だからと言って不可能という訳ではなく、さらに設備投資とAI化を進めれば「ウォークスルータイプ」決済で完全無人化も夢ではないだろう。

 さて最近のモーターショウで一番の目玉は、自動運転カーではないだろうか。だからバスやタクシーの運転手は不要になるかもしれないと考えてしまうだろう。
 だが混雑していて複雑な経路の道路を自動運転させるよりも、定められた軌道を走るだけの鉄道のほうがさらに自動化し易いのではないだろうか。そう考えると、いずれ電車の運転手もAIにとって代わられるに違いない。ただ事故が起きた場合の対処が難問であり、それが解決されない限り余りにもリスクが大き過ぎると言えるだろう。

 最近の内科医は、患者の顔もよく見ないばかりか、親身になって話を聞いてもくれない。かつて存在した「医は仁術」という言葉も死語になっている。ただただ夢中になって、下手なキーボードを叩いている。従ってもうすでにパソコンに使われているという感がある。
 これならば医者ではなく、キーパンチャーが患者から症状を聞き、それをパソコンに伝えれば済むことである。そしてその結果優れたAIが出す答えは、どんな名医よりも正確に違いない。またロボット手術は存在するものの、当面は外科医との二人三脚が必要なので、少なくとも内科診察だけの医師は不要になるかもしれない。

 そのほかにもリライトライターや、通関士、行政書士、税理士、弁理士、公認会計士、社会保険労務士、司法書士などの士業もAI化するに違いない。もちろん悲しいかな、いずれ銀行員や経理マンなども、当然のように淘汰されるだろう。
 では人間の仕事は全部AIに奪われるのかと言えば、それは当面の間は「ノー」であろう。つまりAIはソフトウェアであり、体力を使う仕事は直接こなせない。それを自主的に行うにはロボットというハードを操らなければならないからだ。近年AIは猛スピードで進化しているが、それは自己学習しているからである。だがいまのところ、AIの知能を100%発揮できるハードが完成するにはまだだいぶ時間がかかるだろう。だから「当面の間」はノーと述べたのである。

 つまり従来ホワイトカラーが行っていた仕事ほどAI化され、体を使う営業や調査、介護の仕事、さらにAIエンジニアやAIを補助する職種などが人間のやるべき仕事になるであろう。とは言ってもそれは、前述した完璧なハードが完成するまでの繋ぎであり、鉄腕アトムなみのロボットが発明され大量生産されるようになれば、もう人間の出番はほとんどなくなるに違いない。あー怖い怖い、まさにターミネーターの世界じゃないか。

作:蔵研人

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高齢者免許 認知機能検査体験記

2023-09-30 17:15:23 | ひとりごと

 後期高齢者などずっと未来の話だと思い込んでいたのだが、コロナコロナと騒いでいるうちにあっという間にお迎えが来てしてしまった。その第一報が『高齢者免許 認知機能検査』の案内状だったのである。

 まず75歳の誕生月の約5か月前に認知機能検査のお知らせのハガキが届く
 混んでいるので、ハガキがきたらすぐにでも、最寄りの自動車教習所で認知症検査と高齢者講習の予約をとろう
 認知症検査と高齢者講習は同日に受けるのだが、もし前半に行う認知症検査で不合格になったら、高齢者講習には進まない
 認知症検査に合格し高齢者講習が終われば、あとは誕生日の1か月前に届く免許更新連絡のハガキの到着を待つ
 上記のハガキが届いたら、指定された警察署に出向いて免許の更新を行う

 こんな流れで免許更新が行われるのだが、とにもかくにも最初に行う「認知症検査」に合格しないことにはどうにもならない。この認知症テストの合格ラインはたった36点なので、ほとんどの人が合格するはずだが、万一不合格になってしまった場合でも救済措置はある。とはいっても医師の診断を受けたり、再度諸手続きを行ったりと、時間と費用の浪費に繋がり、場合によっては免許取り消しになってしまうので、「認知症検査」には必勝しなければならないのだ。

 だがいらぬ心配は無用だ。「認知症検査」の内容については、書籍やインターネットにその全貌が公開されているからである。せっかく公開されているのだから、その情報を事前にきっちり把握し、記憶すべきものは丸暗記しておけば良いのだ。
 その検査内容は次の4項目で構成されている。
 まずパネルに描かれた16枚のイラストを4枚ずつ見せられるので、それを4枚1分合計4分間で記憶する。

