経理・経理・経理マンの巣窟

大・中・小あらゆる企業で経理実務経験約40年の蔵研人が、本音で語る新感覚の読み物風の経理ノウハウブログです

何もしない国ニッポン

2022-08-29 14:41:44 | 経済ニュース編

 2021年10月に誕生してから、そろそろ一年近く経過しようとしている岸田政権だが、国民のためになることはほぼ何もしていないような気がする。それでも首相の温厚な人柄が幸いしてか、支持率はずっと高止まりしていた。ところが、ここへきて安倍元首相暗殺事件と旧統一教会問題が取り沙汰されると、自民党自体が綻びはじめて、同時に岸田政権も急落し始めたのである。

 そして何もしないが謳い文句だった岸田首相が、急に「やる必要もない或いは十分に審議すべき事項」を、勝手に即断してしまうようになってしまった。まず安倍元首相の国葬だが、選挙期間中に暗殺され、ある意味殉職でもあり、一時的に国民の多くが感情的になっていたが、急いで決めることではなかった。また『国葬の定義』も定まらない状況のままでは、国民全体の理解を得ることも難しいのではないだろうか。
 さらにアメリカの言いなりで、自国の政策や経済を全く顧みない「対ロシアと中国に対する過激で迅速過ぎる制裁や批判」も、余りにも稚拙過ぎるような気がする。少なくともインドや韓国のように、もっと慎重でしたたかな外交はできないのだろうか。

 そして数日前には、なんと中国に対抗するかの如く、アフリカに対して4兆円超の支援を発表したのである。この支援そのものが悪いとは言わないが、これだけの大金を国内の産業育成などの支援に使えば、将来の日本がどれだけ安心できる国になることか・・・・・・。それだけではない、さらに岸田首相は、海外の国を訪問するごとに多額の金銭をばらまいている。
 現在の日本はかつて中国に抜かれてから、だんだん尻つぼみで人件費も安くなり円安も続いている。こんな状態なのだから、他国のお世話をしている余裕などないはずなのだ。お人好しもいい加減にしてもらいたい。こんな状況でも無駄金をばらまけるのは、勤勉で貯蓄好きな国民性に支えられ、殆ど無利息の国債をジャンジャンバリバリ発行し続けているからではないか。

 いま政府に迅速即断してもらいたいのは、海外外交ではなく国内政策である。まずはコロナの収束だ、とにかく治療薬の認可を渋る厚生労働省を説得して治療薬を普及させ、同時に検査キットの充実を計ることが最優先であろう。そのうえでコロナの扱いを、インフルエンザと同様にすること。また日銀を説得して少なくともゼロ金利政策を一時中止し、当面の円安を振り切ることだ。
 さらに不足している小麦などの国内生産や、電力などのエネルギー事業などへの支援も急務である。少なくとも食料とエネルギーを自給自足できない国が戦争しても、すぐに負けてしまうだろう。そういう意味でも、防衛費の増額云々以前に、これらの政策の早期実施が必須なのだ。

 いずれにせよ、これらは最低限必要な政策に過ぎず、災害対策・教育問題・少子化問題・交通安全問題・医療問題・官僚の体質改善などなど、本来政府がやるべき政策はズラリ・ゴロゴロと行列しているではないか。だから「何もしない国ニッポン」と命名したのだが、最近は余計なことだけは即決している。つまり単純に何もしないのではなく、とどのつまり「国民に必要なことは何もしない国ニッポン」なのだ。

作:蔵研人

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