障害のある人たちが安心して働き、安定した生活を営む社会実現を目指す「きょうされん」の全国大会(福井新聞社後援)が29日、福井市内で開幕した。障害者や福祉施設関係者ら約2千人が参加。基調報告や分科会があり、障害者の就労や支援制度の在り方について議論を交わした。
きょうされんは1800の施設が加入、障害者福祉分野で大きな役割を果たしている。全国大会は35回目で、日本海側の都市では初めて。
同市のフェニックス・プラザであった開会全体会では、きょうされんの藤井克徳常務理事(福井市出身)が基調報告をした。きょうされんの昨年の調査で▽障害者の98・9%が年収200万円以下▽障害者の9・9%が生活保護受給者で健常者の6倍―といった実態を紹介。「障害者の暮らしぶりが一般市民といかに隔絶しているかを物語っている」と訴えた。
さらに、6月に成立した障害者総合支援法について、福祉サービスの費用を利用量に応じた応益負担とした障害者自立支援法の「上塗りにすぎない」と指摘。総合支援法見直しや、来年の通常国会に提出予定の差別禁止法(仮称)制定に向けた運動強化を確認した。
その後、同会場や福井大文京キャンパスで九つのテーマごとに分科会を開いた。「精神障害」の分科会では、パイ焼きを通して就労支援をする東京の施設代表者が報告。「単に作るだけでなく、一般の企業同様に売れる商品を考える。それが専門技術の向上、自信獲得につながる」と話した。
最終日の30日は原発問題をテーマに公開シンポジウムなどが開かれる。
福井新聞-(2012年9月29日午後8時19分)
きょうされんは1800の施設が加入、障害者福祉分野で大きな役割を果たしている。全国大会は35回目で、日本海側の都市では初めて。
同市のフェニックス・プラザであった開会全体会では、きょうされんの藤井克徳常務理事(福井市出身)が基調報告をした。きょうされんの昨年の調査で▽障害者の98・9%が年収200万円以下▽障害者の9・9%が生活保護受給者で健常者の6倍―といった実態を紹介。「障害者の暮らしぶりが一般市民といかに隔絶しているかを物語っている」と訴えた。
さらに、6月に成立した障害者総合支援法について、福祉サービスの費用を利用量に応じた応益負担とした障害者自立支援法の「上塗りにすぎない」と指摘。総合支援法見直しや、来年の通常国会に提出予定の差別禁止法(仮称)制定に向けた運動強化を確認した。
その後、同会場や福井大文京キャンパスで九つのテーマごとに分科会を開いた。「精神障害」の分科会では、パイ焼きを通して就労支援をする東京の施設代表者が報告。「単に作るだけでなく、一般の企業同様に売れる商品を考える。それが専門技術の向上、自信獲得につながる」と話した。
最終日の30日は原発問題をテーマに公開シンポジウムなどが開かれる。
福井新聞-(2012年9月29日午後8時19分)