経理・経理・経理マンの巣窟

大・中・小あらゆる企業で経理実務経験約40年の蔵研人が、本音で語る新感覚の読み物風の経理ノウハウブログです

常識をくつがえして改善発表会で優勝

2012-01-31 11:13:56 | たそがれ経理マン編

 今回はちょっと自慢話になるかもしれないけれど、得るところもあるので我慢して読んでね。
 もうだいぶ昔のことである。某上場企業に転職して3年間は本社勤務を続けていたが、製造業なので工場の現場を知ることが必須と考え、自ら志望して静岡県にある工場に転勤となった。当時この工場は約600名ほどの従業員を擁し、毎年一回各職場ごとにチームを組んで改善提案の発表会を行っていた。
 この大会での改善提案の発表方法は、各職場で考え実行可能な職務の改善計画を模造紙一枚に図表にして描き、それを600名の前で分かり易く説明するというものである。まず全課長の前で予選を行い、それに合格したチームだけが食堂で発表するという手順であった。
 私が所属する経理課は、課長と私以外は女性ばかりなので、畢竟私が中心になってこの改善提案に取り組まなくてはならなかった。初めのうちは本社から来たばかりでよく分からないと辞退したのだが、課長をはじめとして誰も許してはくれない。
 
 それで仕方なく、今現在実際に取り組んでいる「パソコンを用いた予算制度の構築」をそのまま提案として発表することにした。まだ当時はNECのPC98が出回って間もないころで、フロッピーディスクを中心に仕事をしている時代で、ハードディスクはわずか20Mのものが50万円位していた記憶がある。そしてまだホストコンピューター全盛で、パソコンは半分おもちゃみたいな存在だった。
 そんな中で私の考えた「パソコンを用いた予算制度の構築」とは、営業が工場の製造計画課で作る「機種別の製造計画データー」をパソコンに落として、販売計画データーを作成し、それを経理課へフロッピーで渡すというものであった。経理はこの販売計画データーの横に原価欄を作り、そこに標準材料費を入力する。さらに各部門からフロッピーで吸い上げた経費データーと、製造予定工数をもとにして構築した労務費を集約して、工場単位の予算損益計算書を作成するというフローであった。

 またその過程で作成した部門別の労務費経費をパソコンからホストのほうへ転送できるようにし、毎月の予実管理表の作成をスムーズに行うようにした。これによりそれまで二重に作成していたデーターが一元化した。さらにそのシステムを自分の所属する静岡工場だけではなく、全国にある工場および関連企業にも適用させたのだ。これによって猛烈な工数削減が可能となり、それまでの深夜残業が嘘のよう無くなり、やがて経理課では全員残業ゼロ状態を実現することになったのである。

 これらのことを全て一枚の模造紙で発表するのはだいぶ厳しかった。そこで私が考えたのは二枚の模造紙を使い、一枚には現状の手作業の図表を、もう一枚には改善後のシステム図表を書いた。だがあくまで一枚の模造紙という条件を守るため、この二枚を重ねて壁に貼り付けて、はじめに現在の手作業図表を説明した後、その一枚を引きちぎりその下に隠された改善後のシステムの図表を表出させて説明するという手法を用いたのである。
 もちろん予選のときはこの手法は用いず、本番のときにいきなりこの方法を取ったため、一枚目の模造紙を引きちぎったとき、600名のどよめきが会場の食堂にこだましたのを今でもはっきり覚えている。
 
 後から聞いた話であるが、審査のときに工場次長から、二枚の模造紙を使ったのは反則だから失格にすべきとの猛烈な抗議があったという。この工場次長には、私が本社から転勤になった日に挨拶をしたら、「本社から来たやつなんかには、工場は勤まらないぞ」といきなり嫌味を言われたことを記憶している。だがパソコンに興味を持っていた当時の工場長の鶴の一声でセーフとなり、しかも優勝してしまったのである。当時は間接部門は良くても3位くらいで、いつも製造現場のチームばかりが優勝していたので、工場中で大騒ぎとなり、本社発行の社内報に優勝カップを持った写真も掲載された。そしていただいた優勝賞金は、チーム全員で食したフランス料理のコース料金として貢献したのである。