1.指定された数字に斜線を引く
2.記憶した16枚のイラストの名称を3分間で解答用紙に記入する(順番や漢字・ひらがなは問わない)
3.上記とダブルようだが、イラストの種類などのヒントが記載されている解答用紙に答えを記入する
4.今年は何年ですか、今月は何月ですか、今日は何日ですか、今日は何曜日ですか、今は何時何分ですかの5つの問いの答えを解答用紙に記入する

 ただし指定された数字に斜線を引く問題は、その前に行った「イラストの記憶を消すために創られた問題」で、かつ配点対象外なので、むきになって回答する必要はない。いずれにせよ、圧倒的に配点が多いのが、イラスト問題なのでこれを制覇すれば圧勝である。
 ただ16枚で1セットのイラストが4パターン用意されているのだが、どのパターンが出題されるのかは当日まで分からない。とは言ってもその4パターンは、毎回同じイラストで構成されているので全64個のイラストを事前に覚えてしまえば満点は間違いないだろう。1か月もあれば完璧に記憶できるので、是非チャレンジして欲しい。

 
作:蔵研人

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スマホ乗り換え奮闘記

2023-05-03 11:24:50 | ひとりごと

 AUのケータイを持ち始めて21年、途中ガラケーからガラホへ変更したものの、他社への浮気は一切せずAUケータイ一筋に生きてきた。またこの間に親族や友人たちはスマホに切り替え、何度かスマホへの変更を勧められたが、頑としてスマホ乗り換えは拒絶していた。
 もちろん定年退職前であれば、通勤時にネット情報などを利用したいのでスマホに切り替えていたかもしれない。だが定年退職後はほとんど電車の利用もなくなり、家でパソコンの前に座っている時間が長いし、たまに旅行に出たときはタブレットのWIFIを利用するのでスマホの出番はほとんどないからである。

 ところがこの度、急にガラホからスマホへ変更する気になってしまった。それはスマホの機能が必要だからではなく、スマホのほうが利用料金が圧倒的に安いことに気付いたからである。もちろん大手キャリアAUでのスマホ切り替えでは安くなるはずがない。実は雨後の筍ほどある『格安スマホ』と呼ばれるキャリアを利用すれば、スマホを安く使えることが分かったのである。いろいろ調べた結果、一番安いのは月額290円のHISモバイルだったのだが、総合的なコスパの良さを勘案してOCNモバイルの550円コースを選択することにした。これでも現在使っているガラホの1/3程度の価格という超破格廉価なのだから驚いてしまうだろう。

 だが格安スマホでは大手キャリアのように、店舗内で手取り足取り丁寧に教えてはくれない。電話での相談は可能だが、インターネットでの手続きが原則で、端末へのSIMカードのセッテングや初期設定などは全て自分でやることになる。これらの手続きは簡単そうに記載されているが、実際にはなかなか面倒な曲者なのだ。少なくともインターネットが使える環境と、折れない心と粘り強さは必須であろう。私の場合は、現在ガラホで使っている「カメラと電話とメール機能」だけが使えればよいので、とりあえずその最低限の設定を目標に手続きを進めてみた。

 まずはじめに現在ガラホを使用しているAUに電話をかけて『MNP予約番号を取得』しなければならない。これは簡単に言えば、現在AUで使っている電話番号を引き続き他社でも使えるようにする手続きである。オペレーターに繋がったら、「他社に乗り換える旨とMNP予約番号を取得したい旨」を告げ、解約時の注意点などを聞いて手続きは完了。その後、MNP予約番号がSMSで送られてくるので記録しておく。なお別途AUへの解約手続きは不要で、他社での乗り換え手続きが完了した時点で自動的に解約されることになる。

 その後、乗り換え先のOCNにインターネットで乗り換えを申し込むのだが、この時必要なものがクレジットカード、免許証の写真、MNP予約番号(有効期限までの残日数12日以上)の三点セットである。さらにOCNの場合はOCNアカウントの新規作成、dアカウントの新規作成、gooアカウントの新規作成など、アカウント設定三点セットも必要になるのだから面倒くさい。
 
 そして申し込んでから約1週間後にOCNで購入したスマホ本体とSIMカードが届いた。ところがそれからが、また大変だったのである。まずは本体のカバーを外して、本体横にあるSIMトレイホールにSIMピンを差し込みSIMトレイを引き出す。そしてそのトレイの中に、届いたSIMカードと事前にアマゾンで購入したmicroSDカードをセットし、トレイを本体に差し込む作業から始まる。
 だがこの後の作業は本体を起動させなければ出来ない。うっかりしていたのだが、実はスマホ本体には、ケータイと違って充電器が付属されていないのだった。そのうえ最近のスマホの充電コネクターは、従来のmicroUSBではなくUSB Type-Cにチェンジされていたのである。従って今までガラホで使っていた充電器は使えない。それで慌てて100円ショップに走り、USB Type-Cタイプの充電用コードを購入することになった。そしてしばらく充電し、やっと本体が動き始めたのだが、ここから先がまた苦痛の連続だったのである。

