最近TVで転職CMが目立つようになった。そしてあたかも転職が簡単で、そこには楽しい未来だけが待っているようなイメージを植え付けている。確かに現状は売り手市場であり、ある程度有利な条件での転職が実現可能かもしれない。
だが転職10回以上を経験している私に言わせれば、余り転職を甘く見ないほうがよいとアドバイスしたい。まず転職したら新しい環境に慣れるまでには、少なくとも3か月間以上はかかるはずである。たとえ同じような職種を選んだとしても、通勤環境の違い、システムの違い、会社風土の違いや人間関係の構築などなど、体と心が馴染むまでにはそれなりの時間と辛抱を必要とするのだ。
「いや私は人見知りしないし、システムや環境の違いなど簡単に制覇できる」と豪語するスーパーマンもいるかもしれない。だが自分はそれで良いかもしれないが、何事も相手がいることを忘れてはいけない。相手はスーパーマンではなく普通の人間である。いろいろな価値観や性格の異なる人々と一緒に仕事をしなければならない。だからどんなに早くても、新しい組織に馴染むには3か月間以上はかかると言ったのである。場合によっては1年以上かかるかもしれないのだ。
たいていの人は、その3か月間以上かかる辛抱に耐えきれなくなって、せっかく選んだ新しい職場に馴染めないまま退職してしまい、その後に何度も転職を繰り返すものである。そしてだんだん条件の悪い会社へと落ちぶれて行く。
だからと言って、転職がいけないと言っているのではない。現在の職場が斜陽産業だったり、社内風土が古すぎて自己実現が難しかったりして、将来に期待ができないと見極めたときはさっさと転職すべきであろう。ただ漠然と転職するのではなく、転職先に売り込むためにも、日頃から自分自身の得意技を磨いておく必要がある。あくまでも転職は、前向き思考でなくてはならないのだ。
作:蔵研人
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