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ポーラの高級バスによる移動販売戦略

2012-01-30 10:30:08 | 経済ニュース編

 先日テレビ東京『ガイアの夜明け』で、ポーラの新戦略「高級バスによる移動販売」を観た。ポーラでは、もはや顧客を待っている時代ではなく、顧客のニーズを掴み自ら直接顧客のもとに足を運んで販売活動をするべきだというトップ方針が出たらしい。

 それで地方都市などで高級品の買い物が出来ない女性たちをターゲットとし、特製の高級サロンバスに高級アパレル品やジュエリーを積み込み、公共施設やホテル駐車場などを利用して販売するというのだ。まず2011年10月を皮切りにして、年間200箇所を予定しているらしい。
 今のところ販売結果は好調で、かなりの売上高を記録しているという。また岩手では三陸の被災地で、今までじっと買い物を我慢し続けていたマダムたちが殺到し、大成功を収めたのである。

 移動販売自体は目新しいことではないのだが、なぜポーラは成功したのだろうか。それはまずポーラが全国にかなりの数の拠点を有し、十分教育されたポーラレディーが配備されているという下地がある。そしてすでに化粧品のロイヤルユーザーを抱えているという実態があるからである。
 だからもし同じことを、名もなき企業が行っても巧くいくはずがない。例えポーラの半値に値切っても売れないどころか、見向きもされない筈である。そうポーラというブランドが、絶大な信用力となっているため、安心して一人で百万円近くの大枚をはたいてしまうのである。

 いつまでこの戦略が成功し続けるかは不明だが、少なくともあと3~4年は順調に続くだろう。ポーラが成功した原因は、単なる移動販売という形式だけではなく、一にも二にも自社の持つ有形・無形の財産を巧みに活用したからだと断言してもいいだろう。
 バブル時代には、製造業が何の関連もない飲食業などに参入したり、一過性のアイデア倒れの商品を販売して失敗したことがある。もちろん斬新なアイデアは、いつの時代も強力な武器になるが、その裏付けには、自社が長年築いてきた有形・無形の財産を活用することが必須であろう。今回のポーラの戦略を観て、そんな当たり前の常識論に改めて思い知らされた気がする。

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通勤電車で座れない場合の対策

2012-01-28 10:09:51 | 通勤地獄編

 数年前に『通勤電車で座る技術』という本を、書店で見かけたときは「やられた」と思った。実は私も似たような企画を考えていたからだ。
 この本は著者のメルマガが発端となり、出版の運びになったらしい。そのことが私を刺激して、ブログの立ち上げのきっかけとなったのである。従ってこの本には、ある意味「感謝・感謝」なのだ。

 この本に書いてあることは、通勤電車に乗っているサラリーマンの多くが感じていることである。それを事細かに理論展開して、楽しい読み物に仕上げている。 だから「座る技術本」というより、「そうそう、そうなんだよね!」という連帯感によってヒットした「面白読本」なのだ。
 さて、他人の本の紹介に夢中になってしまったが、ここでこの本のレビューをするつもりはない。それより実用的に『通勤電車で座れなかった場合の対策』を考えたい。

 朝の通勤で、立ったままイライラと無駄に長時間を過ごした日は、一日中不調なまま終わってしまう。だから朝は必ず座りたい。そう思って早く降りそうな人を探して、その前に陣取るのだが、長年の勘が当たらない時もあるのだ。その時はさらにイライラが募り、どっと疲れて、その日は仕事をする気にはならない。

