雑談のようなものです。
前回は物価統計に関する話題でしたが、この統計の話をしていくと、中国当局が発表する数字は果たしてアテになるのか、という話に落ちます。
アテになりません。……と私は思います。当の国家統計局が独自に調査した全国統計と、各地方政府から上がってくる数字の総和を比較したところ、あまりに差があるので頭を抱えた、という話があります。政治的必要性から数字を加減されることもないとはいえないでしょう。
とはいえ、他に目安がないのですから参考にせざるを得ません。
以下は前回のコメント欄における「muruneko」さんと私のやりとりです。
●コア CPI ?(muruneko) 2007-06-13 20:55:18
御家人さん、得意分野でなさげな事を尋ねてゴメンなさい。普通の国では、季節変動が大きい食料品などは消費者物価指数(CPI)からは除外して、コア CPI というのを金融政策の指標にする事が多いのです(インフレ・ターゲットというのは大体これを参照する)。
支那の食料品物価が右肩上がりなのは、他の報道からしても納得ですが、コア CPI てーのは、中文報道には載ってますか?
●Unknown(御家人) 2007-06-14 00:51:25
>>murunekoさん
そうなんです私こういう話は苦手で。ただ虫の知らせかどうかは知りませんが「おさえとけ」という天の声を聞いたような気がしたので取り組んでみました(笑)。
コアCPIというのは探してみましたが私の目では拾えませんでした。エントリー中にあるようにCPIを食品価格と非食品価格に分けて、その非食品価格の上昇率は前年同期比1.0%となっていますが、これがコアCPIに相当するのでしょうか?「3%が警戒ライン」としているように、中国はもっぱらCPIの推移を気にしているようなのですが……。(後略)
●国家統計局サイト覗いてみました(muruneko) 2007-06-14 09:11:36
御家人さん、国家統計局サイト覗いてみました(私は中文読めませんから、英語サイトです)。
仰るとおり CPI の組成種別毎の詳細は以下 URL に有りましたが(多分、参照された報道の元ネタ)、コア CPI に関しては記述が見付かりませんでした。どうも、その概念に基づいて統計を発表して居ないみたいです。この統計を何処まで信用してよいのか良く判りませんが、都市よりも田舎のほうが食料品の値上がりは大きいとなってますね。(中略)
http://www.stats.gov.cn/english/statisticaldata/monthlydata/t20070528_402407029.htm
支那オチしてる社会科学系の学者連は、何処まで支那の出す統計数値信じるのか、どうやって判断してるんでしょうね(大変そうです)。
ええ、結局はそういう話になるのです。同じコメント欄の「que」さんのレス、
●もう3月から(que) 2007-06-14 08:35:22
食堂の食べ物、値上がりしているみたいですね。
ま、学生たちは、油、豚肉の値段があがっていることもしらないですが・・・・。
という方が重みがあるようにさえ感じてしまいます。スーパーとか香港でいう「街市」(市場)を定点観測する方が確かなのではないかと思ったりもします。もちろん、それだと全国統計のような目安にはならないのですが。
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私は研究者ではありませんから、学者さんたちがどう対処しているかはわかりません。
ただ私には「護符」がありまして。
大学時代、卒論の主査をして頂いた第二の恩師ともいうべき中国経済のK先生が、どうしようもない劣等生の私を見捨てることなく面倒をみて下さり、私が香港に渡ってからは激励の手紙まで頂きました。私にはこれがとてもうれしくて、いまでも外出する際にバッグに入っている東京都の区分地図、そこにエアメールの封筒ごとはさんで持ち歩いています。
まるでお守りみたいですけど、K先生は強面なので「護符」という方がよりしっくりする気がします(笑)。
その後、香港の自宅にK先生が訪ねてきてくれたこともありました。突然の来訪なので泡を喰いましたけど、あのときの嬉しさも忘れられません。
●さすがはHDL、正にアメイジングワールド。(2005/10/04)
で、K先生に内緒で引用しますけど、「護符」の中に次のような一節があります。
ある資料(多分新聞の署名記事)で中国のような国にとっては,実際の生活感覚の方が、データ上でのインフレ等の議論展開よりも有益である、などと非科学的論調があったのですが、一笑にふせない説得力があり思わず納得してしまったりします。中国研究者ではなく、経済研究者であるならばデータ重視しても良いのですが、中国研究者には何かのこだわりがあり、どうしても踏み切れません。現実の中国の多様性と流動性、その反面根底に流れる表現しにくい何らかの一貫性といった強烈な印象があるからでしょうか。とにかく不可解、です。
その世界では立派な研究者なのに、学生に対する手紙でも師匠風を吹かせたりアカデミックに構えたりしない率直さのようなものが伝わるでしょうか。そういう「ぶらない」ところがこの先生の強烈な人間的魅力でした。
私は研究者ではありませんし、不勉強でもありますから、K先生のこの一節に「うんうんうんうんわかるわかる」と点頭することはできません。せいぜい「何となくわかります、その感じ」てなところです。「何となくわかる」というのはわかっていないのも同様なので、結局のところK先生のこの境地(15年くらい前)には達していないことになります。orz
「全国大学学食平均価格指数」みたいなものを教育部から出してくれればいいんですけどねえ。……といっても結局はそのデータに信が置けるのか、という話に戻ってしまいますね。
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雑談のついでに久々の楊枝削りをしておきます。不勉強の私にはファンタジスタ・麻生太郎外相が著した下の2冊がいま凄く役に立っています。
それからこれは早い者勝ちになると思います。たぶん。
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物価上昇に関する現地の生活感覚や庶民の声など、お情報を待ちしております。m(__)m。