◇障害、高齢出所者ら手助け 府内は社会福祉法人が事業
なるほドリ 地域生活定着支援センターが今年度中にも全都道府県で設置が完了すると聞いたけど、何をするところなの?
記者 刑務所などの矯正施設には障害や高齢のため出所後に自立生活が難しい人がいます。生活苦から窃盗などの再犯をして刑務所に戻る「累犯障害者」も多く、近年福祉的支援の必要性が指摘されるようになりました。センターは保護観察所などからの依頼を受け、行き場のない障害・高齢の出所者らの住む場所を探したり、福祉サービスの申請をしたりして社会復帰を手助けします。
Q どこが運営しているの?
A 国が運営費を全額補助していますが、実施主体は都道府県です。実際は都道府県が出所者支援のノウハウがある社会福祉法人などに委託しています。
Q 設置はスムーズにいったのかな?
A 国は09年度から設置を始めましたが、地元住民の理解が得られなかったり、委託先が見つからなかったりして時間がかかった都道府県もあるそうです。
Q 大阪にもあるの?
A はい。10年7月から府の委託を受けた社会福祉法人「大阪府総合福祉協会」(大阪市)がセンター事業を始めました。大阪では、センターの事業開始前から、同法人に事務局をおいている民間のネットワーク「よりそいネットおおさか」(09年4月結成)が、出所者支援をしていました。そのため、今回のセンター事業には、西成・あいりん地区のホームレスを支援した経験のある職員らが担当しています。11年11月までで280件を扱いました。
Q 職員の一日は?
A 支援対象者が出所する日は朝刑務所に迎えに行き、受け入れ先施設などとの打ち合わせや役所での生活保護などの申請で丸一日かかります。事前調整のため支援対象者がいる遠方の刑務所まで面会に行くことも。緊急対応が必要な相談も随時入ってきます。
Q 忙しそうだね。職員や予算は足りてるの?
A 現在定員は4人。全国のセンターが業務量の増加を理由に職員の増員や予算の増額を国に要望しており、国は来年度からの予算増額を検討しています。<回答者・牧野宏美(社会部)>
毎日新聞 2012年2月6日 地方版
なるほドリ 地域生活定着支援センターが今年度中にも全都道府県で設置が完了すると聞いたけど、何をするところなの?
記者 刑務所などの矯正施設には障害や高齢のため出所後に自立生活が難しい人がいます。生活苦から窃盗などの再犯をして刑務所に戻る「累犯障害者」も多く、近年福祉的支援の必要性が指摘されるようになりました。センターは保護観察所などからの依頼を受け、行き場のない障害・高齢の出所者らの住む場所を探したり、福祉サービスの申請をしたりして社会復帰を手助けします。
Q どこが運営しているの?
A 国が運営費を全額補助していますが、実施主体は都道府県です。実際は都道府県が出所者支援のノウハウがある社会福祉法人などに委託しています。
Q 設置はスムーズにいったのかな?
A 国は09年度から設置を始めましたが、地元住民の理解が得られなかったり、委託先が見つからなかったりして時間がかかった都道府県もあるそうです。
Q 大阪にもあるの?
A はい。10年7月から府の委託を受けた社会福祉法人「大阪府総合福祉協会」(大阪市)がセンター事業を始めました。大阪では、センターの事業開始前から、同法人に事務局をおいている民間のネットワーク「よりそいネットおおさか」(09年4月結成)が、出所者支援をしていました。そのため、今回のセンター事業には、西成・あいりん地区のホームレスを支援した経験のある職員らが担当しています。11年11月までで280件を扱いました。
Q 職員の一日は?
A 支援対象者が出所する日は朝刑務所に迎えに行き、受け入れ先施設などとの打ち合わせや役所での生活保護などの申請で丸一日かかります。事前調整のため支援対象者がいる遠方の刑務所まで面会に行くことも。緊急対応が必要な相談も随時入ってきます。
Q 忙しそうだね。職員や予算は足りてるの?
A 現在定員は4人。全国のセンターが業務量の増加を理由に職員の増員や予算の増額を国に要望しており、国は来年度からの予算増額を検討しています。<回答者・牧野宏美(社会部)>
毎日新聞 2012年2月6日 地方版