 こうした事態を避けるためには、座れなかった場合の対策も立てておかねばならないのである。と言っても大部分の人々は、自分なりの対処法を実行している。例えばウォークマンで音楽を聞いたり、英語のヒアリング訓練をしたり、新聞や雑誌を読んだり、最近はケータイメールやゲームをやったりと、様々である。
 従ってこの手のたぐいを一々書く必要はないよね。そこでここでは、私流の対策をお知らせするつもりだ。まず一応座るための研究と努力はしようね。ただ座れることを期待するのはよそう。それから電車の混み具合によっても、おのずから対策も変わってくるよね。

やっと電車に乗れるという状況
 これが一番避けたい状況だが、どうしても急ぐ場合にはやむを得ないであろう。とにかく身動き出来ないのだから、やれることは限られる。ウォークマン以外でヒマつぶしが出来るのは、吊広告を見るぐらいだが、位置によってはそれさえ見えないし、大した時間稼ぎは望めない。

 私はこんなとき、背伸びの運動と指折り運動をする。つまり、カカトを上げたり下げたり、それから数を数えるように、手の指を何度も繰り返し折ったり、開いたりするのである。それから首の運動。但し首は後にだけは曲げないほうが良い。あとは顔面体操。何でもいいから、言いたいことを、声を出さずに、大きく口を開いてしゃべってみよう。もちろん、サイレントで歌を歌うのも同様である。

 これを毎日30分も続ければ、だいぶ余計なカロリーも減るし、顔も引き締まってくるのではないだろうか。くれぐれも近くにいる女性にいたずらしようなどと考えないこと。というより、絶対女性の近くにはいかないほうがいい。

車両中央の吊皮や、隅っこの支柱のそば位には行けるという状況
 この場合は身体を支えるものがあるので、もう少し対策方法が増えてくる。上記で述べた体操に、新たなるバリエーションを追加出来ることになる。吊皮などに片手でつかまり、片足立ちをすることが出来るよね。およそ30秒ごとに左右の足を入れかえると効果的である。これは膝の強化に繋がるので、膝が痛い人にはおすすめだよ。
 私も階段を下りることが出来ないほど痛かった膝が、この運動を繰り返して完治してしまったのだ。他人に薦めたら、やはり治ったと言って感謝されたことがある。

 あとJRに叱られるので、全体重はかけられないが、背の高い中央つり革に手を伸ばして、背筋をピンと伸ばすのもいいよね。体操ばかりを書いてしまったが、出来ればウォークマンでソフトロックを聞きながら、足で小さくリズムをとると飽きないし、まるでダンスを踊っているようで心地よい。

網棚の前に立てる状況
 この状況になればしめたものである。まず荷物が置けるし、前後左右にも余裕が出来る。もう体操だけではなく、本や新聞も読めるし、ケータイやゲームも出来るからね。もちろん体操のバリエーションもさらに増えるが、もうその紹介はやめておこう。

 私の場合はPDAが大活躍である。これでブログの記事の90%は書けるからだ。私のカバンには、いつもPDAとマンガと書籍とケータイとPSPが入っている。そのときの体調や気分によってどれを使うかを決めるのである。とくにPDAを使って文章を書いていると、一時間が10分位にしか感じられないから不思議だ。

 そして帰りの電車ともなれば、酔っ払いやオバさん達の話にも聞き耳を立てているし、若者のファッションや髪型も観察している。さらには車内の全ての風景から、デザイン、絵、写真、言葉などを拾って、ブログや絵手紙のマテリアルにすることも忘れない。

 だから私にとっては、2時間弱の長時間通勤も、さほど苦にならないのだ。それどころか、この動く書斎がなければブログ運営もままならないかもしれない。ところで、いくら年を重ねても、朝が弱い私にとって、朝の通勤は眠くて、眠くて死にそうなのも事実なのだ。次は立ったまま眠る技術を身に付けようか。

