ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

手話接客のカフェ人気 障害者活躍へ、舞台広げるヒント

2016年03月19日 03時05分58秒 | 障害者の自立

 「できそうにない」という既成概念に縛られることなく、目や耳の不自由な人が経営や接客をし、新しい働き方を提案するカフェが人気だ。障害者差別解消法が4月に施行されるのを前に、企業が障害者の活躍する場を広げるためのヒントになりそうだ。

 ▽ビジネス

 東京都文京区・本郷。東大赤門近くのビル2階にあるスープカフェ「Sign with Me(サイン・ウィズ・ミー)」では、ランチタイムに混雑する店内に入っても「いらっしゃいませ」の声掛けはない。身ぶりを交え、笑顔で案内する店員は、聴覚障害者が中心。注文はメニュー表の指さしや筆談ですることができる。店員同士のやりとりはすべて手話だ。

 オーナーの柳匡裕さん(43)も聴覚障害者。デザインの専門学校を卒業後、自動車メーカーなどを経て、企業で障害者の就労支援に携わった。その中で、何げない会話や議論へ参加できず、仕事上の課題や問題意識の共有が難しくなって、離職する聴覚障害者を多く見てきた。

 2011年12月にカフェを開業したのは、「聞こえない人の社会に、聞こえる人を迎えるモデルがあってもいい」との思いからだ。

 当事者同士が集まるコミュニティカフェではなく、補助金などに頼らないでビジネスとして成り立つことを目指した。店員の日本語が下手でも、集客力のあるインド料理や中華料理の店がヒントになった。柳さんは「味は偏見をしのぐ力を持っている」と考えた。

 ▽店の魅力

 フランチャイズ契約を申し込んだ企業の中で、全国でスープ専門店を展開するスープアンドイノベーション(長野市)の室賀康社長が「優秀で能力の高い人が、単純作業だけではもったいない」と応じ、レシピや商材の提供、運営指導を行う。

 5年目の今では、客の9割は障害のない人だ。初めは戸惑う人もいるが、手話に新鮮さや珍しさを感じる人は少なくない。店の魅力となり、「静かで過ごしやすい」という感想も寄せられる。

 「日本は発展して刺激の余地が少なくなり、バリアーを求める層もいる。(障害を価値とする)バリアバリューの発想だ」。柳さんは胸を張る。

 京都市の「町屋カフェ・さわさわ」では、全盲や弱視など目の不自由な15人が接客などを務める。当初は当事者が集まるためのサロンだったが、13年に自治体などの助成を受ける就労継続支援事業所(B型)となり、観光客らも気軽に立ち寄れるカフェに衣替えした。

 来店のきっかけ作りとして、2階の一室をヨガやライブの会場としても提供。病気で視力が低下した後藤節子さん(65)は「外出がおっくうになっていたが、今は週4日ここへ通うことが楽しい」とほほ笑む。音声で知らせる計量器を使えば、全盲の人でもコーヒーを入れることができる。

 金森淳哉所長(25)は大学時代に右目を失明した当事者だ。「視覚障害者はマッサージ師というイメージが強く、職業選択の幅が狭い。工夫次第で就ける職種が広がることを示し、一般就労につなげたい」と意気込む。

 ▽新しい視点

 新たに施行する障害者差別解消法や改正障害者雇用促進法では、障害による差別を禁じ、障害者の求めに応じて能力を発揮できるよう、事業主は合理的な配慮をしなければならない。

 「企業は障害者の仕事内容を、この作業は向いている、あるいはできないという固定観念で限定しがちだ。こうしたカフェの存在を参考に、新しい視点で職域開発を考えてほしい」。第一生命経済研究所の水野映子上席主任研究員はこう話している。

(共同通信=米良治子)


発達障害者支援メンター派遣拡大へ

2016年03月19日 02時55分52秒 | 障害者の自立

県委員会、保護者向けプラン案を提示

 発達障害者への支援を話し合う県の委員会が17日、新潟市中央区で開かれ、県が2016~17年度のアクションプラン案を示した=写真=。発達障害児を育てた親が経験を生かして他の親の相談に乗る「ペアレントメンター」の派遣先を拡大する方針などを盛り込んだ。

