毎日が日曜日のはずだった定年後であるが、なぜか忙しくてたまらないのだ。だから定年後に昔の写真や音楽をデジタル化して保存しようと計画していたことも、積読になっている数百冊の蔵書を読破しようと考えていたことも、映画やカラオケを大いに楽しもうとほくそ笑んでいたことも、日本全国を車でゆっくりと旅しようと想像していたことも、何ひとつ中途半端なまま達成できずに7年間が経過してしまった。
むしろ通勤していた頃のほうが本は読んだし、映画館にも頻繁に通っていたのだから摩訶不思議である。では一体何がそんなに忙しいのだろうか。
実は病院通いが圧倒的に増えてしまったのである。仕事をしているときは半年に一度風邪をひいて医者に罹る程度だったのだが、今は少なくとも1週間に1回は医者のお世話になっている始末だ。多い時はなんと週3回というような週もあった。
それも普通の内科だけではなく、消化器内科をはじめ、皮膚科・泌尿器科・整形外科・耳鼻咽喉科・眼科・歯科とまるで病気のデパート状態。だから診察券ばかり増え続けて、カード入れは満杯になってしまった。
だからと言って、定年後に急に体調を崩してしまったと言うことではない。つまり現役時代なら忙しいので、そのまま放置しているうちに治ってしまったような病気でも、『暇にまかせて病院通い』ということなのかもしれない。
それでは、そんなどうでも良い病院通いだけが定年後の多忙原因なのだろうか。いやいやほかにも家事の量が増えたとか、家族と出かける頻度が大幅に増えたとか、ブログを3つも運営しているとか、ボランティア活動をしているとか、現役時代とは異なった環境の変化に振り回されていることも確かである。
ただどれもこれもある意味、言い訳じみた理由に過ぎず、本質的な結論とは言い難い。つまり定年後はいつでも自分のやりたいことが出来ると言う願望ばかりが肥大化するのだが、いつでも出来ると思うからこそ決行や進捗が遅くなり、思うように願望が達成されないのである。
そこに現役時代にパスしていた家事や家族サービス、病院通いなどに追い立てられるものだから、益々願望は遠のいてしまうのかもしれない。そしてそんな自分の状況にイライラするものだから、もっと時間が欲しくなり、忙しくてたまらないと感じてしまうのだろう。
いずれにせよ定年後の忙しさなどタカが知れている。私が本当に死ぬほど忙しかったのは、やっぱり現役の経理課長時代である。上司や部下を上手く活用出来ず、1年間の半分以上は工場の横にあった古びた寮に泊まり込んで深夜残業していた時代なのだ。
自分の意志だけではコントロール出来ない悩みや忙しさは、まさに『地獄』である。それに比べれば定年後の忙しさなど、どうにでもなる取るに足りない忙しさではないか。・・・ははは・・・。(;_;)/~~~
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