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会社の同僚との苦い酒

2012-01-27 09:19:51 | たそがれ経理マン編

 余り酒が強くないということもあるが、私は社内の連中とは、極力飲まないことにしている。と言うのも、過去に苦い経験があるからである。
社内の連中と酒を飲むと、どうしても上司や会社への不満や愚痴が出るのが常であり、人情ともいえよう。
 不満があれば、それを前向きな意見として、上司や場合によっては、トップに具申すればいい。それでも解決しなければ、自分の考え方を変えるか、会社を見限って去るしかないだろう。ところが不満ばかりをグダグダ言うばかりで、なにも行動しないおじさん達が、いかに多いことか。

 かつては私も酒席では、不満の常連であったが、上司に意見を述べたり、改革案を提出したりと、ある程度の行動をとっていた。それが全く無視される状況が続いたので、時期を計ってその希望の無い会社を退職したのである。
 それなのに、酒席で一緒に会社批判をしていた朋友達は、退職後に連絡すると、迷惑そうに応対する者が多かった。「今後電話をしてくるな」という酷い野郎もいた。この男とは気が合って、毎週のように二人で酒を酌み合わした仲だったのにね。     
 さすがの私も、この時ばかりは、ショックで1年間くらい人間不信に陥ってしまったものだ。もしかすると、無意識に彼を傷つけてしまったのかもしれない。もう済んだ事をクドクド話しても仕方ないが、会社の仲間とはそんなものだ。また酒席で本音をぶつけ合うことも要注意だろう。
 だから私は、付き合いの悪い奴と思われても、「酒は超弱い」ことにして、なるべく会社の同輩達とは、飲みに行かないように心掛けているのである。

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売上計上のタイミングをルール化しておこう

2012-01-26 09:48:36 | 達人経理マンへの道

 現状の売上計上基準は、会計・税務ともにほぼ一致している。但し、今後IFRSという国際会計基準が適用され、売上高の計上は「物品所有に伴う重要なリスクや経済的便益が買い手に移転したとき」、「物品について、通常所有と同様の継続的な関与や支配を保持しなくなったとき」などかなり厳格に規定されることになる。
 但しこれは上場企業に限られるので、中小企業は従来通り、税法基準で計上しておけば良い。法人税法基本通達1-1-1では、棚卸資産の販売による収益の額は、その引渡しがあった日の属する事業年度の益金の額に算入する。と定めている。つまり原則は引渡基準であり、多くの企業がこの基準通り売上げを計上している。

 だが引渡しといっても、何をもって引渡しなのか、その具体的な引渡し日の判定については、出荷した日、相手方が検収した日、相手方において使用収益ができることとなった日、検針等により販売数量を確認した日等当該棚卸資産の種類及び性質、その販売に係る契約の内容等に応じその引渡しの日として合理的であると認められる日のうち、法人が継続してその収益計上を行うこととしている日によるものとする。(基本通達1-1-2)と記載されている。つまり継続適用を条件として、出荷日→検収日→使用収益可能日→使用量を確認日のいずれの日でもかまわない、という柔軟な基準なのである。

 さらに実務においては、そもそも出荷日とか検収日といっても、一体具体的にどの時点を指すのかが微妙な問題となってくる。例えば売上計上日を、商品が倉庫からトラックに積まれた時と単純に定義したとする。そうすると売る予定もないのに、トラックに積んだだけで売上が計上されるという極端な事態も発生してしまう。
 従って、顧客の要求に応じて、出荷する場合という言葉を追加したとする。だが例えば工場から出荷しても、一度営業所倉庫へ運び、営業所で調整後に顧客へ出荷する場合もある。その場合は、工場出荷日ではなく営業所から顧客に出荷した日が売上計上日となるのだ。
 では工場出荷日から営業所出荷日までの間は何なのであろうか。厳密にいえば営業所倉庫に届くまでが搬送商品であり、その後顧客に出荷されるまでは営業所在庫ということになる。

 これと似たような例で輸出取引がある。工場や営業所倉庫から、輸出品を積んで港に向かってトラックが発車しても売上を計上してはいけない。輸出の場合、一般的には、BL(船荷証券)の日付で売上計上をする。つまり飛行機や船に積み込んだ日となるわけである。但し商社が単なる貿易代行ではなく、その商品を日本で買い取って、商社名で輸出する場合は、商社が顧客になるので、商社に向けて商品の出荷をした日が売上げ計上日となる。

