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お医者さんとの懇談

北摂アクションネットの例会で、後期高齢者医療保険制度について、医師からの話を聴く会がありました。

一方的な承り型の講演ではなく、ざっくばらんに懇談会形式で行うとのことで、失礼なものの言い方になってしまったところもありましたが、日ごろ「?」と思っていることも聞くことができました。

日ごろ「?」と思っていることのひとつは、
マスコミなどで医療費が増えてきているのは高齢者が増えていることもあるが、無駄な診療、病院や診療所のサロン化、薬をたくさんもらいたがる患者、といったことが原因だと言われているけれど、実際のところ、それは原因なのか?
ということでした。

答えは、「ノー」。確かに高齢者が増えていることは医療費の増大にも関係するが、何が無駄な診療なのか?薬の適正量はどれだけか?というのは、はっきり井ってわからない。もちろん、収入を増やすためにあまり必要でもない検査をする医者もいるが、たとえば、患者から「先生、頭が痛いです。心配なのでCT撮ってください。MRI撮ってください」と言われて断れる医者はそういない。
なぜなら、ほんとうに異常がないかどうかは検査しないとわからないことだから。

そして、医療費の多くは高額医療費で、これまで医療保険対象でなかった高度医療(たとえば心臓移植)まで保険対象とした時点で、医療費が増えるのは自明のこと。
それを、後期高齢者医療制度に分離すれば医療費が減るというのはおかしい。
とのことでした。

また、救急医療の崩壊が言われていますが、救急医療が対応できていない山間部などに住む人は、何かあったときには救急車しか頼れず、その救急車も搬送先病院を探すような現状では、何かならないように、元気なうちから定期的に医者に通って、何か起こるかもしれない予兆を見逃さないようにするしかない。だから、元気だから医者に行くな、というのは酷な話。ということも参加者から聞きました。

今、後期高齢者の医療制度について議論されていますが、根本的には医療費の増大ということがあるのであれば、医療費が増大して保険料が増えてもよしとするか、保険料が増えるのは困るから医療費が増大しないよう、病気になった人の自己負担額を増やすか、医療費抑制策を考えるか。
保険料だけを考えるのではなく、もっと広く税金から投入するのがいいのか。

国として、国民として、医療制度をどう考えるか、どうするのがいいのか、もっともっと議論が必要だと思います。
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