性同一性障害や同性愛など性的少数者の自助グループ「チーム紀伊水道」が4月25日、性的少数者に関するニュースや身近な話題を盛り込んだフリーペーパー『にじわか』を創刊した。衛澤創代表(写真)は「昨年、性的少数者の総称『LGBT』が話題になったが、『和歌山にもいるの?』という状況で、言葉が一人歩きしている。冊子で気軽に情報にふれてほしい」と意気込む。

 紀伊水道の交流会に参加するメンバー5人で作成。当事者以外や関心のない人にも手にとってもらえるよう、巻頭特集はおすすめのパン店を紹介した。このほか、初心者のためのセクシャルマイノリティ講座、ファッション、マンガなど、各メンバーが得意分野を生かし執筆した。

 性同一性障害のスポーツ選手の五輪出場を巡る話題、映画館で同性カップル割引が認められた作品といった国内外のニュースや、性的少数者に関する議題が上がった3月8日の県議会傍聴レポートも。今後、読者からの質問や相談を受け付ける投稿欄も設ける。

 衛澤さんは「取材先で団体の説明をすると快く理解してもらえた。手探りで作ったので、ぜひ感想を寄せてほしい。悩みや知りたいことを投稿してもらいたいですね」。

 A5判、22㌻。ビッグ愛9階のりぃぶるなどで配布。次回は7月下旬発行。紙面づくりへの協力者も募る。なお、5月15日(日)は多様な性に理解を求める街頭アクション「わかやま愛ダホ!」をJR和歌山駅前で実施する。チーム紀伊水道(kii.suidoh@gmail.com)。

(ニュース和歌山2016年5月7日号掲載)