 本体が立ち上がったら、まずセキュリティ確保のためPINと呼ばれる暗証番号(パスワードや指紋認証などの方法もある)を登録し、スマホの初期設定作業をはじめることになる。それから最低限「Wi-Fi設定」、「画面の表示(明るさ・アプリ表示のサイズ等)の設定」、「Googleアカウントの設定」、「メールアカウントの設定」、「メールアドレスと電話帳の作成(ガラホからの引継ぎも出来ないことはないのだが、かなり複雑な作業となるため、入力し直したほうが速いかも)」などの作業を行わなくてはならない。
 さてこれではまだ不十分で、電話やメールの着信音の設定も忘れてはならない。ところが私が購入した本体『moto g32』には、標準添付されている着信メロディーが殆ど無い。それでGoogle Play ストアで着メロアプリをダウンロードしなくてはならなかった。そして電話やメールなどのアプリを立ち上げて着メロ登録するのだが、その登録方法がよく分からないのだ。

 それに着メロ登録だけではなく、基本設定などについても、スマホの入門書やインターネットで調べてもよく分からないことが多過ぎる。つまりOSのバージョンが異なるたびに操作方法などが変更されているし、たとえ同じバージョンでも機種によって微妙に異なる表記になっているからである。これは柔軟に対処できない初心者にとっては非常に辛い物語と言ってよいだろう。
 それであるときはOCNのチャットで聞き、またあるときはOCNの別セクションに電話で質問したりした。ただ彼らにもよく分からなかったり、なぜか知っていても教えたがらないこともあり、本体の製造元であるモトローラ社や関係会社のドコモなどへも電話をかけまくった。しかしこれで全てが解決したわけではなく、未だにペンディングになっている事項もある。

 さてこれで最低限の電話・メール・インターネットに関する設定作業は終了したのだが、やはりせっかくスマホを持ったのだから、いくつかのアプリはインストールしたくなるのが人情であろう。それでGoogle Play ストアから次の6個のソフトを追加でダウンロードすることにした。 
『囲碁対局ソフト』、『アマゾン・Kindle』、『Sony Reader』、『青空文庫リーダー』、『乗換案内』、『LINE』

 これだけではスマホの活用として、まだまだ不十分だと思うが、そもそも電話・メール、そしてたまにインターネットができればよいという条件でスマホに乗り換えたのだから、これでも全く文句はないのだ。ただ現在使い始めて2週間経過したのだが、私にとってはスマホよりガラホのほうが断然使い易かった。とにかくガラホは小さくて軽いのでまさに「携帯」だし、電話としても手に馴染んで使い易い。またメールや電話が着信すれば、着信を知らせるランプが点滅する機能がはじめから設定されていたので分かり易かった。
 ただスマホに替えて利用料金の大幅低減は達成したことだし、すでにもう後戻り出来ないことだけは確かである。それにしても、やれやれ本当に疲れた・疲れた・疲れたよ……。

作:蔵研人

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スマホを通訳器に

2023-03-02 16:13:21 | ひとりごと

 いまだに戦争が絶えない悲しい世界。その原因の一つには、異なる慣習と言語の存在がある。世界が一つになることは難しいものの、少なくとも言葉が簡単に通じるようになれば一歩前進するに違いない。
 そのためには「廉価で簡単に持ち運びのできる精巧な通訳マシーン」が必須であろう。これは昔から誰でも希望していたのだが、一昔前なら絶対に無理であった。ところが最近になってコンピューターの性能とAI技術の著しい進化により、かなり正確な翻訳が可能になってきたようである。またすでにスマホ用の翻訳アプリもいくつか無料配信されているようだ。

 ただいまのところは、あくまでも文書の翻訳が中心であって、会話を正確に同時通訳することは難問であろう。その原因として考えられるのが、多様に存在する言葉の質やアクセントの存在ではないだろうか。
 しかし次のような手法を使えば、これらをかなり改善できるかもしれない。つまりスマホの持ち主が電話をかけたときの声などを自動的に記憶させ、少なくともその持ち主の声だけは徹底して学習させるのだ。これで持ち主が自分のスマホに入力する言語は正確に読み込めることになる。

