知的ゲームの最高峰である囲碁のプロ棋士が、コンピューターに1勝4敗で完敗し、世界中があっと驚いたばかりである。既にチェスや将棋での対戦では、もう人間は勝てないレベルに達していた。だが盤面の広い囲碁の場合は、まだまだコンピューターは、アマ七段程度の実力だったはずである。
それがいきなり、世界トップクラスの韓国プロ棋士を簡単に打ち破ってしまったのだから、なんとも恐ろしいほどの進化と言えよう。それで朝刊の一面トップで報道されるほどの大ニュースになったばかりである。
ところが今度は、コンピューターが創作した小説が、星新一賞の予選を通過したと言うのだ。なんともはや驚きの連続である。こうしたコンピューターの急速な進化は、いよいよ本格的なIT時代の幕開けを予感させられるからだ。
いままでSFの世界や理想ばかりが先行するばかりで、なかなか本格的に実用化されなかったITロボットの世界であるが、やっと先が見えてきたような気がする。
これまでロボットと言えば、産業用ロボットか、せいぜいアシモフ君のような見世物的なものだけであったが、今後は考えて判断するITロボットが、続々と誕生するに違いない。きっとそのうち、少なくとも二世ボンボン医者よりも、遥かに優秀な医療ロボットが必ず開発されるはずである。もちろん経理の世界でも、決算処理の全てがこなせるロボットが誕生するかもしれない。
電卓に始まり、計算だけのホストコンピューター、パソコンのエクセル、そして各種会計ソフトへと進化したものの、常に人間が面倒な操作を行い、かつ微妙な調整等を行わなければならなかった。だが今後は最低限のデーター入力だけが人間の仕事となり、あとはすべてITロボットが考えて処理する時代がきっと来るだろう。
さらにもっと言えば、的確な判断を必要とする経営方針や会社運営こそ、ITロボットが得意とするところであり、人間の役員は不要になるはずである。とすると人間がやるべき仕事とは、人間を相手にした営業の仕事だけに限定されてしまうのかもしれない。
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