 プランは、相談体制の整備や支援者の育成、医療機関との連携の方向性などを定める。13~15年度の現プランを修正する新プランでは、県内に約100カ所ある障害児通所支援事業所などへもメンターを派遣するとした。制度をPRし、要請があれば相談会などを実施する。新プランは3月中に策定する。

 委員会の委員長を務める加藤哲文・上越教育大大学院学校教育研究科教授は「親同士だから悩みが分かる部分もある。メンターの派遣先が広がれば広い本県でも相談しやすくなるだろう」と話した。

 17日の委員会には大学や家族団体から約20人が出席。県はこれまでに研修で26人のメンターを養成し、県の発達障害者支援センター「RISE」(新潟市中央区)と南魚沼市のイベントで活動したことを報告した。

2016/03/18   新潟日報


障害者野球の中高生バッテリー センバツで始球式

2016年03月19日 02時49分09秒 | 障害者の自立

 兵庫県西宮市の甲子園球場で20日に開幕する第88回選抜高校野球大会で、身体障害者野球の強豪、神戸コスモス(神戸市垂水区)に所属する高校・中学生がバッテリーを組み、開幕試合の始球式に臨む。2人は大役に戸惑いながらも「障害者スポーツへの関心が高まるきっかけになれば」と、大舞台での一球に希望を託す。

 須磨東高の新3年生山本大誠(たいせい)さん(17)=神戸市西区=と、柳学園中の新3年生小浜素生(こはまそうき)さん(14)=南あわじ市。

 今年はオリンピック開催年で、8月のリオデジャネイロ五輪に続き、9月にパラリンピックがある。選抜高校野球大会の主催者側が、コスモスの岩崎廣司監督に「障害者スポーツにエールを送るため、選手を始球式に」と打診。岩崎監督は、チーム唯一の高校生である山本さんを投手役に、最年少の小浜さんを捕手役に指名した。

 山本さんは右脚の骨を作る機能が十分でない。小学2年から野球を続けているものの、高校では硬式球を使う野球部に入ることを見送り、コスモスに加入。今は遊撃手のポジションを先輩と争う。

 小浜さんは生後早くに、右半身に障害があると診断されながら、地元の少年野球リーグで最多勝投手になるなど活躍。コスモスでは未来のエースと期待されている。

 始球式について山本さんは「話を聞いた時は怖かった。手の汗もすごかった」と振り返り、「甲子園ではノーバウンドで投げたい」と意気込む。小浜さんは「緊張するけれど、自分が試合に出る気持ちでプレーしたい」と張り切る。

 マウンドからホームベースまで18・44メートル。「始球式をしっかり務めることで、障害のある人たちに『自分にも活躍できる場がある』と思ってもらえたら」。大観衆が見詰める球児たちの聖地で、2人は互いを結ぶボールに同じ願いを託す。

選抜高校野球の開幕戦で始球式を務める投手役の山本大誠さん(右)と捕手役の小浜素生さん

2016/3/17   神戸新聞NEXT



職場でカバーしあう視覚、聴覚障害者

2016年03月19日 02時42分11秒 | 障害者の自立

 耳に障害のある女性と、目に障害のある女性二人が同じ職場で出会い、障害をカバーしあって仕事をこなしている。「私たちは友人であり、同志でもある」。それぞれの目や耳となり、今や欠かせない存在だ。助け合いの気持ちが同僚にも広がっている。

 三人は、豊田通商の特例子会社「豊通オフィスサービス」(名古屋市中村区)に勤める桜井あゆみさん(50)と高島道子さん(44)、吉田清恵さん(45)。

 桜井さんは生まれつき耳が全く聞こえず、高島さんと吉田さんはともに二十歳を過ぎてから病気で視力を失った。コミュニケーションが取れるのは、桜井さんが二歳ごろからの猛訓練で「口話(こうわ)」を身につけているから。自分の声が聞こえなくても、言葉を発することができる技術だ。

 三月上旬の午前九時前。桜井さんを先頭に、三人が腕を取り合って同社のビルの中にある売店を訪れた。職場のある四階から売店の十三階までのエレベーターでの移動は、目の見えない人にとっては大変だ。到着音だけを頼りにせざるを得ないが、桜井さんが先導すれば簡単だ。

 売店を訪れた目的は、おやつのパンなどの購入。「ソーセージ入りとかツナポテトのパンがありますよ」。二人に説明する桜井さん。お好みのパンやお茶のペットボトルを選び、レジへ向かった。二人は「桜井さんのおかげで簡単に買えるようになりました」と喜ぶ。