 そしてスマホから出力する外国語の音声は、全世界共通の標準音質を出力させるのだ。当然全世界標準の音声なので、相手のスマホはその音声を正確に読み込むことが可能になる。その結果として相手が複数の別言語の外国人だとしても、それぞれが所有しているスマホが聞き取り自国語に変換できるではないか。こうして対面だけではなく、複数の外国人とも同時に会話することが可能になるのである。

 現在全世界で使用されている言語数は約7000種類以上に亘るため、全ての言語を網羅することは困難だろう。だが当面は頻度の高い100種類程度の言語に絞れば、なんとか運用できるようになるのではなかろうか。すでに将棋や囲碁の世界では、プロ棋士たちを遥かに凌駕する神領域に近づきつつあるAIの世界。これも全てAI同士の対戦による自動学習機能のお陰だと言う。とすれば翻訳機能も同様に、ガンガン自動学習機能で進化させれば、決してスマホ通訳器も夢物語ではないはずである。

作:蔵研人

 

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windows10のサポート期間

2022-09-04 12:27:22 | ひとりごと

 マイクロソフトはwindows10を発表したとき、これが最後のwindowsだと宣言したはずである。ところが2021年6月になんとwindows11のリリースが発表され、同年10月に発売されてしまったのである。これは酷い裏切り行為ではないか!但しこれについてマイクロソフトの言い訳を詳しく記すと、難解かつ長文に苦しまされるためここでは省略したい。
 ぶちゃけ簡単に言えば、パソコンの世界ではまだWindowsが主流だが、windows10のまま止まってしまうと、今後はAppleやGoogle、あるいは別の企業のOSが主流になるかもしれない。それを恐れたマイクロソフトが、「Windowsはまだまだ進化し続けているぜ」とアピールするために方向転換し、windows11を発表したのではないだろうか。少なくとも単純に売上アップのために行った裏切り行為ではないようである。

 従ってwindows10からwindows11へは、無償でアップグレードできることになっている。ところが困ったことに、ハード要件などの制約があるため、古いパソコンの場合はアップグレード出来ない場合があるのだ。つまりそうした場合には、新しいパソコンを購入することになってしまうのである。
 ただwindows10のサポート期限は、今のところ2025年10月14日まで継続され、期限まではセキュリティーなどの更新プログラムが提供されることになっている。だからまだあと3年間はwindows10のままでも大丈夫、と考えている人も大勢いるはずである。事実私自身も最近までは、そう思い込んでいた一人なのだ。

 ところがギッチョンチョン、windows10にはいくつかのバージョンがあり、常に更新される最新バージョンでないと2025年10月14日までのサポート継続はないとのことなのだ。ちなみに私の持っている2台のパソコンは、windows11にはアップグレードできないことが分かった。さらにwindows10のバージョンが最新バージョンには更新されておらず、旧バージョン『21H1』のままではないか!。これを最新のバージョンに更新したいのだが、いまのところ更新の連絡もない。またその場合はどのように手動更新すればよいのかもよく分からない。
 そしてこのままのバージョンだと2022年12月13日にサポートが終了してしまうと言うのだ。きっと何か方法があるのかもしれないが、私のようなド素人にはよく理解できないだろう。となるとやっぱり、今年中に新しくパソコンを買い替えるしか能がなさそうである。また余計な出費が発生してしまうじゃないのトホホホホ…。

作:蔵研人

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平日でも混雑している

2022-07-30 11:17:03 | ひとりごと

 年金生活者なので、どこに行くにも土日祭日は働いている人たちに譲り、平日に細々と動くことにしている。ところが数年前から平日でも混雑する場所が急増し始めているので困っている。
 もちろんほぼ平日しか開いていない役所・銀行・医療機関などが混むのは相変わらずだが、スーパー・外食店・旅館・道路などもいつも混雑しているではないか。だから一体なにがコロナによる経済危機なのかをなかなか実感できない。

 そして車やパソコン、ゲーム機などは半導体不足と、コロナによるおこもり需要により生産が追い付かないと、嬉しい悲鳴が上がっているではないか。もちろんコロナ倒産もかなりある。
 だがこう言っては失礼だが、そもそもがコロナがあろうがなかろうが、斜陽産業でありながら大胆な構造改革が出来なかった企業が、倒産すべくして倒産したのではないだろうか。コロナはそのきっかけになったに過ぎないのかもしれない。

