表題のような社員旅行をいまだに実施している珍しい会社が存在していることは承知しているが、もうほとんどの大会社では全社で一斉に行う社員旅行は姿を消してしまった。最近は職場単位の旅行とか食事会などという小形態に様変わりしているようである。
また旅行や食事会に行っても、二次会は大体がバーやカラオケというのが定番化している。ところがバスを連ねて社員旅行していた時代は、当然カラオケのない時代であり、温泉旅館の大宴会場に生バンドを呼んで歌った。また予算的に生バンドを使えないときは、全員の手拍子で民謡や軍歌を歌ったものである。
そしてその時代は若者も年配者も、ほぼ同じ歌を歌っていたので、年代のギャップも全くなかった。歌だけでなく話題もギャップが少なかったので、全員が同じ土俵で楽しめたのである。
またそれぞれが、得意な宴会芸を持っていて、民謡ならAさん、声帯模写ならBさん、腹芸ならCさん、落語ならDさんなどと芸達者が豊富であった。そして普段おとなしい人でも、なかなか切れ味の良い芸を披露してくれたものである。
私はそんな先輩たちを見て、感動し尊敬し、自分も必ず近いうちに何か新しい芸を覚えるぞ!と心に誓ったものだ。もしかすると仕事を覚えるよりも、宴会芸を覚えるほうがプライオリティーが高かったのかもしれない。たぶん現在ではあり得ない社員旅行の楽しさが潜んでいたのだろう。
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