チェスに始まって、将棋・囲碁の世界でも圧倒的に人間たちを葬ってしまったのが、AI進化のさきがけであったはずである。また10年前には参考程度だったAI翻訳が、いつの間にか実用に耐えられるレベルに到達しているではないか。そして近年のチャットGPTなどなど、まだまだ将棋・囲碁のような神がかりな完成度ではないものの、あらゆる分野でAIが活躍し始めていることは間違いない。
そこで近い将来に、AIに奪われてしまう職業について予測してみたいと思う。
すでに部分実施中であるが、スーパーのレジ係はセルフレジの完全化により廃止されるだろう。ただし今のところ操作指導や不正処理する顧客を見張る係が必要なための店員が必要なため、完全化にはもう少し時間が必要である。だからと言って不可能という訳ではなく、さらに設備投資とAI化を進めれば「ウォークスルータイプ」決済で完全無人化も夢ではないだろう。
さて最近のモーターショウで一番の目玉は、自動運転カーではないだろうか。だからバスやタクシーの運転手は不要になるかもしれないと考えてしまうだろう。
だが混雑していて複雑な経路の道路を自動運転させるよりも、定められた軌道を走るだけの鉄道のほうがさらに自動化し易いのではないだろうか。そう考えると、いずれ電車の運転手もAIにとって代わられるに違いない。ただ事故が起きた場合の対処が難問であり、それが解決されない限り余りにもリスクが大き過ぎると言えるだろう。
最近の内科医は、患者の顔もよく見ないばかりか、親身になって話を聞いてもくれない。かつて存在した「医は仁術」という言葉も死語になっている。ただただ夢中になって、下手なキーボードを叩いている。従ってもうすでにパソコンに使われているという感がある。
これならば医者ではなく、キーパンチャーが患者から症状を聞き、それをパソコンに伝えれば済むことである。そしてその結果優れたAIが出す答えは、どんな名医よりも正確に違いない。またロボット手術は存在するものの、当面は外科医との二人三脚が必要なので、少なくとも内科診察だけの医師は不要になるかもしれない。
そのほかにもリライトライターや、通関士、行政書士、税理士、弁理士、公認会計士、社会保険労務士、司法書士などの士業もAI化するに違いない。もちろん悲しいかな、いずれ銀行員や経理マンなども、当然のように淘汰されるだろう。
では人間の仕事は全部AIに奪われるのかと言えば、それは当面の間は「ノー」であろう。つまりAIはソフトウェアであり、体力を使う仕事は直接こなせない。それを自主的に行うにはロボットというハードを操らなければならないからだ。近年AIは猛スピードで進化しているが、それは自己学習しているからである。だがいまのところ、AIの知能を100%発揮できるハードが完成するにはまだだいぶ時間がかかるだろう。だから「当面の間」はノーと述べたのである。
つまり従来ホワイトカラーが行っていた仕事ほどAI化され、体を使う営業や調査、介護の仕事、さらにAIエンジニアやAIを補助する職種などが人間のやるべき仕事になるであろう。とは言ってもそれは、前述した完璧なハードが完成するまでの繋ぎであり、鉄腕アトムなみのロボットが発明され大量生産されるようになれば、もう人間の出番はほとんどなくなるに違いない。あー怖い怖い、まさにターミネーターの世界じゃないか。
作:蔵研人
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