 話がやや横道に外れた感もあるが、要するに昨今の平日の混雑ぶりの原因をまとめると下記の如くとなるだろう。
昔の老人たちより活動的な団塊の世代が大量に引退したこと
サービス業に勤務する人が増加して平日に休む人が多くなったこと
政府の要請もあり、従来は取り辛かった有休が楽に取れるようになったこと
コロナの副産物による経済活動の活性化に伴う物流の激増による道路等の混雑
コロナによるリモートワークや在宅勤務などにより、昼間から居住地周辺を闊歩する人々の増加

作:蔵研人

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東日本大震災から11年

2022-03-11 11:14:22 | ひとりごと

 あの忘れられない「東日本大震災」からいつの間にか11年経過してしまった。あっという間の11年であるが、少しずつその記憶が薄れてしまうのはやむを得ないのだろうか。だが毎年3月11日を迎えると、いやでもあの日の悲惨な記憶が蘇ってくる。そして気の毒な犠牲者の方々を追悼し、黙とうを捧げることだけは忘れない。


 2011年3月11日の午後2時46分ごろ、東北沖でマグニチュード9.0の巨大地震が発生し、東北や関東の沿岸に高さ10メートルを超える津波が押し寄せていた。そんなことも全く知らない私は、池袋にあるヒューマックスシネマという、ビルの8階にある映画館で、のんびりと『英国王のスピーチ』という映画を観ていたのである。

 ところが突然映画館全体が大きく揺れ始めた。そのうち収まるだろうとタカをくくっていたのだが、一向に揺れが収まらない。
 だんだん不安になってきたので、急いで席を立ち出口へと向かった。すると次々と逃げ出す人が増えてくるではないか。廊下に出ると更に激しい揺れが起こってきた。それで思わず壁の近くの床にへたりこんでしまったのである。
 たぶんこのビルは崩壊するに違いない。私は今日ここで死ぬのだろうか。もの凄い恐怖感と絶望感が襲いかかってくる。死神が私を呼んでいるぞ! もうだめだと覚悟を決めると、少し揺れが穏やかになってきた。

 そのときになって、やっと従業員が非常口の扉を開けてくれた。8階から非常階段を下りながら、思わずニューヨーク9.11の光景を思い出してしまったのは決して私だけではなかっただろう。
 やっと地上に降り立ってホッとしたが、その後も余震が続き電車は全て止っている。ケータイは使えないし、公衆電話は長蛇の列だ。それでも30分位並んで家に電話したが応答音さえない。まさか、まさか家が崩壊してしまったのだろうか。不安・不安・不安でかなり心が折れてしまった。そのうえデパートをはじめとして全てのビルがシャッターを下ろし始めたのだ。外は季節外れの木枯らしが、ピューピューと吹きすさんでいるではないか。

 そのうえJRも私鉄も全く動く気配がないし、現情報も今後の対応も教えてくれないどころか、駅の地下通路も封鎖すると言うのだ。公共機関からは何の通報も連絡もない。このまま路上で凍りつくしかないのだろうか…。
 少なくとも新宿まで戻りたい。だがバスもタクシーも超大行列で、明日まで待っても乗れそうもない状況だ。それで仕方なく明治通りを新宿へ向って歩くことにした。皆考えることは一緒で、狭い歩道は歩行者で超混雑しているではないか。

 ビルの上からの落下物に注意しながら、やっと新宿に着いたのは池袋を出て約1時間15分後であった。
 京王線と小田急線をあてにしていたのだが、両線とも復旧は夜中の12時頃となるらしい。まだまだ時間がだいぶあるので都庁まで歩いて暖をとることにした。都庁はかなり空いていて、ゆっくり腰かけて休むことが出来た。…と思う間もなく、いつの間にか次々と人々が押し寄せてきて、配給されているダンボールの争奪戦になってしまった。

 2時間ほど休んでいると、TVで京王線が動き始めたと放送しているではないか。
 すぐに立ち上がり新宿駅に向かった。さすが京王線だ。地下鉄以外では一番速い復旧である。だから京王線が大好きなのだ。バンザイ京王線!かくして家に着いたのは1時半。電話の反応がなかったのは停電のためだったらしい。お疲れ様でした…。


 まさに地獄のフライデーだったが、東北地方の方々が受けた傷跡に比べればほんのかすり傷にもならない。だがこの体験を教訓にして、今後は個人・企業・行政・国の全てが一体となり日本を再生して行かねばならないだろう。いずれにせよ東日本大震災ばかりは、絶対に他人事とは思えない。最大の被害を受けた東北地方の方々には、本日も心の底からお悔やみ申し上げる次第である。

作:蔵研人

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