 また自動車の販売業では、納車日でも良いのだが、恣意性を除外するため、トヨタなどでは法定登録を終えた時点で売上計上しているようだ。このように出荷日と一口に言っても、業種や販売方法などにより、具体的な出荷時点が異なることになる。同様に検収日の場合も、検収するのは顧客側なので、どの時点を検収とするのかは、売り先ではなかなか掴みにくい。考えられる実用的な処理としては、顧客に商品を手渡して受領印を貰った時を検収日とするという方法である。だがその後に顧客が検査をして、合格になったものだけ受け入れるという契約になっている場合は、厳密にいえば顧客から検収通知書が来るまでは売上計上が出来ないことになる。

 そこまで待っていては、いつまで経っても売上計上が出来ず、決算にも間に合わなくなってしまう。それで実務的には、受領印のある受領書に基づいて売上計上し、後日顧客から不合格通知書届いた断面で返品処理することが多いのだ。
 このように売上計上のタイミングは非常に微妙で難しいのである。従ってまず自社の売上パターンや運送方法などを把握し、その形態や商品の特殊性に応じて売上計上のタイミングをルール化しておかねばならない。そして少なくとも社長と営業部員全員に、判りやすく説明し、その重要性を理解してもらわなくては達人経理マンとはいえないだろう。

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売掛金管理は営業か経理か

2012-01-25 09:44:50 | 崩壊する上場企業の経理

 中小企業ならともかく、大企業の中でこんな当たり前の論議をしたくない。ところが以外とこんな簡単な理屈も判らない大企業が存在するから驚きである。
 極論すれば、ただ売るだけなら誰にでも出来るじゃないの。つまり「支払は永遠にしなくていいから買ってくれ」と言えば、タダ同然なので誰でも買うだろう。

 売上がいくらあろうが、金が入らなければ何が商売なのか判らない。売上という数字だけを追いかけると、こんな簡単な理屈さえ忘れてしまうから恐ろしいのである。
 もちろん現金商売は別格である。だがコンシュマービジネスでない限り、そんな美味しい話はあり得ないのだ。会社同士の取引なら、掛売りが常識であり、手形のサイトまで考慮しなくてはならない。

 こんな厳しい世の中で、営業は売りさえすれば良い、というようなカビのはえた理屈は通らないのだ。現金の回収をしてなんぼの世界である。だから当然、売掛金管理は営業がするに決まっているじゃないか。
 つまらない話だが、かなり重要なポイントなのである。ことに営業の人には、徹底的に理解してもらいたいね。

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他人のチェックが嫌いなのだ

2012-01-24 09:33:16 | たそがれ経理マン編

 経理マンは保守的で堅実でなければならない。だから自分の作成した書類にしろ、他人が作成した書類にしろ、間違いがないか十分にチェックしなければならない。
 ところが私自身は、このチェックなるものが大嫌いなのである。それで過去にかなり痛い目に遭遇している。だから自分の作成した書類だけは、何度も見直す習慣がついたようだ。
 しかしいまだに他人が作成した書類のチェックが甘いから困ったものだ。どうも「他人を疑ることが性に合わない」と言えば格好良いのだが、実は単にお人好しで単細胞なナマケモノなのであろう。

 そのためか経理だけでなく、何をやっても大成しないのだ。ことに麻雀や将棋などを初めとする「勝負事」は、ほとんど勝てない。そのくせ好きだから一生懸命研究するのだが、全く身に付かず上達もしないのだ。もし経理などのデスクワークではなく、体を張った危険な仕亊を選択していたら、今日まで生きていなかったかもしれないな。