 一方の桜井さんは、相手の唇の動きを読んで、健常者と変わらないほど会話ができる。ただ、社内放送は分からず、会議などで発言者が次々変わると会話に付いていけない。二人が桜井さんに内容を伝えている。

 それぞれを支援しあう三人の関係は、二〇〇六年に始まった。

 特例子会社は、障害者雇用を促進するために設立され、同社の従業員八十八人のうち三十七人に障害がある。桜井さんは、給料明細の発送作業などを担当し、鍼灸(しんきゅう)マッサージ師の資格を持つ高島さんと吉田さんは、社員向けのマッサージが主な業務だ。仕事内容は違うものの、パソコンが得意な桜井さんに当時の上司が「パソコンに不具合があったらサポートしてあげて」と勧めた。

 高島さんは当初、「目の見えない人と耳の聞こえない人で、サポートなんて成り立つのかしら」と疑問だった。耳の聞こえない人は、マスクをした人の言葉は唇が読めないため理解できないなど、言われれば当たり前のことも分からなかった。「桜井さんが近くにいるからこそ、他人への想像力や共感が生まれてきた」と言う。

 桜井さんは、ろう学校ではなく普通校に通い、高校二年生のときに弱視の女子生徒と同じクラスになった。教壇の正面が指定席になった二人は、自然と仲良しに。女子生徒が板書に手間取っているのを目にし、ノートを貸してあげるなどした。「その経験のおかげで、自分とは違う障害の人がどんなときに困るのか想像できるようになった」と話す。

 三人の絆が深まるにつれ、同僚たちにも変化が表れてきたという。上司の瀬口公一郎さん(44)は「他の社員にもいい影響があり、自然にサポートしようという意識が広がっている」と語る。

日頃からカバーしあう(左から)吉田さん、高島さん、桜井さん

2016年3月18日 中日新聞


今日は何の日 3月18日は「点字ブロックの日」

2016年03月19日 02時38分11秒 | 障害者の自立

現在150か国以上で使われている点字ブロックは、日本人が考案したもので、1967年3月18日世界で初めて岡山市に敷設されました。

今日、3月18日は「点字ブロックの日」です。

点字ブロックは、正式名称を「視覚障害者誘導用ブロック」といいます。視覚障害者が足裏の触感覚で認識できるよう表面に突起をつけたプレートで、視覚障害者を安全に誘導するために歩道、駅その他公共施設などの地面や床面に敷設されています。

点字ブロックは、1965年(昭和40年)に三宅精一氏によって考案され、1967年(昭和42年)3月18日、岡山県立岡山盲学校に近い国道250号原尾島交差点周辺(現:岡山県岡山市中区)に世界で初めて敷設されました。やがて、日本のJIS規格をもとに国際規格が定められ、現在では150か国以上の国で使われています。( 日本盲人会連合

ときどき、ニュース番組などで街頭インタビューなどの立ち位置が点字ブロックにかかっていて視聴者からクレームがはいるそうです。点字ブロックの上に、駐車・駐輪されていることも珍しくありません。最近では座り込みデモの人たちが点字ブロックの上に陣取っている写真が非常識だとネット上で話題になったこともありました。視覚障害者にとっては大切な物ですが、一般の人にはあまり意識されないのも実態のようです。

2006年(平成18年)6月、「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」いわゆるバリアフリー新法が制定されました。特に首都圏では、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて、さらなるバリアフリー化に力を入れています。けれど、既存の道路や建物をバリアフリー化することは簡単ではありません。点字ブロックの色ひとつとっても実は統一されておらず、白杖をもたず色で見分けている弱視者にとって障害になっています。

視覚障害者の方が自由に外出できるように、公共の場を完全にバリアフリー化するにはまだまだ相当の時間とお金と労力がかかるでしょう。お金や時間をかけても、バリアフリー化しきれないこともたくさんあると思います。一人でも多くの人にバリアフリーの意義を知ってもらい、例えば「点字ブロックの上に物を置かない」という簡単なルールだけでも徹底できれば、それだけでも一歩前進です。

「点字ブロックの日」をきっかけに、点字ブロックの存在をもう少しだけ、気に留めていただければと思います。

2016.03.18   ライフ・ソーシャル