佐賀労働局は佐賀市、鳥栖市と連携し、8月1日に開設した就労支援窓口の1カ月間の利用状況、就職状況をまとめた。就職件数(速報値)は34件で、同局は「まずまずの滑り出し」と評価。福祉窓口を訪れた市民がワンストップで職探しができる利便性と、就労の専門家と生活状況や性格を知る福祉担当者が関わる「チーム支援」が機能したとみられる。
佐賀市は生活困窮者、障害者20+ 件、一人親家庭が対象。鳥栖市は生活困窮者、一人親家庭に加え、一般の就労希望者も対象にした。それぞれ「えびすワークさがし」「ジョブナビ鳥栖」の愛称をつけ、気軽に立ち寄れる環境づくりを進めた。
佐賀市の窓口には1カ月で252件、1日平均11件の相談が寄せられた。就職に至ったのは21件だった。
チーム支援では、性格やキャリアなどをくみ取った就労支援を実践。例えば生活保護の受給開始から1年3カ月を経過、プライドが高く求職活動が進まない50代男性に対してはハローワークと市職員がチームを組み、本人を交えて話し合いを重ねた。1対1では理屈をこね、職員の勧めに耳を貸さなかったが、複数の職員が関わることで説得力が増した。企業から実力を見込まれ、正社員採用が決まった。
相談窓口では座る位置なども工夫。気弱な人の場合は、福祉担当者が横に座って助言する。意欲を失い、「逃げ腰」になっている人には支援者が正面に座り、ハローワーク職員と一緒に励ます。
「保護を受ける人に『ハローワークに行ってね』と言っても、これまでは実際に行ったかどうかも分からなかった。今回の取り組みは一歩前進」と佐賀市福祉・就労支援室。相談が162件、このうち13件が就労に至った鳥栖市の社会福祉課も「就労の話をすると、生活保護の拒否と誤解される恐れもあり、対応が難しかった。就労意欲が高いうちに手が打てるようになった」と手応えを感じている。
順調なスタートを切った就労支援窓口。効果を持続するため、佐賀市などは「受給者を対象に始めた生活保護の仕組みを知ってもらう講座の継続や密な連絡で連携を強めたい」と話す。
佐賀市の「えびすワークさがし」。就労希望者の支えとして期待されている=佐賀市役所
佐賀新聞- 2012年09月27日更新
佐賀市は生活困窮者、障害者20+ 件、一人親家庭が対象。鳥栖市は生活困窮者、一人親家庭に加え、一般の就労希望者も対象にした。それぞれ「えびすワークさがし」「ジョブナビ鳥栖」の愛称をつけ、気軽に立ち寄れる環境づくりを進めた。
佐賀市の窓口には1カ月で252件、1日平均11件の相談が寄せられた。就職に至ったのは21件だった。
チーム支援では、性格やキャリアなどをくみ取った就労支援を実践。例えば生活保護の受給開始から1年3カ月を経過、プライドが高く求職活動が進まない50代男性に対してはハローワークと市職員がチームを組み、本人を交えて話し合いを重ねた。1対1では理屈をこね、職員の勧めに耳を貸さなかったが、複数の職員が関わることで説得力が増した。企業から実力を見込まれ、正社員採用が決まった。
相談窓口では座る位置なども工夫。気弱な人の場合は、福祉担当者が横に座って助言する。意欲を失い、「逃げ腰」になっている人には支援者が正面に座り、ハローワーク職員と一緒に励ます。
「保護を受ける人に『ハローワークに行ってね』と言っても、これまでは実際に行ったかどうかも分からなかった。今回の取り組みは一歩前進」と佐賀市福祉・就労支援室。相談が162件、このうち13件が就労に至った鳥栖市の社会福祉課も「就労の話をすると、生活保護の拒否と誤解される恐れもあり、対応が難しかった。就労意欲が高いうちに手が打てるようになった」と手応えを感じている。
順調なスタートを切った就労支援窓口。効果を持続するため、佐賀市などは「受給者を対象に始めた生活保護の仕組みを知ってもらう講座の継続や密な連絡で連携を強めたい」と話す。
佐賀市の「えびすワークさがし」。就労希望者の支えとして期待されている=佐賀市役所
佐賀新聞- 2012年09月27日更新