 その意味では警察官採用試験で、「色弱」で落ちたのは幸運だった。その試験以外で、色弱などと判定されたことは、生涯一度もなかったからである。まさに天のめぐみ、神の思し召しだったのだろうか。そんな訳で他人のチェックが嫌いな私は、まさしく経理マン失格である。といっても逃げる訳にもゆかず、最低限のチェックだけをこなし、のらりくらりと経理マンを続けているのだ。なぜ私はこんな職業を選んだのだろうか、それを考えてしまうと、なにか凄まじい虚しさに襲われる。

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会計士はもっと勉強しなさい

2012-01-23 10:24:39 | 崩壊する上場企業の経理

 某大手監査法人は、エンロンの件があってからは必要以上に細かく臆病になっている。どうでもいいことに神経質になりすぎていて、肝心なことを相談しても勉強不足で、当たり前の一般論的な回答しかくれない。
 それにサラリーマン化してしまい、上席の会計士にお伺いばかり立てている気がする。そのくせ、後で相談した事を思いつきで覆す上司に対しても何も言えないのである。会計制度が変わってから、中年以上の会計士の大半が、その複雑な会計制度についていけなくなってしまった。そして彼等は、自已保身にばかりに血道をあげている始末。この情けない状況が現実なのだ。一方で多少知識のある現場の会計士のほうも、サラリーマン病に罹っている。

 また若手は社会経験もなく、経理実務も全く知らず、会社に勉強に来ているだけのインターンばかりが目立つ。公認会計士の『士』とは武士の『士』なのである。こんな会計サラリーマンたちは『会計士』改め、『会計師』という名称で充分である。それで高い報酬をとっているのだからあきれてものが言えない。大手監査法人は厳しいのではなく、単にサラリーマン化して『自己保身しか出来ない』 監査法人に成り果てたのである。

 会計士に問題があることは間違いないが、いずれにせよ日本の実情や歴史的背景を考慮しないで、アメリカさんの言う通りの『判り難い新会計制度』を受け入れた事実こそ、日本丸不況の元凶だと言っても過言ではない。といって完全にアメリカ同様の会計制度に変身したわけではなく、意味もなく従来方式を残した多重構造の会計制度でもあり、これがかなり経理マン泣かせなのである。

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おばさんの座席

2012-01-22 11:26:51 | 通勤地獄編

 そう混んでもいないが、座席も空いていない昼間の小田急線だった。私が立っている斜め前の座席が空いた瞬間の出来事である。私よりずっと離れて立っていたおばさんが、ものすごい勢いで走り込んできて、その空いた座席に滑り込んで来た。

 そこまでは、よくある話だが、その後すぐに私のまん前の座席(つまり、今しがたおばさんが、必死の形相で確保した席の隣)に座っていた人が急に立ちあがって電車を降りてしまったのである。
 すると即座におばさんは、その空席に荷物をおいて、「若い者には死んでも座らせないぞ」とばかりに私のことをぐっと睨みつけ、「おばあちゃん!」「おばあちゃん!、席が空いているよ~!」と大声を張り上げて、かなり遠くに立っていた見ず知らずの老婆を呼び続けた。

 それに気付いた老婆が慌てて走りより、「スッテンコロリン」と尻餅をついてしまったのである。なかなか起きあがれないので、私が手を貸して起こしてあげたが、くだんのおばさんは知らんぷり。
 そうこうしながら、やっと老婆は座ることが出来たのだが、あらら次の駅で降りてしまったじゃないの。もうおばさんは、私のことを睨まなかったが、なにか座る気分にならない。・・・・と次の駅で、そのおばさんも降りてしまったのである。

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サラリーマンと林住期(りんじゅうき)

2012-01-21 11:33:02 | サラリーマンは魔術師

 「林住期」とは、人生を四分割した場合に三番目に過ごす人生のことを言う。これは古代インドバラモン教の思想であり、年令順に並べると「学生期」、「家住期」、「林住期」、「遊行期」に区切られている。
 これらの期間を現代流に解釈すると、「学生期」は青少年時代で、勉学に励み体を鍛え経験を積み重ねる修行期間といえる。次に「家住期」とは、社会人になって結婚し、家庭を育んで社会に一番貢献する時期である。また「林住期」とは、臨終期という意味ではなく、「家住期」における社会や家族への貢献が終り、いよいよ自分の好きな事をする時期のことだという。従って生計には繋がらなくとも、自分が本来やりたかった事を出来る期間なのである。年令的には50才からの25年間位を指すという。

 このことは五木寛之氏の著書である『林住期』に詳しく書き綴られているので、興味のある方は是非一読されたい。大きな文字で判り易く書かれているので、あっという間に読破してしまうことだろう。この『林住期』の思想は、私が20年前から考えていた「私自身の身の振り方」と全く同一だったのでびっくりした。私は古代インドの思想など聞いたことがないし、『林住期』なる言葉さえ知らなかった。だから共感を通り越して驚愕したわけである。

 私は比較的早い時期に結婚している。そのお陰で若い頃はかなり苦労したのだが、50に辿り着いたときには、子供達は二人とも社会人となっていた。それで40になったときに、「サラリーマンをやるのはあと10年だ!」と家族に宣言したものだ。そのあとは好きなことをやって生きてゆこうと本気で考えていたのである。
 だが50になっても、年金は遥かかなたにしか見えない。住宅ローンも残っており、ブラブラしている余裕はない。だからといって起業するには遅すぎるし、リスクが大きいので、やむなくまたサラリーマンを続けることになってしまった。

 だがもうラインに入ることだけは避けようと考えていた。幸運にも経理の中でも比較的好きな部類の「税務」だけに特化する条件で、ある上場企業に就職することが叶ったのである。しかも通常は、超大企業でない限り「税務だけの部署」などは設置しないのだが、私のために特別に税務課を新設してくれたのである。しかも経理部の次長も兼務させてくれた。私にとって次長とは一番ありがたい役職であった。ラインではなく責任も少ないのに、一応対外的には信用される役職で手当も付く。願ったり叶ったりである。

 また途中で何度か部長になる道を示唆されたが、いまさら本格的なサラリーマンには戻りたくなかったので、それとなく自からその選択肢を塞いでしまった。ただ実力以上に私を評価してくれたこの会社には、いまだに感謝の気持ちで一杯である。
 ということで、この会社でとうとう定年までの約9年間お世話になってしまった。税務の仕事は毎日が忙しい訳ではなく、バタバタするのは決算の一時期と、2~3年に一度ある税務調査のときくらいである。転職前の会社と比較すれば、1/3にも満たない仕事量だと言えよう。

 かくして私は、この頃から幾つかの趣味に没頭出来る余裕が出来てきたのである。『林住期』とまではいかないが、かなり体力・気力とも充実し、本格的な『林住期』までのソフトランディングが叶った。それでも私の場合は例外的で、現代のサラリーマン達は、60いや65才までは生計のために働かざるを得ないだろう。それが悲しい現実なのである。

 また定年後の生活設計もなく、ただブラブラと濡れ落葉のような生活に甘んじている者も少なくない。そして家族に粗大ゴミ扱いされ、家庭での居場所さえ見付けられない老人たちもいる。定年までシャカリキに働いて、会社人間としてしか生きる術を持てなかったサラリーマン達の悲劇であろうか・・・。
 働くことが生き甲斐で、死ぬまで生計のために働きたい人がいるとしたら、決してそれを否定するものではない。だがサラリーマンとしてそれを望むのには無理がある。サラリーマンなら、若手にその職務を引き継いでゆかねば、企業という組織が活性化していかないからだ。

 従って死ぬまで働きたいのなら、定年後は潔く会社を去り、自分で起業するほかはあるまい。いずれにせよ私には全く興味も縁もない話である。私の場合は、早く生計のしがらみから完全脱出し、ただ好きなことに夢中になれる日々を夢みるばかりだ。あと数ヶ月、とうとう待望のカウントダウンが始まった。もう幾つ寝たら「林住期」、早く来いこい「林住期」。

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